後方から追い上げ優勝争いへ、今シーズン3度目の表彰台
MotoGPのMoto3クラスに参戦する古里太陽選手(ホンダ・チームアジア)は、前戦のタイGPで表彰台争いを展開し、今大会のマレーシアGPを迎えていました。タイGPでは最終コーナー立ち上がりまで表彰台争いを繰り広げていたものの、他のライダーとの接触により転倒を喫して、それでもマシンとライダーがフィニッシュラインを通過したことで5位という結果を獲得していました。内容としては、古里選手が再び表彰台を獲得する日も近いと感じさせるものでした。
【画像】Moto3クラスで今季3度目の表彰台を獲得した古里太陽選手選手を画像で見る(6枚)
タイGPから連戦で迎えたマレーシアGPでは、土曜日の予選Q2を終え、17番手となります。これにはアンラッキーがありました。15分間のQ2の中で、一度ピットインをした後の、後半のアタックの時間帯で刻んだ2分10秒220が、1コーナーで掲示されていたイエローフラッグによって取り消しとなったのです。このタイムが記録されていれば、5番手でした。
それでも、古里選手にはペースに手ごたえがありました。
MotoGP.comのインタビューでは「少しアンラッキーがありましたが、単独でずっと良いタイムが出ているので、自信はあります。ペースはあるので、17番手でもあまり気にせずに頑張るだけです」と、決勝レースに向けて語っていました。
そして決勝レースでは、17番手スタートから3周目にはトップ集団に追いつくと、優勝争いを展開するのです。
レース中盤にはトップに立ち、レースをけん引。終盤は今季のMoto3クラスチャンピオン、ダビド・アロンソ選手(CFMOTO Gaviotaアスパー・チーム)と、一騎打ちの優勝争いとなりました。
アロンソ選手に一歩及ばなかったものの、2位でゴールを果たしたのです。古里選手にとって、ドイツGP以来となる今季3度目の表彰台獲得となりました。
「表彰台に戻って来られました。サマーブレイク以降、一度も獲得できていなかったので……」と、古里選手はMotoGP.comのインタビューで答えています。
「ウイーク通してすごく良いフィーリングで、レースをリードすることもできました。スタート位置は17番手と厳しいポジションだったのですが、自信がありましたし、良い流れでレースができました。アロンソに近づくことができましたが、最後は少し足りなかったです。でも良い流れではあるので、最終戦も頑張りたいと思います」
次戦の最終戦で、古里選手は自身として世界選手権で初となる優勝に挑みます。
2024年シーズン最終戦となる第20戦は、当初、スペイン・バレンシアのリカルド・トルモ・サーキットで11月15日から17日にかけて行なわれる予定でしたが、10月29日に発生した大規模な洪水被害により、バレンシアGP開催の中止が発表されました。代替として、同日程でスペインのバルセロナ・カタルーニャ・サーキットで開催されます。
■Moto3クラスとは……
Moto3クラスは、4ストローク250ccの単気筒エンジンを搭載するレーシングマシンで争われる。Moto2クラス同様、タイヤは2024年よりピレリのワンメイクになった。MotoGPクラス、Moto2クラス、Moto3クラスの中で、参戦するライダーの年齢層が最も低く、Moto2クラス、MotoGPクラスへの昇格を目指す若いライダーたちがしのぎを削る。
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