メルセデスは6年連続でダブルタイトルを獲得するなど、F1の歴史の中でも特に成功を収めている。しかし彼らのF1での契約は2020年までのものとなっており、ドイツでの報道によると彼らはワークスチームとしての関与を減らし、アストンマーチンへ株式を売却するのではないかと言われている。また現在チーム代表を務めるトト・ウルフもその役職を降り、かつてのニキ・ラウダのような社外取締役のような役割に就くことを決めたとも報じられている。
しかしメルセデスの親会社であるダイムラーは、そうした報道を否定。ウルフと共にF1に留まる意向を強調している。
■ウイリアムズ、F1チームの売却を検討。メインスポンサーとの契約も終了へ
メルセデスから出された声明には、次のように記されている。
「F1から撤退する可能性があるという憶測は事実無根で、不責任なものだ」
「F1はCOVID-19のパンデミックの影響と将来の財政的な持続可能性に適切に対処しており、我々はそれらの歩みを歓迎している」
「メルセデス・ベンツのワークスチームとして今後もF1への参戦を続けること、そしてマネージングパートナーのトト・ウルフと共にそれを行なっていくということが、我々の明確な意思だ」
ウルフのメルセデスF1チーム代表を務める契約は、2020年末までのものだ。彼はダイムラーと新たな契約について話し合っているが、その決定は新型コロナウイルスのパンデミックが収束するまで完了しないだろう。
ウルフが取りうる選択肢のひとつが、チーム代表としてそのまま残ることだ。しかし全てのレースには帯同しないことで、激務となるスケジュールを緩和すると思われる。
昨年のブラジルGPには、ウルフは初めてレースに帯同しなかった。その際彼の現場での職務はテクニカルディレクターのジェームズ・アリソンに引き継がれた。
ウルフはこのケースについて、今後より多くのレースに帯同しないと決めた場合に、チームとしてどう対処できるかを確認するための“実験”と称していた。
なおウルフにはアストンマーチンの株式に投資していることもあり、メルセデスではなくアストンマーチンF1に関与していくのではないかという憶測も見られた。しかし彼はメルセデスF1プロジェクトへのコミットは継続し、短期的には何も変化しないと語っている。
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