■新車からマフラーが消えている?
近年発売される新車では、あえてマフラーが目立たないようにデザインされているものも少なくありません。
エンジンを搭載しているクルマにとって必要不可欠なマフラーの存在感が薄れている背景にはどういった事情があるのでしょうか。
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内燃機関を搭載しているクルマにとって、なくてはならないパーツがマフラーです。
そもそもマフラーは、エンジンから排出されたガスを外へと逃がすためのエキゾーストシステムのひとつであり、一般的に「マフラー」と呼ばれている部分は、エキゾーストシステムの末端にある部分を指し、消音やデザイン上のアクセントといった役割を担っています。
もしマフラーがなければ、車種によっては消音機能が弱まり、排気音がダイレクトに響くことになります。
国土交通省が定めた現在の規制では、車検時の「近接排気騒音」が「車両後部にエンジンを有するもの」(MR車やRR車)のクルマが95dB、それ以外のレイアウトのクルマが91dB以内でなければならないとされています。
90dBというのは、電車の車内や飛行場の周辺に匹敵するほどの騒音であり、現在販売されているほとんどの新車は、90dBはおろか80dBを超えることも稀なようです。
そんなマフラーですが、近年登場する新車では目立たない存在となっています。もちろん、機能上マフラーは必要不可欠なものであるため、マフラーそのものが無くなってしまっているわけではなく、外観上目立たないように配慮されているということです。
例えば、2020年2月に登場したホンダ「フィット」では、のぞきこまないと見えないように隠されています。
2020年の上半期新車販売台数ランキングトップであるトヨタ「ヤリス」も同様で、そのほか、軽自動車のほとんどはマフラーを隠したデザインを採用。マフラーが目立たなくなった背景にはどんな事情があるのでしょうか。
マフラーを目立たないようにしているクルマには、いくつかの傾向があります。ひとつは「軽自動車もしくは小排気量車に多いこと」、もうひとつは「ハイブリッドカーに多いこと」です。
軽自動車もしくは小排気量車に多いという点について、販売ラインナップに軽自動車が多いダイハツの担当者は次のように話します。
「(マフラーを隠しているのは)機能的な理由というよりもデザイン上の理由が大きい」と話します。
軽自動車や小排気量車のメインターゲットは、日常の足としてクルマを活用するユーザーであり、デザイン上マフラーにこだわる人はそれほど多くないのかもしれません。
また、大排気量車であれば排気ガスの量も多い分、マフラーをはじめとするエキゾーストシステムも比例して大きくなるため、隠すよりもデザインのなかにとりこんだほうがよいと考えられます。
一方、大排気量エンジンに比べて排出するガスの量が少ない小排気量車であれば、マフラーを目立たなくすることによる機能上のデメリットはほとんどないといえます。
ハイブリッドカーについても、デザイン上の観点が大きいようです。自動車メーカーの担当者は次のように話します。
「リアデザインによってクルマの印象は大きく変わりますが、マフラーを目立たなくすることでスッキリとしたシンプルな印象を与えることができます。
エコでクリーンなイメージのハイブリッドカーには、そうしたデザインのほうがマッチしているといえます」
※ ※ ※
このように、軽自動車や小排気量車、そしてハイブリッドカーのようにエコでクリーンなイメージが重要視されるモデルにとっては、マフラーはあえて目立たせる必要のない存在となっているようです。
■「若者のクルマ離れ」とマフラーの関係
一方、依然としてマフラーを重視するユーザーも少なくないようです。
とくにスポーツモデルや大排気量モデルは、先述のようにマフラーやエキゾーストシステムが大きくなる傾向があるため、機能的にもマフラーを目立たせる必要があります。
それが転じて、スポーツ性を強調しているモデルでは、純正でもマフラーが目立つようにデザインされています。
また、純正ではマフラーが目立たないモデルの場合、カスタムパーツとして後付けすることでマフラーを目立たせることができます。
この点について、自動車業界関係者は次のように話します。
「近年では、『モノとしてのクルマ』には関心が薄れてきているといわれており、マフラーのようなスペックの高さを強調するパーツを求める人は少なくなっています。
よく『若者のクルマ離れ』といわれますが、この本質は、若者が『モノとしてのクルマ』ということを意味しており、クルマそのものが縁遠くなったわけではありません。
むしろ、そのクルマを使ってどんな楽しいことができるか、という『コト』の部分が重視されています。この視点でいえば、マフラーは『モノとしてのクルマ』の代表格ともいえるパーツであり、現代の若者にとってはあまり興味のないものといえるかもしれません。
メーカー側もそれを理解しているからこそ、純正で目立つマフラーを付けることはせず、そこで浮いたコストを別の部分に活かす方向になっています。
とはいえ、あえてマフラーを目立たせたいというユーザーも一定数いることから、そうしたユーザーのために純正アフターパーツとして、マフラーを選択できるようメーカーも配慮しています。
実際に、各社とも純正アフターパーツブランドをサブブランドとして強化しており、マフラーのような車検に関わる重要なパーツでも安心して装着することができます。
今後、『モノとしてのクルマ』を強調するパーツは、サブブランドで売っていくという方向性が強化されていくでしょう」
※ ※ ※
マフラーが目立たなくなる背景には、小排気量車かつエコカーがトレンドとなっていることに加えて、「モノとしてのクルマ」を求めるユーザーが減っているという原因があるようです。
とはいえ、マフラーにポジティブなイメージを持っている人も多く、そうしたユーザーにはオプションとして選択できるような環境が整ってきています。
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