東アフリカのケニアで開催されているWRC世界ラリー選手権第6戦ケニアは6月26日、競技3日目のデイ3に設定されたSS8~13が行われ、前日に総合首位に立ったティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)がポジションをキープした。そんな『ラリー・イタリア・サルディニア』のデイ3を終えた各陣営からドライバーコメントが発表されている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合5番手
「僕のマシンは、今日の高速で流れるようなステージととても相性が良かったと思う。ステージの低速セクションの何カ所かにあった、砂の層が深くて柔らかい泥のような場所ではトラクションに苦しんだけれど、今日も僕たちの本来のペースを見せることができてうれしいよ」
自身初の表彰台へ、勝田貴元が総合2番手キープ。サファリ3日目もヌービル首位/WRCケニア
「ドライバー同士で話をすると、僕たちの誰もが同じ多くの問題を経験していることは明らかだ。多くのマシンが走行するから、特に1回目と2回目の走行で路面が変化してしまうことをね」
「またラリーの主催者が、マシンがコーナーをカットして大きくラインを外れないように石を置いたこともある。それはレッキの時にはなかったんだ。前のマシンがその石をずらしてしまう可能性があるから、さらにチャレンジになっている」
「そうしたときは躊躇してしまうものだけれど、全体的に僕たちはできる限りステージをスムーズに走行できたと感じている。クリーンにフィニッシュできれば、この経験から多くのことを学ぶことができると思うよ」
●アドリアン・フルモー(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合6番手
「いつかは初めてのステージ優勝ができることを願っている。でも今日は速いペースを出せてよかった。今日最初のステージでは慎重になりすぎたかもしれないが、2番目のステージではプッシュすることができた」
「このスポーツでもっとも成功しているドライバーにステージ優勝を持っていかれてしまったけれど、それは素晴らしい戦いだった」
「ステージを繰り返す2回目のループでは本当にリラックスしていられた。道のどこがクリーンか、どこでプッシュできるか分かっていたから、僕たちの持つスピードを発揮できたときもあったよ」
「全体的に僕たちにとってとてもポジティブな1日だった。ガス(・グリーンスミス)と僕は、最終日に臨むにあたってふたりとも良い順位につけている。僕たちはチームにふさわしい結果を持ち帰れることを期待している」
■ヒュンダイ・シェル・モビスWRT
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合首位
「今日のファイナルステージを終えた段階で、サファリ・ラリー・ケニアの総合首位に立てていることにほっとしている。どの程度かは関係なく、今日は順位を維持することがもっとも重要なことだった。この2日間、首位になるためにハードにプッシュしてきた。激しく戦って順位を失うことを拒否したんだ」
「他のドライバーたちがステージで雨に降られたのは知っていたけれど、僕はたった3kmのところですでにウエットコンディションだった。そこでタイムを失っていることは気づいていたが、悪くなるばかりだった」
「できるかぎり速く走り続ける決心をした。4カ所や5カ所では土砂降りだったけどね。マシンを路上にキープするのは簡単ではなかったけれど、なんとかできたよ。これで最終日に集中できる。明日もまた荒れたステージになるだろう。でも、そうしたステージをレッキでは楽しんだから、トラブルなしの走行をして優勝を確実なものにしたい」
●オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合4番手
「(SS13の)ステージが始まってからすぐに雨が降り出した。不運にも僕の側のフロントスクリーンヒーターは作動しなかった。僕はマルティン(・ヤルヴェオヤ/コドライバー)に道がどこに向かっているか尋ねなければならなかったが、滑りやすいコンディションのなかで30kmもそんなことはやっていられなかった」
「僕たちはクルマを停めて状況に対処しなければならなかった。ステージは長い時間がかかったし、困難なものだった。明日も厳しいし、チームとしては完走することが重要だから、自分の仕事へ集中することを続けていくよ」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合13番手
「ファイナルステージを始める前、雲が見えたからチームに写真を送って、何かが近づいていると伝えた。僕たちは雨を避けることができたので、その状況下でも速さを出せた。ステージ優勝して1日を終えるのはいいものだね」
「その前は走行順が1番で、“掃除役”を務めるのが本当に大変だったから、それ以上のことはできなかったんだ。今日は特に目標は持っていなかった。ただドライビングに集中してマシンの感触を良いものにしようとしていた」
「滑りやすく困難なときもあったので、慎重にならなければならなかった。僕はなんのバトルにも加わっていない。最後まで安全に走行して、リスクを取ることはしたくなかったんだ」
■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合3番手
「ポジティブな1日だった。いいペースで走ってライバルにプレッシャーをかけ続けるなど、自分たちにできることはすべてやったので、ポディウム圏内まで順位を挽回することができて良かった」
「最後のステージでは、あれほど強く雨が降るとは予想していなかった。5km程度走ったところで、ものすごい勢いで雨が降り始めたんだ。路面が濡れると非常に滑りやすくなることは分かっていたが、実際そのとおりだった」
「まるで氷の上を走っているかのようなセクションもあったので、道の上に踏みとどまることができてよかったし、順位を上げることもできた。明日はまだ荒れたセクションが残っているので、戦いは最後まで続いていく」
●エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合12番手
「今日、再出走してこのラリーのステージの経験を増やすことができたのはよかった。目の前の道がどうなっているのかを読むのが難しい場所もあったので、ペースノートの仕上がりがとても重要だった」
「午後になっても、午前中の1回目の走行から路面がそれほど悪くなっていなかったのは、昨日の状況からすると驚きだったね。しかし、僕たちが1番重視したのは、クルマにダメージを与えず、明日に向けてよい状態を保つことだった」
「明日のステージは非常に厳しく、ステージごとにキャラクターが大きく異なる。もちろん、パワーステージではいい結果を狙いたいと思っている」
●カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合7番手
「自分たちが頑張って走るだけでは順位を上げることが難しい状況だったので、とにかくトラブルを避けて、前で何かが起きるのを待つのが、今日の計画だった」
「今日のステージは路面がそれほどソフトではなかったので、ドライビングを楽しむことができたし、大きなリスクを冒すことなくペースを維持することもできた」
「明日はまた、金曜日のようにかなりソフトな路面での戦いになりそうなので、どれくらいコンディションが荒れるのか、パワーステージで何ができるのかなど、気になるところですが、総合順位のことも考えなくてはならない」
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