10月19日、スーパーバイク世界選手権(WorldSBK)の第12戦スペインラウンドがヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトでレース1が行われた。ワイルドカード参戦をしている長島哲太(Team HRC)は、15位でフィニッシュして1ポイントを獲得した。
今シーズン、DUNLOP Racing Team with YAHAGIより全日本ロードレース選手権JSB1000クラスにフル参戦している長島は、Team HRCのテストライダーも務めている。そんな彼は、2022年第12戦オーストラリアでイケル・レクオーナ(Team HRC)の代役としてWorldSBKに初参戦し、レース1とレース2でポイントを獲得する走りを披露した。
長島哲太、Team HRCからSBK最終戦スペインにワイルドカード参戦「実戦開発を目的に参戦」
普段からホンダCBR1000RR-Rの開発を担う長島は、WorldSBKの最終戦となる第12戦スペインラウンドにマシン開発を目的にワイルドカード参戦が決まった。また、ゼッケンは2年前の代役参戦時と同様の『49』を選択している。
自身にとって2度目となった今大会は、初日から順調にマシンをアジャストさせ、スーパーポールではトップから2.196秒差の1分39秒792をマークして27台中20番手を獲得。そして、土曜日のレース1ではスタートでひとつ順位を上げて19番手でオープニングラップを終了した。
序盤から転倒が相次ぐなかで、長島は巻き込まれることなく着実に周回を重ねて17番手に浮上すると、中盤以降もキープさせて16番手へ順位を上げる。終始ティト・ラバット(Kawasaki Puccetti Racing)を追いかける展開となったが、残り6周で仕留めることに成功。自力でポイント圏内に順位を上げて15位でフィニッシュし、1ポイントを獲得する力強い走りを見せた。
また、フル参戦のレクオーナとチャビ・ビエルゲもそれぞれ5位、7位と入賞を果たしており、Team HRCとしては3台揃ってのポイント獲得となった。終盤にかけて右肩上がりの調子を見せるホンダ勢は、10月20日に行われるスーパーポール・レースと今季ラストレースとなるレース2でも引き続きポイント獲得を目指す。
■長島哲太/Team HRC(レース1:15位)
「満席となったWorldSBKでのフィールド、そしてヘレスでの最初のレースは本当に楽しかったです。最初は特にタイトなコーナーでのリヤのグリップに少し苦労しましたが、レースが進むにつれてレギュラー参戦のライダーたちと一緒に走ることで多くのことを学びました。そのおかげで、タイヤをより適切にマネジメントする方法がわかり、ラップを重ねるごとに改善することができました」
「もう一歩前進するために、バイクのどこを改善する必要があるかがより明確になったので、この経験は今後の作業にとってもさらに有益なものになると思います。イケル(・レクオーナ)とチャビ(・ビエルゲ)は力強いパフォーマンスを見せていますが、まだ限界がある特定の分野で改善の余地があると思います」
「もしかすると、今後これらの分野での取り組みを手伝うことができるかもしれないので、今回のワイルドカード参戦はあらゆる意味で素晴らしい機会となりました。明日はテストチームのためにも、さらに多くのデータを収集するために、いくつかの小さな変更を加えてみようと思います」
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