PHVにマイルドハイブリッド、クリーンディーゼル…クルマやクルマの周りの装備やシステムは、言ってみれば発明のカタマリみたいなもので、もちろん便利なのは当然だが、一方で弱点、短所もまたある。
ドラレコやオールシーズンタイヤなどのトレンド装備からプラグインハイブリッドなど先進のシステムにいたるまで幅広く、長所と弱点を自動車評論家3人が解説する!
【今やHVは珍しくないのになぜ売れる??】販売No.1奪還!! プリウスの長所と課題
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※本稿は2020年2月のものです
文:渡辺陽一郎、高山正寛、国沢光宏/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年3月10日号
■スーパーハイトワゴン型軽自動車の長所と短所
(TEXT/渡辺陽一郎)
2019年(暦年)の国内販売は、1位がN-BOX、2位はタント、3位はスペーシアだ。すべて全高が1700mmを上回るスライドドアを備えた軽自動車で車内が広い。
後席を畳めば自転車などの大きな荷物も積める。スライドドアは、開いた時でもドアパネルが外側へあまり張り出さず、狭い場所でも乗り降りしやすい。軽自動車だから税金が安く、燃費も優れ経済的だ。
その半面、ボディが重くNAエンジンでは動力性能が不足し、背が高いから操舵感も鈍い。立体駐車場を使いにくく、価格は1.3Lのコンパクトカー並みで高い。
昨年も売れ筋ぶっちぎりのスーパーハイトワゴン軽だが、軽さを犠牲にしているためNAエンジンでは動力性能が不足しがちな面も
■PHV(プラグインハイブリッド)の長所と短所
(TEXT/国沢光宏)
一般的な長所を書くなら「短距離の移動なら安価な電力を使え、ロングドライブする時は燃費いいハイブリッド車になる」というもの。
昨年プリウスPHVをセントラルラリーのレッキ車として使ったけれど、山の中を含め25km/Lも走った。
ハイブリッド車としての燃費性能もステキだ。動力性能だって期待できる。今年発売のRAV4のPHVなど、トヨタ車で最も0~100km/h加速が速いと言われてるし。
性能面で評価すると大きな弱点なし。実用面から評価した時の弱点(短所)は価格だろう。ふつうのハイブリッド車でもエンジン車よりも高価。大容量バッテリー積むPHVになると、ハイブリッドより3ランクくらい高い。ただ今後は電池の価格だって下がっていくことだろう。
チョイ乗りでは安価なEV走行、遠出はHV走行と、長所が目立つPHV。写真は今年日本導入のRAV4 PHVだ
■格安ドライブレコーダーの長所と短所
(TEXT/高山正寛)
安全に関わることなのであまり格安ドラレコは推奨しない。しかし長所はある。
(1)価格が安い。
(2)ネットショップでは種類も多いので選択肢が広い。
短所は次のとおり。
(1)GPS非搭載モデルが多い。
(2)告知されているスペックに届いていないものがある。
(3)結構故障が多い。
(4)その際(故障の際)のサポート力が不足気味。
カロッツェリアの定番ドラレコ「楽ナビ」(AVIC-RQ903)。
定番の安心は何物にも代え難い
■オールシーズンタイヤの長所と短所
(TEXT/国沢光宏)
長所は舗装路での燃費やハンドリングがスタッドレスタイヤよりいい、ということに尽きる。
といっても最近のスタッドレスタイヤ、ひと昔前と比べ、転がり抵抗もハンドリングもよくなった。
短所は、アイスバーンで最新のスタッドレスタイヤにまったく届かない性能と、純粋な夏タイヤより劣るドライ路面での総合性能。
個人的にはオールシーズンタイヤの必要性をあまり感じない。
舗装路での燃費やハンドリングに長ありのオールシーズンタイヤ(写真はイメージです)
■アップルカープレイ&アンドロイドオートの長所と短所
(TEXT/高山正寛)
長所としてはいずれもスマホ上のアプリをディスプレイに表示することで大画面で操作&確認が可能な点だ。
昨年12月の改正道交法でスマホの操作に対する罰則が大幅に強化されたこともあり、スマホに触れずステアリングリモコンや音声で操作ができるこれらの機能は今後も拡大するはずだ。
短所は対応する機器が国産車や市販品でもまだ少ない点。また「アンドロイドオート」は対応するナビアプリが今のところ少ない点も気になる。
アプリでカーナビ代わりに使おうというのがナビアプリ。写真は最近は搭載車も少しずつ出てきたアップルカープレイ
●関連記事→Yahoo!カーナビがApple CarPlayに対応!これで車載の大画面で使える!?
■3列シートSUVの長所と短所
(TEXT/渡辺陽一郎)
1年に数回だけ、短い距離を多人数で移動するために、背の高いミニバンを買うのはもったいない。普段はムダな空間を運ぶことになる。
使用頻度の低い3列目は狭くて構わないから、カッコよくて運転の楽しいクルマがほしい。
このニーズにピッタリなのが、3列シートのSUVだ。3列目のニーズが低いユーザーには、合理的な選択になる。
その代わり3列目は狭い。ミニバンのようなフラットフロア構造ではないから、3列目の床面は、燃料タンクのために高くなる。
床と座面の間隔が足りず、座ると膝が持ち上がる。いわば荷室の補助席だから窮屈な姿勢を強いられ、シートも薄手で座り心地が悪い。
3列目が最も快適な国産SUVはCX-8だが、この快適性をミニバンに当てはめると、コンパクトなシエンタやフリードと同程度だ。
マツダCX-8。快適といえる3列目シートだが…
■クリーンディーゼルの長所と短所
(TEXT/国沢光宏)
長所は燃費と性能のバランスが高い次元で取れている点。特に高い負荷(連続高速走行など)の燃費は圧倒的に有利……とされてきた。
が、最近はハイブリッドの性能バランスが大幅に向上してます。
日本の高速道路であれば、追い越し車線の流れであってもCX-5のディーゼルよりRAV4のハイブリッドのほうがエネルギーコストを含めて優位になってきた。
短所はチョイ乗りを繰り返すとススが溜まってしまうこと。
クリーンディーゼルと言えばマツダのラインナップだが…優位性が脅かされつつある!!?
■マイルドハイブリッドの長所と短所
(TEXT/国沢光宏)
短所は簡単。発電機やバッテリー容量少ないためエネルギー回生できる絶対的な量が圧倒的に少ないこと。当然ながらアシスト量も少なく、ハイブリッドのメリットをフルに活かすことはできない。
すでに発売されているマイルドハイブリッドを見ると、燃費改善率は10~15%しかない。
ただコスト的に安くできるという長所を皆さん過大評価しており、採用が増えていく傾向。私は効能について懐疑的でほとんど評価しません。
マイルドハイブリッドもあるワゴンR
■トヨタGRヤリス 3気筒ターボの長所と短所
(TEXT/国沢光弘)
GRヤリスに採用された3気筒ターボは、ファーストインプレッションながら「これといった短所ありませんね」。
4気筒と比べた場合、高回転域まで回した時のパワー&振動特性が違ってくるかもしれない。
絶対的な出力を追求するなら、8000回転くらいまで余裕で回るエンジンにしたいところ。されど今や競技に使うエンジンであっても、ターボ付きであれば上限で7000回転くらいまでしか使わない。
リストリクター(吸気の制限)など付けなければならないからだ。むしろ3000回転くらいから最大トルク出すエンジンが要求される。
といったことを考えると、ストロークを長く確保できて1回の爆発エネルギー大きい「1気筒あたりの排気量が多いエンジン」が好ましい。以上。長所は「実用回転域でのトルクが太い」です。
あえて弱点を挙げるなら、「出力だけを追求するエンジンは作りにくい」ということになります。
2020年8月発売予定のGRヤリス。目玉は最高出力272psというハイパワー。「この3気筒ターボ、ほぼ短所なし!」と国沢氏。さらに期待が高まる!!?
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