自然吸気V8対直6ツインターボ、2シーター対4シーター、MR対AWD - 一見すると、シボレー コルベット スティングレイ コンバーチブル3LTとBMW M4コンペティションxDriveコンバーチブルは確かに比較にならない存在だが・・・。
焦点を少しずらすと、類似点が明らかになってくる。510馬力の「M4」が1,892kg、482馬力の「コルベット」が1,709kgだから、パワーウェイトレシオは、BMWの1馬力あたり3.7kgに対し、コルベットは3.5kgなのでほぼ同じレベルだ。
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そして、この両オープンスポーツカーは、非常に長い伝統を持ち、V8と直6それぞれのエンジンアイコンとして発展してきたユニークなキャラクターという意味でも共通する。
この2台のアイコンモデルの初代モデルやその子孫を一度でもドライブしたことがある人なら、この絶え間ない発展をより興味深く見守ることができるだろう。
1953年から続く基本コンセプト
別の類似点は、どちらも進化系であるということだ。コルベットは1953年以来、セントラルカムシャフトを持つV8にこだわってきたが、「C8」でフロントエンジンのスポーツカーから、ミッドエンジンのスポーツカーへと変身を遂げた。一方「M4」は2014年に「M3」の2ドアを「M4」と呼ぶようになった。
BMWは、オリジナルの4気筒から直列6気筒、自然吸気のV8まで、約40年の間にさまざまな設計を経て、現在は最新のツインターボ直列6気筒として登場する。2021年以降の「コンペティション」モデルに(オプションで)全輪駆動が採用されたことは、少なくとも小さな革命でもある。
さらに、ドライビング体験だけでなく、夏の暑い日に、突き刺すような太陽の光、涼しい風、強烈な匂いが融合して、強く、長く続く思い出になることを約束してくれる車なのだ。そのため、ハイパワーのコンバーチブルは、ゆったりとしたクルージングでも快適な乗り心地を実現してくれるのだ。
ベース価格10万ユーロ(約1,450万円)以上
どちらもクーペバージョンで非常によくできたサーキット適性を、我々のテストですでに証明しているが、ベースがそれぞれ10万ユーロ(約1,450万円)以上という価格のオープンスポーツカーをこのように使うのは、日常的ではないのだが、両者ともサーキット走行を楽にこなす装備で武装している。
ローテンブルクの飛行場で、2台のレーシーなロードスターが計測と写真撮影のために並んだときの外気温は5度、曇り空だった。「BMW M4コンペティション コンバーチブル」には、前後に19インチと20インチの鍛造ホイール、サーキット走行に適したタイヤ(ここではミシュラン パイロットスポーツS)、Mカーボンバケットシート、カーボンセラミックブレーキなどを備えたMレーストラックパッケージを15,100ユーロ(約218万円)で追加し、最高性能を確保していた。このパッケージにはMドライバーズパッケージも含まれており、レーストラックトレーニングに加えて、最高時速を280km/h(クーペバージョンは290 km/h)にまで向上させている。
さらに、サイドエアインテークやリアディフューザーの形状を最適化したMカーボンエクステリアパッケージ(4,150ユーロ=約60万円)、アドオンパーツも含まれ、ミュンヘンの査定価格は合計123,650ユーロ(約1,793万円)となる。
ドイツ(欧州)への正規輸入車である「コルベット スティングレイ コンバーチブル」には、必ずZ51パフォーマンスパッケージが装着され、ベース価格107,980ユーロ(約1,565万円)に含まれている。このパッケージには、スポーティなパフォーマンスサスペンション、ミシュラン製パイロットスポーツ4Sタイヤ、電子制御ディファレンシャル、パフォーマンスエグゾースト、Z51リアスポイラーとフロントスプリッターなどが含まれている。バケットシートは、3つのオプション(GT1、GT2、コンペティションスポーツ)の中間で、長距離走行とサーキット走行を完璧に両立するように設計されている。また、Z51パッケージの一部にもなっている。「コルベット」のアダプティブサスペンション「マグネティックセレクティブライドコントロール」とカーボンフラッシュ仕上げのオープンスポーク付きアロイホイールセットを含め、合計で108,930ユーロ(約1,580万円)となる。
一騎打ち: V8対直6ツインターボ
コルベットの482馬力6.2リッターV8とM4の510馬力3リッター直6ツインターボとの対決では、予想通りの結果だけが得られるわけではない。例えば、「M4」のツインターボは、低回転域から一気に加速していくので、スタートダッシュが速い。また、コルベットのV8エンジンは、その典型的な溶けるようなサウンドと、均一に増加するパワーデリバリーによって、ツインターボよりもアナログ的で、より「透明」で、スロットルワークに対して、より順応するように感じられる。
予想通り、BMWは0-100km/h加速で、「コルベット」をコンマ1秒、0-200km/h加速でほぼ1秒(0.9)引き離すが、8速デュアルクラッチトランスミッションのシフトタイムが短く、ローンチコントロールがより良く調整されている「コルベット」の方が優れているように感じる。
BMWは冷却のために泣く
しかし、外気温が低いにもかかわらず、BMWがスピード走行後に冷却を要求するのに対し、「コルベット」のクイックスタート補助装置は完璧なバランスで、しかも持続性があることを証明している。「M xDrive」を搭載したBMWにトラクションの問題がないことは予想通りだった。しかし、後輪駆動の「コルベット」がトラクションを失うことなく、完璧に発進を実行するのには驚かされた。
ブレーキ測定では、「M4」がカーボンセラミックブレーキで、184kg軽いコルベットが伝統的にスチールディスクで競うのに対し、どちらも時速100km時からの完全停止距離の値は約32mで、非常に良い性能と言えるが、傑出した範囲には至らないという結果になった。コルベットの場合、常に最高のブレーキングのひとつであるにもかかわらず、「C8」では完璧に制御されないABSのために約1メートルも失われているのは驚きだった。
結局、この2台は数字上では拮抗しているが、その性格は根本的に異なっている。「コルベットC8」は、フロントアクスルの負荷が少ないため、非常に俊敏で軽快なフルボディスポーツカーであり、よりダイレクトなステアリングと硬めのシャシーデザインにより、ドライバーの意志に忠実である。
アダプティブサスペンションの幅を広げることで、BMWはより快適なグライダーでありながら、ボタンを押すだけでハードなサーキットのツールになることも示している。また、ファブリックで覆われた「M4コンバーチブル」が、ハードトップを持つ「コルベット」よりも高速走行時の風切り音が少ないことも驚きだ。
どちらも、ボタンを押すとルーフが電動でリアに消えるまで、約17秒かかる。天候に恵まれ、アクセルを踏み込めば、「BMW M4」は最高時速280km、「コルベット」は296km/hと、ワイルドなヘアスタイルの作品を描くことができる。
結論: 比類なき比較は、僅差に終わる。俊敏なハンドリングを武器とする「コルベットC8コンバーチブル」と、優れたオールラウンダーである「BMW M4」はたったの2点差で「コルベット」の勝ち。最終的には、価格が決め手となった。
Text: Ralf Kund Photo: Tobias Kempe / AUTO BILD
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