7月8日、宮城県のスポーツランドSUGOでENEOSスーパー耐久シリーズ2023 Supported by BRIDGESTONEの第3戦『SUGOスーパー耐久3時間レース』の公式予選が行われ、グループ1はST-XクラスのDENSO LEXUS RC F GT3(永井宏明/小高一斗/嵯峨宏紀)、グループ2はST-QクラスのORC ROOKIE GR86 CNF concept(加藤恵三/山下健太/豊田大輔/佐々木栄輔)が最速タイムを記録した。
シリーズ唯一の東北大会を迎えた2023年のスーパー耐久。スポーツランドSUGOでの一戦には7クラス46台のマシンがエントリーし、その参戦台数の多さからグループを分けた3時間レース×2で争われる。金曜日のSTEL専有走行から始まったレースウイークは、土曜日午前中のフリー走行では夜間に降った雨の影響があったものの、午後の公式予選は路面も乾き、ウエットパッチは存在するがほぼドライコンディションで13時45分にセッションが開始された。
FIA-GT3車両6台が参戦するST-Xクラスの予選で速さを披露したのは、スーパーGTでも活躍するaprが投入するDENSO LEXUS RC F GT3となり、Aドライバー予選で永井宏明が唯一の22秒台となる1分22秒809をマークして総合トップになると、小雨が降ってきたBドライバー予選でもステアリングを引き継いだ小高一斗がクラス2番手となる1分21秒386を記録し、2分44秒195の合算タイムで総合ポールポジションを獲得する結果になった。DENSO LEXUS RC Fにとっては2021年にこのSUGOで行われた第2戦以来、およそ2年ぶりのポールポジションとなった。
ST-Xの2番手には前戦の富士24時間でチーム初の総合優勝を飾った中升 ROOKIE AMG GT3が続いた。中升 ROOKIE AMGは蒲生尚弥が1分21秒340を記録してBドライバー予選を総合トップで終えたものの、合算タイムで0.192秒DENSO LEXUS RC Fに届かず。昨年王者のHELM MOTORSPORTS GTR GT3が3番手、第2戦のスキップから復活したTKRI松永建設AMG GT3が4番手、そして今回はエヴァンゲリオン・レーシングとタッグを組み、ホンダNSX GT3を初号機カラーに彩ってきたEVA RT TEST TYPE‐01 KCMG NSX GT3が5番手に続いている。
9台のGT4規格マシンが争う“激戦区”ST-Zクラスの予選を制したのは、Aドライバー予選で大塚隆一郎が1分27秒967、Bドライバー予選で富田竜一郎が1分27秒298をマークして合算タイムで2分55秒265を記録したraffinee 日産メカニックチャレンジZ GT4となり、今季デビューのニッサンZ GT4にとって初のポールポジション獲得となった。2番手にはシェイドレーシング GR SUPRA GT4 EVO、3番手には埼玉トヨペット GB GR Supra GT4というトヨタGRスープラが続き、4番手以降も0.257秒差に4台が入るという僅差の争いとなっている。
自動車メーカーの開発車両エントリーするST-Qクラスには4台がエントリー。性能向上に向けた開発のために欠場となる水素GRカローラの代役として参戦するORC ROOKIE GR YarisはAドライバー予選でMORIZO、Bドライバー予選で佐々木雅弘が好走を披露してST-Qトップ、グループ1総合19番手につける活躍をみせる。僚友のORC ROOKIE GR86 CNF conceptはグループ2の総合トップタイムを記録する速さをみせた。
また、金曜日の専有走行でクラッシュを喫してしまったTeam SDA Engineering BRZ CNF Conceptは、終夜の作業が実り土曜日早朝にマシン修復を完了させて予選に参加。無事にタイムを記録してグループ2の総合5番手となっている。さらに前戦の富士24時間から参戦を開始したTeam HRCのホンダ・シビック・タイプR CNF-Rは武藤英紀と伊沢拓也のドライブにより3分06秒580というST-2に迫る合算タイムを記録している。
ST-1は井田太陽と加藤寛規が駆るシンティアム アップル KTMが2分59秒259でクラストップとなり、ライバルのD’station Vantage GT8Rは3分01秒501で2番手に。ST-2は一條拳吾と荒川麟がアタッカーを努めたKTMS GR YARISが3分02秒597でクラスポールを獲得、新菱オートDIXCEL夢住まい館エボ10が2番手、Honda R&D Challenge FL5が3番手に続いた。
ST-4は、AドライバーとBドライバー予選ともにクラストップタイムで終えたENDLESS GR86が3分08秒415で文句なしのクラスポールに輝いている。2番手はエアバスター WINMAX GR86 EXEDY、3番手はシェイドレーシング GR86が続いた。そして今季最多13台が争うST-5では、富士24時間で開幕戦の大クラッシュから復活を遂げたOHLINS Roadster NATSがクラスポールを獲得。しかしYAMATO FIT、THE BRIDE FITという2台のホンダ・フィットも僅差で続き、決勝レースも白熱の争いが繰り広げられそうだ。
スポーツランドSUGOで行われている2023スーパー第3戦。決勝レースは9日午前の8時45分からST-4、ST-5、ST-Qの28号車と61号車が参加するグループ2、その後午後14時からST-X、ST-Z、ST-1、ST-2、ST-Qの32号車と271号車が出走するグループ1の決勝レースがスタートする予定になっている。
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