現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > BTCC:第5戦クロフト、苦戦続いたスバルがポールからの2連勝で反撃の狼煙。「少し光が見えた」

ここから本文です

BTCC:第5戦クロフト、苦戦続いたスバルがポールからの2連勝で反撃の狼煙。「少し光が見えた」

掲載 更新
BTCC:第5戦クロフト、苦戦続いたスバルがポールからの2連勝で反撃の狼煙。「少し光が見えた」

 BTCCイギリス・ツーリングカー選手権は6月22~24日、2018年シーズンの中盤戦となる第5戦クロフト・ラウンドが行われ、ここまで苦戦が続いていた王者アシュリー・サットンのスバル・レヴォーグGTが予選ポールポジションを獲得。その勢いのままフロントロウに並んだチームメイト、ジェイソン・プラトとのワン・ツーでレース1のポール・トゥ・ウインを達成すると、レース2でも続けて勝利しスバルが反撃の2連勝を飾った。

 今季、NGTC規定のもとで水平対向4気筒ボクサーターボのエンジンチューナーを変更したチームBMRは、前半戦はその熟成に手間取り、結果が付いてこない苦しい戦いを強いられてきたが、このクロフトでの週末でその状況が一変。  

BTCC:2019年暫定カレンダー発表。ロッキンガム消滅、スラクストンが年2戦に

 王者サットンのドライブするFRのスバル・レヴォーグGTは、プラクティス2で今季初のセッショントップタイムを記録すると、そのまま予選も制圧。サットンは約12カ月ぶりのポールポジションを獲得すると同時に、「オールトンパークからエンジンの状況が改善された。これで我々もようやく『Game On』だ」と語る“悪童”プラトとともに、スバル勢がフロントロウを独占してレース1スタートを迎えた。

 そのスタートでは、スバル・レヴォーグGTがFRのトラクションを活かして1コーナーを制するも、後方でロブ・オースティン(ハンディ・モータースポーツ/アルファロメオ・ジュリエッタ)がコースオフを喫しグラベルにスタック。この車両回収のため早速のセーフティカー(SC)導入が宣告された。

 ハードコンパウンドでのスタートとなったサットンは、SC明けリスタートまで入念にタイヤの熱入れを進めると、再開後も3番グリッドから2番手プラトをかわして浮上してきたアンドリュー・ジョーダン(ウェスト・サリー・レーシング/BMW125i Mスポーツ)を従えて首位キープに成功。その後も安定したラップで、後続を引き離しにかかる。

 ソフトタイヤをチョイスしていた3番手プラトのレヴォーグGTも、BMWとのFR対決でラップタイムに勝る速さをみせ、11周目には前を行く2013年王者を攻略すると、そのままハードタイヤのチームメイトを猛追。

 17周目のファイナルラップにはチャンピオンに対しテール・トゥ・ノーズにまで迫り、スバル・レヴォーグGT同士のドッグファイトに発展するも、オーバーテイクするまでには至らず。0.863秒差でフィニッシュとなり、サットンが王座防衛へ反撃ののろしを上げる今季初勝利のポール・トゥ・ウイン。2位プラトとともにスバル・レヴォーグGTのワン・ツー・フィニッシュとなった。

 一方、プラトに先行されたWSRのジョーダンは、14周目のクレルヴァー・コーナーでコースオフし10番手にまでドロップ。代わってスピードワークス・モータースポーツのトム・イングラム(トヨタ・アヴェンシス)が最後の表彰台を獲得している。
 続けて開催されたレース2は、勝者サットンがふたたびポールからの発進となるも、スタートでそのFRレヴォーグの前に出たのは、3番グリッドから抜群のダッシュを決めたトヨタ・アヴェンシスで、イングラムはそのままオープニングラップのコントロールラインをトップで通過していく。

 しかし、ラップ2のヘアピンでわずかに“ドアが開いた”瞬間を見逃さなかったサットンは、そのままインに飛び込むと、トヨタの快速FFマシンをオーバーテイク。早々にレースリーダーの座を取り戻してみせる。

 その後も、このレースでは標準のソフトタイヤを装着したサットンのレヴォーグGTは力強いラップタイムで後続を引き離しにかかり、一方のイングラムがWSRコリン・ターキントン(BMW125i Mスポーツ)からの攻撃に対し防戦に徹する展開となったことにも助けられ、15周で4秒のマージンを築いて悠々クルージングのトップチェッカー。

 2位イングラム、3位ターキントンに続き、4位にはこの9レースで6度目となるモーターベース・パフォーマンスのサム・トルドフ(フォード・フォーカスRS)が入った。

「まず言わなくてはならないのは、この週末のスバル・レヴォーグGTは本当に素晴らしいマシンだったということだね」と、現役チャンピオンのサットン。  

「エイドリアン・フラックス・スバル・レーシング、チームBMRのメンバーはとてつもない仕事をこなしてくれた。トム(イングラム)が“昼寝”をしていた瞬間だったかは分からないけど、そのときも彼は僕に対してハードにドアを閉じるような無謀なことはしなかった」

「その後、ギャップを築こうとハードにプッシュしたけど、これまでのマシンとは見違えるスピードを見せることができた。選手権では現時点で昨年よりはるかに後方(ランク8位)だけど、王座防衛を諦めたりはしない。この連勝でトンネルの向こうに少し光が見えた感じだよ」

 一方、サットンとともにフロントロウからスタートしたプラトは、その際にジャンプスタートを取られ、さらにドライブスルー消化後の中団でもバトル中のムーブでペナルティを受け14位に終わっている。

 続く最終のレース3は、前戦のオールトンパーク戦からBTCノーリンに加入し、FK2型のホンダ・シビック・タイプR NGTC仕様をドライブするダン・ロイドが、レース2の9位でリバースグリッドの優位を活用して勝利。現TCR UKのポイントリーダーは、ホールショットを奪うと一度も首位を譲ることなく6秒の大差で逃げ切り、このBTCCでも速さを証明した。

 次戦、BTCC第6戦はイギリス東部、ロータスが本拠を構えるノリッチ近郊に位置するスネッタートンを舞台に、約1カ月後の7月27~29日に開催される。

こんな記事も読まれています

BMW ベンツ アウディ VW……売れてるのは分かるけど「なんか下駄履かされてないか問題」を考える
BMW ベンツ アウディ VW……売れてるのは分かるけど「なんか下駄履かされてないか問題」を考える
ベストカーWeb
【試乗】メルセデスのスーパースポーツが4WD+4WSでさらに激速に生まれ変わった! AMG GTクーペをサーキットで全開走行
【試乗】メルセデスのスーパースポーツが4WD+4WSでさらに激速に生まれ変わった! AMG GTクーペをサーキットで全開走行
WEB CARTOP
宇都宮ナンバーの2階建てバス「エアロキング」高速バスからついに引退 関東自動車「とちの木号」
宇都宮ナンバーの2階建てバス「エアロキング」高速バスからついに引退 関東自動車「とちの木号」
乗りものニュース
【F1第6戦マイアミGP決勝の要点】ノリス初優勝の要因はセーフティカーのみならず。健闘を支えたアップデート
【F1第6戦マイアミGP決勝の要点】ノリス初優勝の要因はセーフティカーのみならず。健闘を支えたアップデート
AUTOSPORT web
ハイブリッドやEVの「回生」はムダに捨ててたエネルギーを拾う行為! 燃費や電費が伸びる仕組みを改めて解説する
ハイブリッドやEVの「回生」はムダに捨ててたエネルギーを拾う行為! 燃費や電費が伸びる仕組みを改めて解説する
WEB CARTOP
「EVとFCEV、どっちを買う?」気になるアンケート結果は【クルマら部 車論調査】
「EVとFCEV、どっちを買う?」気になるアンケート結果は【クルマら部 車論調査】
レスポンス
【F1分析】マイアミ7位入賞角田裕毅、”ステイアウト”戦略を検証する。セーフティカーがなくても上位を狙えたはず?
【F1分析】マイアミ7位入賞角田裕毅、”ステイアウト”戦略を検証する。セーフティカーがなくても上位を狙えたはず?
motorsport.com 日本版
【ポイントランキング】2024年F1第6戦マイアミGP終了時点
【ポイントランキング】2024年F1第6戦マイアミGP終了時点
AUTOSPORT web
北近畿豊岡道「2024年秋」延伸へ 街ウラに新たな終点「豊岡出石IC」を設置 その整備効果は?
北近畿豊岡道「2024年秋」延伸へ 街ウラに新たな終点「豊岡出石IC」を設置 その整備効果は?
乗りものニュース
【MotoGP】ドゥカティの“赤服”を来年着るのは誰? マルケス、マルティンそしてバスティアニーニ……ファクトリーの1席を巡る争いの重要ポイント『金・速さ・スポンサー』
【MotoGP】ドゥカティの“赤服”を来年着るのは誰? マルケス、マルティンそしてバスティアニーニ……ファクトリーの1席を巡る争いの重要ポイント『金・速さ・スポンサー』
motorsport.com 日本版
人気のクーペSUV メルセデス・ベンツ新型「GLCクーペ」にPHEV「GLC350eクーペ」登場 EV走行距離は118km
人気のクーペSUV メルセデス・ベンツ新型「GLCクーペ」にPHEV「GLC350eクーペ」登場 EV走行距離は118km
VAGUE
個性の塊ココにあり!16回目を迎えたモンキーミーティングに初潜入!~小野木里奈の○○○○○日和~
個性の塊ココにあり!16回目を迎えたモンキーミーティングに初潜入!~小野木里奈の○○○○○日和~
バイクのニュース
なつかしの日産ヤングタイマー3台!「シルビア」「プリメーラ」「フィガロ」は令和のいま「エモい」クルマとして再評価されています
なつかしの日産ヤングタイマー3台!「シルビア」「プリメーラ」「フィガロ」は令和のいま「エモい」クルマとして再評価されています
Auto Messe Web
フェラーリの敗因は”水晶玉”を忘れたから? サインツJr.、間の悪いセーフティカー悔やむ「ピットストップをあと1周遅らせれば勝てた」
フェラーリの敗因は”水晶玉”を忘れたから? サインツJr.、間の悪いセーフティカー悔やむ「ピットストップをあと1周遅らせれば勝てた」
motorsport.com 日本版
GB350をシングルシート風のカフェスタイルにしたい!しかもボルトオンで簡単に!  
GB350をシングルシート風のカフェスタイルにしたい!しかもボルトオンで簡単に!  
モーサイ
1988年、新世代のマシンが登場。よりハイレベルに【グループレースクロニクル1985-1993 JTC9年間の軌跡(5)】
1988年、新世代のマシンが登場。よりハイレベルに【グループレースクロニクル1985-1993 JTC9年間の軌跡(5)】
Webモーターマガジン
【ギャラリー】2024年F1第6戦マイアミGP
【ギャラリー】2024年F1第6戦マイアミGP
AUTOSPORT web
トヨタ『カムリ』新型...ベストセラーはどこが新しくなったか?
トヨタ『カムリ』新型...ベストセラーはどこが新しくなったか?
レスポンス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村