現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > EV開発にブレーキ メルセデス・ベンツ、大型車用プラットフォーム中止か 「EQS」販売不振が理由?

ここから本文です

EV開発にブレーキ メルセデス・ベンツ、大型車用プラットフォーム中止か 「EQS」販売不振が理由?

掲載 40
EV開発にブレーキ メルセデス・ベンツ、大型車用プラットフォーム中止か 「EQS」販売不振が理由?

高級EV振るわず、コスト削減か

ドイツの自動車メーカーであるメルセデス・ベンツは、電気自動車(EV)のベースとなるプラットフォームの新規開発を大きく減速させる方針だ。欧州メディアが報じている。

【画像】「GLE」の電動版、静かで力強い高級SUV【メルセデス・ベンツEQE SUVを写真で見る】 全14枚

プラットフォームは車両開発の基本となる部分だが、ドイツの経済紙ハンデルスブラット(Handelsblatt)の報道によると、メルセデス・ベンツは高級EVの販売不振を理由に、大型車用のプラットフォーム「MB.EAラージ」の開発を中止したという。

当初の計画では、MB.EAラージは2028年から市販車に導入され、EQS、EQS SUV、EQE、EQE SUVの次期型に採用される予定だった。しかし、ハンデルスブラット紙は4人の関係者の話として、メルセデス・ベンツはMB.EAラージの導入を再検討中だとしている。

本誌はメルセデス・ベンツにコメントを求めているが、本稿執筆時点で回答はない。

プラットフォームの開発と量産化には多額のコストがかかるが、MB.EAラージの開発中止による投資削減額は40億~60億ユーロ(約6750億円~1兆円)と見積もられている。

メルセデス・ベンツは、EQCなど中型車向けのMB.EAミディアムと、大型EV向けのMB.EAラージの2つのバージョンを展開する予定だった。後者の代わりに、既存のEVA2プラットフォームの改良版を導入する可能性がある。

現在EVA2では400Vの駆動電圧システムを使用しているが、800Vに変更して充電速度の高速化を図るだろう。また、新しいセル技術や高効率の電気モーターなど、広範囲に改良が施される見込みだ。

MB.EAミディアムとともに、メルセデス・ベンツはMMA(小型EV用)、MB.AMG(スポーツカー)、MB.VAN(商用車)プラットフォームの開発も計画中と言われている。

このうちMMAは、次期型のCLA、GLA、GLBに採用される予定である。ドライブトレイン(駆動装置)はMB.EAミディアムと共通化する。

MB.AMGは、次期型のAMG GT 4ドア・クーペや新しい高性能SUVのプラットフォームとして2025年に発表される見込みだ。

MB.VANは商用車向けで、2026年の次期型EQVを皮切りに複数のモデルに採用される見込みだ。

メルセデス・ベンツは最近、2025年に電動モデル(PHEVとEV)の販売比率50%を達成するという目標を2030年に延期した。また、2030年までに「市場環境が許す限り」ラインナップをすべて電動化するという計画も撤回した。

MB.EAラージの開発中止に伴い、Sクラス、GLS、GLEの次期型は、現在のMRAプラットフォームの改良版をベースにPHEV対応モデルとして開発していくと予想される。改良版EVA2プラットフォームをベースとするEVとともに販売されるだろう。

こんな記事も読まれています

フォルクスワーゲン最小EV "採算度外視" の約340万円で2027年導入へ 「Up!」後継車
フォルクスワーゲン最小EV "採算度外視" の約340万円で2027年導入へ 「Up!」後継車
AUTOCAR JAPAN
打倒「モデル3」 ホンダ、軽量化にこだわった次世代EV 6年以内に新型7車種導入
打倒「モデル3」 ホンダ、軽量化にこだわった次世代EV 6年以内に新型7車種導入
AUTOCAR JAPAN
NMC電池で航続距離600km! 全長4.3mのモダンな新SUV登場 韓国キア「EV3」発表
NMC電池で航続距離600km! 全長4.3mのモダンな新SUV登場 韓国キア「EV3」発表
AUTOCAR JAPAN
EV時代を切り開く! 日産の次世代電動パワートレイン「X in 1」は何がスゴいのか
EV時代を切り開く! 日産の次世代電動パワートレイン「X in 1」は何がスゴいのか
Merkmal
これが次期メルセデスCLAシューティングブレークの姿?クーペに続き新型シューティングブレークも発表される予定!
これが次期メルセデスCLAシューティングブレークの姿?クーペに続き新型シューティングブレークも発表される予定!
AutoBild Japan
メルセデスベンツが特別仕様車『EQE 350+ Electric Art』発表---限定30台、価格は1040万円から
メルセデスベンツが特別仕様車『EQE 350+ Electric Art』発表---限定30台、価格は1040万円から
レスポンス
マツダ「新型SUV」初公開! 斬新顔の「アラタ」は次期型「CX-5」…じゃない!? 中国で登場の「新モデル」が示すものとは
マツダ「新型SUV」初公開! 斬新顔の「アラタ」は次期型「CX-5」…じゃない!? 中国で登場の「新モデル」が示すものとは
くるまのニュース
ホンダ新型「すごいSUV」実車公開! 約2年ぶり復活のスタイリッシュマシンに「反響」大! 24年夏発売の新型「CR-V」登場
ホンダ新型「すごいSUV」実車公開! 約2年ぶり復活のスタイリッシュマシンに「反響」大! 24年夏発売の新型「CR-V」登場
くるまのニュース
【停電時も一般家庭なら6日分賄える】 メルセデス・ベンツEQE 350+に30台の限定車発表
【停電時も一般家庭なら6日分賄える】 メルセデス・ベンツEQE 350+に30台の限定車発表
AUTOCAR JAPAN
マツダ新型「“小さな”高級車」はどうなる? まさかの「トヨタOEM」化も!? 次期「マツダ2」にモデルチェンジはあるのか
マツダ新型「“小さな”高級車」はどうなる? まさかの「トヨタOEM」化も!? 次期「マツダ2」にモデルチェンジはあるのか
くるまのニュース
アウディ『Q6 e-tron』、後輪駆動を欧州で追加…航続はシリーズ最長の641km
アウディ『Q6 e-tron』、後輪駆動を欧州で追加…航続はシリーズ最長の641km
レスポンス
新型EVバンは航続210km、スクールバス製造100年のノウハウ導入…米Blue Bird
新型EVバンは航続210km、スクールバス製造100年のノウハウ導入…米Blue Bird
レスポンス
まもなく世界初公開! 600馬力の“最速ジープ” 大型電動SUV 新型ジープ「ワゴニアS」ってどんなクルマ!?
まもなく世界初公開! 600馬力の“最速ジープ” 大型電動SUV 新型ジープ「ワゴニアS」ってどんなクルマ!?
VAGUE
【新車価格情報】輸入車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年5月20日時点
【新車価格情報】輸入車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年5月20日時点
カー・アンド・ドライバー
スマートの電動SUVクーペ、「BRABUS」は428馬力…マレーシアで予約開始
スマートの電動SUVクーペ、「BRABUS」は428馬力…マレーシアで予約開始
レスポンス
新型「すごいクーペSUV」発表! パワフルな「V型8気筒エンジン」に最新“PHEV”搭載! もはや「スーパーカー」な新型SUVが発売!
新型「すごいクーペSUV」発表! パワフルな「V型8気筒エンジン」に最新“PHEV”搭載! もはや「スーパーカー」な新型SUVが発売!
くるまのニュース
メルセデス・ベンツの電気自動車セダン「EQE」に30台限定特別仕様車を発売
メルセデス・ベンツの電気自動車セダン「EQE」に30台限定特別仕様車を発売
Auto Prove
ルノーのエアロバン『マスター』新型、EVは航続460km…予約受注を欧州で開始
ルノーのエアロバン『マスター』新型、EVは航続460km…予約受注を欧州で開始
レスポンス

みんなのコメント

40件
  • ハンセン
    資金は回生できなかったけど、ブレーキはめっちゃ効いた。
  • MAH
    メルセデスだけじゃなくて、VWのIDシリーズも全滅
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村