かつては三菱の屋台骨であったものの、2019年に惜しまれつつ日本での販売を終了した三菱パジェロ。以来、流れては消えていたパジェロ復活の噂。しかし、ベストカーは決定的な情報を入手。三菱はついに次世代パジェロの開発をスタートさせた。その詳細に迫る!!
※本稿は2024年1月のものです
文、予想CG/ベストカー編集部、写真/三菱自動車
初出:『ベストカー』2024年2月10日号
やっぱトライトンだけじゃなかった!! 新型パジェロ出るゾ!!!! 自慢のPHEVで27年に発売か!?
■デリカミニで気づいた「三菱らしさ」
「高級でスタイリッシュなのに、悪路にも強い電動車」というのが次世代パジェロのコンセプト。ルノー・日産・三菱アライアンスでの三菱のメイン市場は東南アジアとなっているが、その地域の富裕層に支持されるクルマを目指す。日本での価格は最上級車で800万円前後か?(ベストカー編集部作成の予想CG)
デリカミニが好調に売れている三菱は、ある重要なことに気が付いたという。ユーザーに「三菱らしいクルマだね」と思ってもらえる商品がやはり大事ということだ。
今さらですか? などと言ってはいけない。今さらだろうがポテサラだろうが、気が付くのは大切なことだ。
デリカミニは、よく言われるようにeKクロススペースの改良版である。中身はほぼそのままでデザインと車名を変更。
もちろん、4WDシステムや足回りも改良、進化させているが、それにしてもマイナーチェンジの範疇。基本的な作りは変わっていないのだから当然である。
しかし、売れゆきは大幅アップ。デリカの名をつける以上、それにふさわしいクルマにしなければならないという開発陣の熱意があったからこそだが、それと同じくらい、車名とデザインが三菱ファンの心を捉えたからだろう。つまり「デリカ効果」である。
この成功体験が冒頭の気づきに繋がる。ユーザーに「三菱らしいクルマだね」と感じてもらうことの重要性を会社全体で感じ取ったのだ。
さて、ここから今回の本論が始まる。「三菱らしいクルマ」といえば何か?
思い浮かぶクルマは人それぞれだろうが、1位か2位に必ずパジェロの名は挙がるだろう。そう、三菱はついに、やっと、とうとう「やはりパジェロが必要だ」と気づいたのである。
これ、担当が想像で書いているわけではない。三菱社内の事情をよく知る情報筋から聞いた話で、その気づきの結果、急速に「パジェロ復活計画」が進み出したのだという。
今でもアジア市場に「パジェロスポーツ」は存在している。しかし、それはかつて日本で販売していた「チャレンジャー」の後継車であり、パジェロとは別の系譜。そうではなく「本物のパジェロ」を復活させるプロジェクトがスタートしたのだ。
■目指すは「和製ランドローバー」?
では次世代のパジェロはどう計画されているのか? そこを説明していこう。
まず候補として挙がったのがトライトンをベースに開発するという方法。
3代目の最新モデルが登場したばかりのトライトンは、ラダーフレームを使う悪路走破性に優れたピックアップトラックで、確かにパジェロが必要とする性能を確保できる。最新のクリーンディーゼルエンジンもパジェロのイメージに合う。
さらに付け加えるなら、このラダーフレームは電動化にも対応できる作りとなっている。
しかし、そのパジェロのイメージは昭和~平成時代のもので、次世代のパジェロとは異なるというのが開発陣の出した結論。特に乗り心地の面で、次世代パジェロの水準に達しないというのがわかったのだという。
つまり、次世代のパジェロはラグジュアリーなSUVを目指しているということだ。オンロードを高級車のように走れて、それでいて悪路走破性も世界トップレベルを確保する。どちらが欠けてもパジェロを名乗れない。
そんなクルマ、どこかにありましたよね? そう、かつて「砂漠のロールスロイス」の称号を欲しいままにしたレンジローバーだ。次世代パジェロが目指すのはズバリ、和製レンジローバーなのである。
そこで方針を転換。トライトンベースをやめて、次期アウトランダーPHEVのプラットフォームをベースに開発を進めることになったのだという。
■PHEVも設定の計画!?
ボディサイズはアウトランダーPHEVよりひと回り大きい全長4900×全幅1900×全高1850mm前後と予想。3列シートもあるか?(ベストカー編集部作成の予想CG)
現行型の3代目アウトランダーPHEVは2021年12月に発売開始となったモデルでまだ新しい。
プラットフォームはルノー・日産・三菱アライアンスで共同開発したCMF-C/Dで、日産ではエクストレイルやキャシュカイ、ルノーではメガーヌやコレオスなどに使われているアライアンスの主力プラットフォームである。
現行型から採用されたばかりで、次期型でも継続採用となること確実だが、改良を重ねてさらなる性能アップを実現。
2025年頃の実用化を目指して開発中のBEV専用プラットフォーム、CMF-EVの知見も数多く投入されるという。CMF-C/Dの名称は同じでも、別次元のプラットフォームに進化するということだ。
次世代のパジェロがこれを使うということは、パワーユニットがPHEVになることは確実。
搭載エンジンの詳細は不明だが、マルチシリンダーエンジンを新開発する可能性は極めて低く、現行アウトランダーPHEVの直4、2.4Lの改良型を使うか、あるいはまったく新しい視点で小排気量過給エンジンを用いる可能性もある。
大事なのはモーターのパワーで、エンジンは陰の主役というのが現代の電動パワーユニットなのだ。
もちろん、三菱独自の4WDシステム「S-AWC」も進化させ、オンロード、オフロードともに強さと高い安定性、さらに上質な走りを追求していくことになる。
■ビッグネームの復活に期待だ!!
三菱は今、従来以上に「利益率にこだわる経営」を推進している。
特に日本市場は台数やシェアよりも利幅を重視しており、登場させる新型車は少数精鋭をよしとしているのだ。選択と集中と言い換えてもいい。
また、クルマそのものだけでなく、生産から販売までのマネジメントも方法論が変化している。トライトンはタイで生産して日本に導入。昔のように、それに不安を覚えるユーザーもほとんどいなくなった。
次世代パジェロも海外生産を視野に入れているという。パジェロ復活の重要性は認識しながら、かつてのように日本で大ヒットするという甘い夢は見ていない。
海外で生産し、アジア諸国を中心に販路を広げ、その市場のひとつに日本もあるという感覚だ。そうした冷静な判断が持続可能性を高めてくれる。
2027年の正式デビューを目指し、動き始めた次世代パジェロプロジェクト。三菱伝統のビッグネームが満を持して復活する!
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みんなのコメント
今のご時世昔みたいに3Lディーゼルターボとか難しいのはわかるけど…
大排気量のディーゼルは夢とロマンしかない。
三菱ファンとしてはデリカ、パジェロ、トライトンのゴツい3台が並んでいる姿をまた見たいです。
それとこの記事の話が本当ならば四代目パジェロでラグジュアリーに振ってランクルにボロ負けして廃盤になった過去から何も学習してない事になるな
何故ジムニーが売れているのか、顧客が求めているパジェロのキャラクターを理解しているのかちゃんと勉強して欲しい