フェラーリのパワーユニット(PU)を使用するフェラーリ、ハース、ザウバーの3チームが躍進を見せている。ライバルチームは、PUを運用する上で”何か”をやっているのではないかと疑惑の目を強めているが、F1レースディレクターのチャーリー・ホワイティングは、モニタリングを続けているフェラーリのハイブリッドシステムは問題ないと考えているようだ。
シーズン序盤、フェラーリPUのエナジーストア(バッテリー)がユニークなツイン構造をしていることから、FIAの標準センサーの目をかいくぐって、規定以上のパワーを使用しているのではないかと疑われたことがある。
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この件について調査を行なったFIAは、モナコで何も間違ったことはしていないとフェラーリの無罪を発表。さらに、カナダGPで新しいソフトウェアを導入することで監視を続けるとしていた。
しかしライバルたちはここ数戦、ワークスチームだけでなく、フェラーリのカスタマーチームであるハースやザウバーも躍進を遂げていることから、疑惑を深めているようだ。
ルノーのニコ・ヒュルケンベルグは「何かが起こっている。その何かは、普通のことではない」と述べた。
「数週間前、それはフランスGPからだったと思うけど、フェラーリPUを搭載したマシンが一度に多くのパワーを得た」
「僕たちにとってハースに対抗するのは難しい。コーナーでは僕たちは同じようなレベルにあるが、ストレートで多くのタイムを失っている」
ドイツGPが開催されたホッケンハイムでは、ホワイティングの他、FIAの上層部がメルセデスのモーターホームで会談を行なった。
メルセデスがフェラーリPUの合法性に疑問を抱いているのか、それとも自分たちの開発の限界がどこにあるのかを知りたがっているのか。どちらの趣旨で会談が行われたのかと訊かれたホワイティングは、次のように話した。
「モナコで言ったように、我々は全ての面で完全に(フェラーリに)満足している」
「いくつかのチームは、さらなる疑問を投げかけている。望むなら、彼らが平穏を取り戻す手助けをするつもりだ」
「あの議論はプライベートなものだ。内容を話すべきだとは考えていない。ドアの向こうで行われたものは、そのまま隠しておくべきなんだ」
メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウルフは、ドイツでの会談は特別なものではなく、定期的な集会だったと主張した。
「FIAや他のチーム、エンジンメーカーとの意見交換は、定期的に行われている」
「それがレース週末に、トラックのモーターホームで行われたから目につきやすかっただけであって、様々な技術的トピックについて話のは定期的な仕事だ」
一方、ルノーのマネージングディレクターであるシリル・アビテブールは、データを分析した結果、フェラーリが何か”おかしなこと”をやっているということが示唆されていると認めた。ただし彼は、それが必ずしも違法なことをしているというわけではないと強調した。
「第一に、我々がパワーの面で劣っていることは分かっている。これまでは、メルセデスへの挑戦だった」と、彼はmotorsport.comに語った。
「彼らはまだ同じ位置にいるが、実際にはフェラーリがその前を行っていることが分かった。だがそれは技術的なバトルであり、見えにくいものだ。フェラーリが果たした進歩は驚くべきものだ」
「その進歩のうち、ある程度の部分はハードウェアの導入以外で達成されたものだ。フェラーリだけでなく、3チーム全てが改善している。フェラーリと我々は必ずしもバトルの相手ではないが、我々の直接の相手であるハースやザウバーもそうなんだ」
「特にGPSを見ていると、頭をかきむしりたくなる。我々は、彼らが何か奇妙なことをやっていると確信している」
「しかし、それが違法なことだという意味ではない。我々は、彼らが果たした進歩を称賛し、より一層努力するべきだと思う。そして我々も同じような改善を果たそうと懸命に作業を行うのだ」
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