現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 冬の雪道「FR」と「FF」どっちが得意!? “4WDが強い”は有名だが…同じ「2輪駆動」での違いとは

ここから本文です

冬の雪道「FR」と「FF」どっちが得意!? “4WDが強い”は有名だが…同じ「2輪駆動」での違いとは

掲載 更新 68
冬の雪道「FR」と「FF」どっちが得意!? “4WDが強い”は有名だが…同じ「2輪駆動」での違いとは

■FFとFR、軍配が上がるのはどっち?

 雪道の走行には、4つのタイヤが駆動する4WD(四輪駆動)のクルマが適しているといわれます。
 
 一方で、多くのクルマに採用されているFF(前輪駆動)や、FR(後輪駆動)は2輪のみが駆動する形式のため、雪道では4WDよりは不利とされます。
 
 では、FFとFRの2つのうち、どちらの方が雪道を安定して走れるのでしょうか。

オールシーズンタイヤは「万能タイヤ」!? その実力をスタッドレスと比べてみた

 まず最初に、そもそもどのような駆動方式であっても「ノーマルタイヤ」で雪道を走行するのは無茶なもの。

 4WD・FF・FRどの駆動方式でも、適切なタイヤを装着したりチェーンを巻くことでようやく安心して走行ができます。

 では、どちらもスタッドレスタイヤを装着した状態なら、FFとFRのどちらが有利なのでしょうか。

 まず前輪駆動のFF車は、フロントにエンジンがあるため、その分駆動する前輪2本に荷重がかかります。

 そしてフロントタイヤが地面に押し付けられると効果的に駆動力を路面に伝えることができるので、比較的雪道でも安定して進むことができる形式だといえるでしょう。

 一方のFRは、FFと同じくフロントにエンジンを搭載していますが、駆動するのは後ろの2輪。

 つまり駆動するリアタイヤに十分な荷重がかからないため、発進時や登り坂でトラクションを稼ぐのが苦手な形式です。

 そのため雪道や凍結路だとタイヤが空転してしまうことが多く、特に坂道は苦手。

 直線の道でもアクセル操作を誤るとスピンしてしまい、カーブもスピンしやすいため注意が必要です。

 上記の理由を踏まえると、FFの方が雪道走行には有利といえます。

 しかし、FFは直進する力は強いものの、曲がるのが苦手な駆動形式なので、雪道や凍結路でもカーブを曲がる際には安全のためにスピードを落としましょう。

 いずれにしても、雪道・凍結路では慎重にハンドルやアクセル操作を行うことが大事なのです。

■「4WD」にも注意すべき点がある!

 このように、FFとFRではFFの方が雪道では有利ですが、やはり雪道を安定して走行できる駆動形式は4WDです。

 JAF(日本自動車連盟)の雪上走行テストによると、FFと4WDで登坂実験(両方とも新品のスタッドレスタイヤを装着)を実施したところ、20%の勾配になると2WD(FF)は途中でスリップする一方で、4WDは登ることに成功。

 やはり4WDの方が雪道に強いことが明らかになりました。

 しかし、停止する際の「制動能力」については、JAFの雪上走行テストでFFと4WDで大きな差がないことが証明されています。

 4WDだからといって過信せず、丁寧なアクセル操作とブレーキ操作を心掛けましょう。

 ちなみに、一般的に2WDがメインのクルマでも、「寒冷地仕様」がラインアップされていることがあります。

 駆動方式が4WD仕様に変更されていたり、寒冷地用の装備が取り付けられていたりするので、降雪地域での使用を考えているのなら、クルマを購入する際に「寒冷地仕様」をチョイスするといいでしょう。

※ ※ ※

 今回、雪道走行では不利となったFRですが、慎重に運転することで雪道を走行することは可能です。

 とはいえ、それもスタッドレスタイヤを装着するなど、適切に対応している場合。

 東京都内など、そこまで雪が降らない地域でも万が一に備え、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンを用意しておくと安心でしょう。

関連タグ

こんな記事も読まれています

全国に「警察軽トラ」配備へ なぜ? 警察庁初の取り組み、理由は? ダイハツ製61台を24年度中に導入! 各都道府県警察で運用
全国に「警察軽トラ」配備へ なぜ? 警察庁初の取り組み、理由は? ダイハツ製61台を24年度中に導入! 各都道府県警察で運用
くるまのニュース
転倒時にバイクを守る! エンジンガードは装着した方がいいのか?
転倒時にバイクを守る! エンジンガードは装着した方がいいのか?
バイクのニュース
『ランクル40 / 70』にもピッタリ! トーヨータイヤ『OPEN COUNTRY A/T III』がラインアップ拡充
『ランクル40 / 70』にもピッタリ! トーヨータイヤ『OPEN COUNTRY A/T III』がラインアップ拡充
レスポンス
寒いとバカっ速! ラスベガスで完勝ワンツーのメルセデス、懸念のグレイニングも一切出ず「不思議だね」とウルフ代表
寒いとバカっ速! ラスベガスで完勝ワンツーのメルセデス、懸念のグレイニングも一切出ず「不思議だね」とウルフ代表
motorsport.com 日本版
約99万円! トヨタ新型「“軽”セダン」発表! 全長3.4m級ボディで4人乗れる! 安全性向上&寒さ対策UPの「ピクシス エポック」どんな人が買う?
約99万円! トヨタ新型「“軽”セダン」発表! 全長3.4m級ボディで4人乗れる! 安全性向上&寒さ対策UPの「ピクシス エポック」どんな人が買う?
くるまのニュース
夢だけで終わらせたくない「マイ・バイクガレージ」 たぐちかつみ・マイガレージ回顧録 VOL.01
夢だけで終わらせたくない「マイ・バイクガレージ」 たぐちかつみ・マイガレージ回顧録 VOL.01
バイクのニュース
「(次期)セリカ、作ります!」ラリージャパン会場でトヨタ中嶋副社長が明言!! 開発開始を宣言、次期86も「出す」
「(次期)セリカ、作ります!」ラリージャパン会場でトヨタ中嶋副社長が明言!! 開発開始を宣言、次期86も「出す」
ベストカーWeb
スズキ・フロンクスが月販目標の9倍も受注! 絶好調な理由は小さくて安いのに感じられる「高級感」!!
スズキ・フロンクスが月販目標の9倍も受注! 絶好調な理由は小さくて安いのに感じられる「高級感」!!
WEB CARTOP
車載電池のノースボルト、米国で破産法を申請 事業継続にめど
車載電池のノースボルト、米国で破産法を申請 事業継続にめど
日刊自動車新聞
【初試乗!】さらにスポーティになった「メルセデスAMG GT 63 PRO」はポルシェとのGT対決に終止符を打てるか!?
【初試乗!】さらにスポーティになった「メルセデスAMG GT 63 PRO」はポルシェとのGT対決に終止符を打てるか!?
AutoBild Japan
レクサス新型「FF最大・最上級セダン」世界初公開に大反響! めちゃ“斬新グリル”&一文字ライト採用! “6年ぶり”に内外装刷新の「ES」中国に登場!
レクサス新型「FF最大・最上級セダン」世界初公開に大反響! めちゃ“斬新グリル”&一文字ライト採用! “6年ぶり”に内外装刷新の「ES」中国に登場!
くるまのニュース
20年前の個体なのに走行距離301キロ!? 555台の限定車 BMWアルピナ「ロードスターV8」がオークションに登場 極上車の気になる予想価格とは
20年前の個体なのに走行距離301キロ!? 555台の限定車 BMWアルピナ「ロードスターV8」がオークションに登場 極上車の気になる予想価格とは
VAGUE
完璧なシーズンでも届かない、王者の背中。ノリス「たとえミスがなかったとしてもタイトルを手にできたかどうか……」
完璧なシーズンでも届かない、王者の背中。ノリス「たとえミスがなかったとしてもタイトルを手にできたかどうか……」
motorsport.com 日本版
苦手な「前向き駐車」なぜコンビニで推奨されるのか? 「もちろんやってる」「出る時が怖い…」賛否あり!? バック駐車じゃない理由への反響は?
苦手な「前向き駐車」なぜコンビニで推奨されるのか? 「もちろんやってる」「出る時が怖い…」賛否あり!? バック駐車じゃない理由への反響は?
くるまのニュース
今でも現役! いろんなバイクに採用されています。「SOHC」とは?【バイク用語辞典】
今でも現役! いろんなバイクに採用されています。「SOHC」とは?【バイク用語辞典】
バイクのニュース
ダイハツ『タフト』安全性能向上で仕様変更、138万6000円から
ダイハツ『タフト』安全性能向上で仕様変更、138万6000円から
レスポンス
BMW 2シリーズクーペ【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
BMW 2シリーズクーペ【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
レクサスの末っ子LBXに、次世代モダンインテリア空間を表現したElegantが新登場
レクサスの末っ子LBXに、次世代モダンインテリア空間を表現したElegantが新登場
カー・アンド・ドライバー

みんなのコメント

68件
  • s37********
    皮肉な現実だが、雪道で地元のお爺が乗る軽トラが往来してる脇で、四駆が側溝に脱輪してるの何度も見た。雪道に最も有効な装備は『慎重な運転』だと思う。
  • ヤス
    > しかし、停止する際の「制動能力」については、JAFの雪上走行テストでFFと4WDで大きな差がないことが証明されています。

    そりゃそうだろブレーキに駆動輪とか関係ないんだから。
    前後でブレーキの方式が異なる車なら話は変わるけど、それは駆動方式の問題ではないし。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

3200.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1738.02480.0万円

中古車を検索
FFの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

3200.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1738.02480.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村