TOYOTA GAZOO Racingは、1月15日の朝に2021年の世界耐久選手権(WEC)に参戦するLMHレギュレーションに準拠したニューマシン”GR010 HYBRID”を正式発表した。
この発表は本来ならば、今週スペインのアラゴン・サーキットで行なわれた3日間のテストの後に行なわれる予定だった。しかしアラゴンは今週大雪に見舞われ、テストは中止せねばならなかったという。
■トヨタのLMH規則用ハイパーカーGR010「異なる発想で、根本的に新設計されたマシン」
トヨタは10月にポール・リカールで、GR010のシェイクダウンを実施。その後12月下旬には、ポルティマオで2度目のテストを実施した。
TOYOTA GAZOO Racingのテクニカルディレクターであるパスカル・バセロンによれば、GR010はこれまでに6000km以上を走行したものの、アラゴンでのテストが中止になったことにより、走行距離の目標を下回ってしまったと明かす。
またチームディレクターのロブ・ロイペンは、今回のテストが中止されたことで、2月に同じアラゴンで予定されているテストの際、より多くの距離を走る予定だと語った。
「次のテストを延長する予定だ。2月にも、ここアラゴンでテストが行われる」
そうロイペンは語った。
「最大の問題は、走行マイレージが不足していることだ」
「すべてのテストは、マシンの走行距離を伸ばすために、そしてメカニックとエンジニアがマシンに対する理解を深めるためにも、とても重要だ。だから我々は、追加の時間を確保しようとしている」
「失ってしまった時間を取り戻すのは、非常に厳しい。しかし我々にはできるはずだ。LMP1時代から多くの経験を手にしているからね」
中嶋一貴と小林可夢偉は、スーパーフォーミュラのレースに参戦したため、昨年のテストでGR010をドライブすることができなかった。そのため今回のアラゴンテストが彼らにとってGR010初ドライブとなる予定だったが、これもお預けということになった。またマイク・コンウェイは、イギリスでの新型コロナウイルスの感染状況が悪化していることに伴い、アラゴンテストへの参加を事前に断念している。
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