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世界を変えたSUV 30選 前編 昨今のトレンドを作り出した名車たち

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世界を変えたSUV 30選 前編 昨今のトレンドを作り出した名車たち

世界的ブームのSUV その道程を振り返る

SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)は、ここ数年、世界を席巻している。

【画像】世界を変えた国産SUV【世界で人気の日本車SUV5台を写真で見る】 全100枚

販売の中心はSUVやクロスオーバー車となり、新興企業から伝統的なスポーツカーブランドまで、さまざまなメーカーから多種多様のモデルが発売されている。

一体、どようにして現在の地位までたどり着いたのだろうか?SUVの歴史と進化を、そのパイオニアとなったクルマたちとともに年代順に紹介する。

ウィリスMB

現代のSUVの原点ともいえるのが、1941年に登場したウィリスMBだ。第二次世界大戦で使用するため、タフでシンプル、かつ頑丈に開発され、四輪駆動で他のクルマが入れないような場所も走ることができた。

約36万台が生産され、世界初の量産型四輪駆動車となった。メーカーであるウィリス・オーバーランドは、MBの愛称である「ジープ」を商標登録した。同社は新しいカテゴリーと、今なお人気のブランドを生んだのである。

ランドローバー・ディフェンダー

1948年に初代ランドローバーを発売した関係者の中で、68年間という驚異的な生産期間を予見できた人はほとんどいなかっただろう。

実用車として開発されたランドローバーは、無数のバリエーションを生み出し、200万台以上が販売された。その過程で、ディフェンダーという新しい名前も誕生している。

初代の生産終了から4年近くを経て、2019年に公開された新型ディフェンダーには、まだまだやるべきことがたくさんある。

トヨタ・ランドクルーザー

軍用車を起源とするランドクルーザーは、2021年に70周年を迎えたトヨタの四輪駆動車の象徴だ。新型でも高い評価を得ている。

1951年の発売以来、1000万台以上が生産され、厳しい地形や故障が許されない場所で選ばれ続けている。写真のJ60は1980年から1990年まで生産されたもので、ボディやシートのバリエーションが豊富である。

ジープ・ワゴニア

ジープに多大な影響を与えたもう1つのモデル、ワゴニアは、今日の高級SUVの先駆者である。1963年の発売当初から、独立懸架式フロントサスペンション、パワーステアリング、エアコンなど、高度な装備を誇っていた。

29年間の生産期間の中で、豪華な装備やパワフルなエンジンがどんどん追加されていった。いかに時代の先端を走っていたかを物語るモデルと言える。

レンジローバー

1970年の初代モデル発売以来、レンジローバーほど、シックなスタイルとどこにでも行ける性能を併せ持つクルマはない。5代目となった現在、これまで以上にラグジュアリーを追求する一方で、他のSUVには手が届かない場所に到達するためのハードウェア(最近ではソフトウェア)も備えている。

スズキ・ジムニー

1970年に初代が登場して以来、285万台が販売された伝統ある小型SUV。初期モデルのLJは小型(当初は360ccエンジン)だったが、後期のSJは大型化して都会的なデザインとなり、1980年代の怪しいグラフィックが施されたこともあった。

3代目は20年に渡って生産されたが、2018年に発売された現行の4代目は、小型で頑丈な、オフロードに適した「道具」としての地位を保っている。

ジープ・チェロキー

何はともあれ、ジープ・チェロキーは長年にわたるSUV市場の変化を反映してきたという点で、評価に値する。1974年にワゴニアの廉価版3ドアとして発売されたチェロキーは、1984年の2代目のXJモデル(写真)で、よりアーバンライクな外観となった。

3代目と4代目は、より無骨でレトロなスタイルになり、1993年に登場した高級志向のグランド・チェロキーと差別化された。現在のチェロキーは、アルファ・ロメオ・ジュリエッタと密接な関係にあるクロスオーバー車で、前輪駆動と四輪駆動が用意されている。

クライスラーが1987年にジープとその親会社AMCを買収したのは、このチェロキーXJが主な理由である。ジープはフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FAC)の重要な一部となり、現在はステランティスの抱える14ブランドの一員として、その存在感を守り続けている。

メルセデス・ベンツ・ゲレンデヴァーゲン

ゲレンデヴァーゲン(Gクラス)は、いろいろな意味で理屈に合わないクルマだ。メルセデス・ベンツが革新的な高級ブランドとなった現在も、最も古く、最もラフなこのSUVは世界中で愛され続けている。1979年の発売以来、30万台以上が売れている。

ワイルドなAMGや6輪車バージョンがその魅力に拍車をかけているが、2018年にフルモデルチェンジを行った後でも、40年前とほとんど変わらない姿をしている。電動化時代にも、せめてその面影だけでも引き継がれることを願いたい。

三菱パジェロ

堅牢な四輪駆動車のエキスパートという三菱の地位は、パジェロ(一部市場ではショーグン)が築いた礎の上に成り立っている。1982年に発売されたパジェロは、その信頼性と卓越した性能により、全世界で320万台近くを売り上げた。

2006年に発売された4代目モデルも生産されているが、日本など複数の市場で販売が終了しており、その将来性は不透明だ。

ジープ・ラングラー

ジープ・ラングラーの血統は、1941年のウィリスMBまで遡ることができる。1986年に発売されたこのモデルは、ウィリスMBの後継車であるジープCJの直接的な後継車種だった。

さまざまなボディスタイルやホイールベースが用意され、発売以来、約200万台が販売された。4代目となる現在のラングラー(写真)は、先代のボディオンフレームとソリッドアクスル構造を踏襲し、その輝かしい歴史に敬意を表したデザインに包まれている。

ランボルギーニLM002

ランボルギーニは、1986年にLM002を発表したことで、スーパーカーとSUVを組み合わせた最初のブランドとなった。

カウンタックのV12エンジンをフロントに搭載し、アルミニウムとファイバーグラスのボディ、3つのロッキングデフを備えたこのモデルは、恐るべき野獣である。

しかし、世界はこのようなSUVを受け入れる準備が整っておらず、わずか300台しか生産されなかった。ランボルギーニは2018年にウルスを発売し、SUV市場に舞い戻ったが、今度こそ大成功を収めたと言えるだろう。

フォード・エクスプローラー

フォードの中型(米国基準)SUVは、1990年の発売以来、約800万台が生産された。その普及率こそエクスプローラー最大の特徴だ。写真の2代目は1994年から2001年にかけて生産されたもの。

2019年には現行の6代目モデルが発売され、最高出力400psの高性能モデル「ST」も用意されている。

トヨタRAV4

1994年に発売されたRAV4は、800万台以上を売り上げ、コンパクトSUV市場の飛躍的な成長を後押しした。

初期のモデル(写真の2代目など)は軽快な走りと楽しいハンドリングが特徴だったが、その後のモデルはサイズの拡大やハイブリッド・パワートレインなどの革新的な技術を導入している。

RAV4という車名は、「レクリエーショナル・アクティビティ・ビークル(Recreational Activity Vehicle)」の頭文字を取ったもの。「4」は言わずもがな、四輪駆動車のことだ。

ホンダCR-V

ライバルであるトヨタに1年遅れ、ホンダは1995年にCR-Vを発売した。CR-VはRAV4と同様に、オフロード性能よりもオンロード性能を重視し、SUVの「あるべき姿」を変えた。この試みは成功し、現在までに900万台以上販売されている。

写真の2代目モデルは、ウォークスルーキャビンや折りたたみ式ピクニックテーブルなどの革新的な機能を搭載していた。その後のモデルでは高級感を高め、最先端の安全機能を多数導入している。

リンカーン・ナビゲーター

1997年、フォードがサブブランドのリンカーンから大型高級SUVを発売したのは、ある意味「賭け」のようなものだった。フォード・エクスペディションをベースに、さまざまな装備を追加し、スタイリングを変更したナビゲーターは、事実上、米国初の国産「フルサイズ」高級SUVとなった。

フォードはこの賭けに勝ち、累計約18万台のナビゲーターを販売している。特にロングホイールベースのナビゲーターL(写真)は、4代目となる現行モデルで最も大きな仕様となっている。

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