■斬新燃料使用可能な新型「イノーバ ハイクロス」とは?
2024年2月1日、トヨタのインド法人は、「バーラト・モビリティ・グローバル・エキスポ2024」に、「イノーバ ハイクロス」の電動フレックス燃料車を出展しました。どのようなモデルなのでしょうか。
【画像】「えっ…!」これがトヨタの”超凄い”「新型SUVミニバン」です!画像で見る(36枚)
急速な経済成長が続くインドでは、自動車市場も拡大しています。インド自動車工業会(SIAM)によると、2022年度(2022年4月~2023年3月)の国内乗用車販売台数は前年度比26.7%増の389万台で、過去最高を記録しました。
しかし一方で、深刻な大気汚染が大きな問題となっています。国際エネルギー機関の調査によると、インドのCO2(二酸化炭素)排出量は中国、アメリカに次ぐ第3位の20億8000万トン。全世界の6.6%を占めています。
インド政府は、2030年までに乗用車新車販売の30%以上をEV(電気自動車)にする目標を掲げたほか、自動車排出ガス規制「バーラト・ステージ」の導入も開始し、CO2削減を進めています。
今回初開催となったバーラト・モビリティ・グローバル・エキスポは、政府主催による国際自動車ショーです。
50か国以上から800を超える出展者が集結。自動車に関連する最新の製品や技術が披露され、その中には喫緊の課題であるCO2削減に向けた展示も多数見られました。トヨタが公開した電動フレックス燃料車もそのひとつです。
フレックス燃料車は、ガソリンだけではなく、バイオエタノールなどを混合しても走行できる自動車です。
バイオエタノールの主な原料となるサトウキビは、空気中のCO2を吸収して成長するため、燃料として利用しても大気中のCO2が実質的に増えることはありません。
環境にやさしいフレックス燃料車はインドの大気汚染を抑止する次世代自動車として注目を集めています。
トヨタが公開したプロトタイプは、インドで発売されているミニバン「イノーバ ハイクロス」に、フレックスエンジンと、電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載。
インドの排出ガス規制「バーラト・ステージ6」に世界で初めて対応する電動フレックス燃料車となります。
また、フレックス燃料車の課題と言われるパワー不足を電気モーターによるアシストでカバーしており、電気モーターだけのEV走行も可能としています。
インドではバイオ燃料の生産拡大とガソリンへのエタノール混合比率の段階的引き上げを推進。2025年4月までにガソリンにバイオエタノールを20%混ぜた「E20」を全国に導入し、燃料の輸入コストを年間3500億ルピー(約6250億円)削減する計画を立てています。
トヨタはすでにブラジルで「カローラクロス」の電動フレックス燃料車を発売しています。ブラジル同様、バイオエタノールの原料となるサトウキビが豊富なインドにも電動フレックス燃料車を導入することで、同国でのCO2削減に貢献するとともに、シェア拡大を目指します。
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インドでなら、スズキ製のトヨタ車かな?