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Rなら918psで0-100km/h 2.9秒 ロータス・エレトレへ試乗 新しいブランド像を定義 前編

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Rなら918psで0-100km/h 2.9秒 ロータス・エレトレへ試乗 新しいブランド像を定義 前編

全長5103mm、車重2400kgの電動SUV

ロータス・エレトレの試乗会場へ向かう飛行機のなかで、筆者は1つの結論に辿り着いてた。間違いなく、これまでの同社にとって最も急進的な公道用モデルになるだろう、という考えだ。

【画像】新しいブランド像を定義 ロータス・エレトレ 最新のエヴェイヤ 競合の電動SUVも 全137枚

10年前に、ACBCが刻まれたロータスのエンブレムを付けた電動SUVが誕生すると、誰が想像しただろう。しかもグレートブリテン島から遥かに離れた、中国の中東部、武漢市の工場で生産されるとは。

同社初の特徴としては、ツインモーターによる四輪駆動にエアサスペンション、アクティブ後輪操舵システム、自律運転システムなどが挙げられる。既に中国の顧客へは納車が始まっており、欧州仕様も完成間近という状態。今回の試乗機会が設定された。

エレトレがベースとするのは、ロータスが開発したバッテリーEV(BEV)専用のエレクトリック・プレミアム・アーキテクチャ。これを基礎骨格とし、滑らかなスタイリングのサルーンと、ひと回り小さいSUVも登場予定にあるという。

写真ではサイズ感を掴みにくいものの、エレトレの全長は5103mm、全幅は2000mm、全高は1630mmもあり、車重は2400kgが予想されている。確かにロータスなら、もう少し小さいモデルが存在してもいいかもしれない。

エレトレ Rはツインモーターで918ps

英国仕様には3段階が設けられる予定で、エントリーグレードとなるのが通常のエレトレ。1基306psの駆動用モーターが前後に積まれ、システム総合での最高出力は611psが主張される。英国価格は8万9500ポンド(約1441万円)からとなる。

そのひとつ上に相当するのが、エレトレ S。英国価格は10万4500ポンド(約1682万円)へ上昇する。最高出力は変わらないが、スポーティ度合いが異なるという。

トップグレードになるのが、12万ポンド(約1932万円)を超えるエレトレ R。リアの駆動用モーターが611psへ増強され、2速ATが組まれる。フロント側は変わらずだが、システム総合での最高出力は918psに達する。

いずれも、駆動用バッテリーの容量は112kWh。航続距離は、エレトレとエレトレ Sで最長600km、エレトレ Rでは489kmが想定されている。

急速充電能力は、DCで最大420kWに対応。現在のBEVとしては相当な速さだ。ロータスの技術者によれば、20分で最長399kmぶんの電気を蓄えられるという。急速充電器の能力が追いつくことができれば、だが。

今回の試乗は、ロータスが武漢市に構えた広大な工場内にある、テストコースに限定された。筆者はこれまで、中国のいくつかの自動車工場を訪問しているが、かなり充実した試験施設だと感じた。

国際クラスのサーキットより狭いものの、テストコースのメインストレートは長さ1km。緩急様々な13のコーナーがレイアウトされている。

0-100km/h加速2.9秒 ブランドの量産車で最速

果たして、エレトレは速い。パワフルではない方の仕様でも、ピレリPゼロの強力なグリップを活かしきり、刺激的な加速Gを体験できる。ロータスは、0-100km/h加速を4.4秒でこなすとしているが、疑う余地はないだろう。

エレトレの場合、多くのBEVで加速力が鈍り出す130km/hを超えても、勢いは維持されていた。そのさなか、スピード感を高める合成サウンドが車内で再生される。

エレトレ Rは更に速い。こちらの0-100km/h加速は2.9秒だといい、アクセルペダルを蹴飛ばすだけで、物理学を覆すようなダッシュを始める。メニュー画面を操作し、ローンチコントロールを有効にする必要はない。ブレーキホールド機能は標準で備わる。

テストコースでフルアクセルを持続してみたところ、ストレートの終わりで241km/hに達していた。エレトレ Rの最高速度は265km/hがうたわれる。優しくアクセルペダルを操作した時の反応は、ロータスらしくバランスが良い。

恐らく、ナンバープレート付きの量産版ロータスとしては、歴代最速に君臨するだろう。200万ポンド(約3億2200万円)以上の価格が付く限定生産のスーパーカー、ロータス・エヴァイヤを除いて。

ブレーキも素晴らしい。試乗車には一般的なスチールディスクが組まれていたが、オプションでカーボンセラミック・ディスクも選べ、フロント側は10ポッド・キャリパーが挟むという。

カーボンセラミックの方が制動力は強いはずだが、標準のスチールディスクでも能力に不満はないだろう。積極的な筆者の運転にも音を上げず、耐フェード性は高いようだった。

この続きは後編にて。

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  • コロナウイルス発祥の地での製造はチャレンジングやな
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