補助金の再注入によってかろうじて落ち着いているガソリン価格だが、中長期的には値上がりが必至。そこでリッターあたり20円は安いディーゼルモデルに着目したい。財布も走りも満足できるディーゼルモデル、今買うならこの5台だ!
文/渡辺陽一郎、写真/マツダ、三菱、トヨタ
CX-60に新型トライトンの時代到来か!? ガソリン200円時代に備えてコスパ最強のディーゼル車5台を選んでみた
■ディーゼルは安いうえに熱効率も高い
リッター200円という世界が現実味を帯びてきた今、少しでも安いエンジン車を選ぶならディーゼルしかない!
ガソリン価格の高騰が止まらない。2023年10月上旬におけるレギュラーガソリンの全国平均価格は、1L当たり約180円だ。
そこで注目されるのがディーゼルエンジンになる。軽油の価格もガソリンと同様に高騰しているが、1L当たり約160円だから20円ほど安い。軽油の本体価格はガソリンよりも高いが、価格に含まれる税額が安いために、安価になる逆転現象が生じている。
しかもディーゼルは燃料消費量が少ないから、車種によっては、燃料代をハイブリッド並みに安く抑えられる。加えてディーゼルは、ターボの装着によって動力性能が高い。加速力/燃費/価格のバランスでは、高機能かつ割安だ。
そこで走りが楽しく、使い勝手の優れた買い得なディーゼル車を取り上げたい。
■マツダ2 XD BD 2WD(208万4500円/6速AT)
マツダ MAZDA2
マツダはディーゼルに力を入れるメーカーで、コンパクトカーのマツダ2も直列4気筒1.5Lクリーンディーゼルターボを搭載する。XD BDのWLTCモード燃費は21.6km/Lで、前述の通り軽油価格は安い。160円/Lとしても1km当たりの走行コストは7.4円だ。
ライバル車のノートXは、ハイブリッドのe-POWERを搭載して、WLTCモード燃費は28.4km/Lになる。レギュラーガソリン価格が180円/Lとすれば、1km当たりの走行コストは6.3円だ。マツダ2は1km当たり1.1円高いが、1年間に1万kmを走った時の燃料代の差額は1万1000円に収まる。
しかもマツダ2の最高出力は105馬力(4000回転)、最大トルクは25.5kgm(1500~2500回転)だ。後者の数値は2.5Lのガソリンエンジンと同程度で、しかも実用域の1500~2500回転で発生するため、加速が力強く運転もしやすい。
XD BDの価格は、6速ATが208万4500円で、1.5Lガソリンエンジンを搭載する15 BDと比べて34万3200円の上乗せだ。
ハイブリッドとノーマルエンジンの価格差は、マイルドハイブリッドを除くと35万円以上だから、マツダ2を含めてディーゼルはガソリンエンジンと比べた時の価格アップも少ない。特にマツダ2 XD BDは、ディーゼルエンジンの魅力を運転のしやすさや求めやすい価格と両立させている。
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■マツダCX-60 XD Lパッケージ・2WD(422万4000円/6速AT)
マツダ CX-60
CX-60が搭載するクリーンディーゼルターボは設計が新しい。直列6気筒3.3Lで、マイルドハイブリッドを装着しないノーマルタイプでも、最高出力は231馬力(4000~4200回転)、最大トルクは51kg-m(1500~3000回転)に達する。
ディーゼルエンジンらしく実用回転域の駆動力に余裕があり、1400回転付近からは過給効果も感じられて滑らかに加速する。2000~3000回転付近の駆動力は、ガソリンエンジンに当てはめると4.5Lに相当する。
高回転域の吹き上がりも活発で、走行状態によってはATが4800回転でシフトアップを行う。ディーゼルエンジンであることをほとんど意識させない。6気筒らしく加速が滑らかで、独特の楽しい運転感覚を備えている。
XD Lパッケージ 2WDのWLTCモード燃費は19.8km/Lだから、軽油価格が160円/Lとすれば、1km当たりの走行コストは8.1円だ。
ハリアーハイブリッド 2WDのWLTCモード燃費は22.3km/Lだから、レギュラーガソリン価格が180円/Lとすれば、1km当たりの走行コストは8.1円でほぼ等しい。そうなると実用回転域の駆動力が高く、6気筒を搭載するCX-60が魅力的ともいえる。
またハリアーハイブリッド・G・2WDの価格は411万9000円、CX-60・XD・Lパッケージ・2WDは422万4000円だから、価格もほぼ吊り合っていて、CX-60の買い得度も注目される。
■トヨタランドクルーザー・ディーゼル ZX 4WD(760万円/10速AT)
トヨタ ランドクルーザー
ランドクルーザーのV型6気筒3.3Lクリーンディーゼルツインターボは動力性能が高い。最高出力は309馬力(4000回転)、最大トルクは71.4kg-m(1600~2600回転)に達する。
凄いと思わせるのは、1500回転以下から駆動力が沸き上がるように高まることだ。アイドリングを少し超える1100回転前後から、力強い加速を開始する。3000回転付近からは、速度の上昇が一層活発になる。つまり発進直後から4000回転を超える領域まで、常に高い駆動力を発生するわけだ。
価格はV型6気筒3.5Lのガソリンツインターボに比べて30万円高いが、ディーゼル特有の高い駆動力は、悪路向けSUVのランドクルーザーにピッタリ。価格差以上の価値を見い出せる。
■三菱トライトン・4WD(グレードと価格は未定/6速AT)
三菱 トライトン。こちらは2024年登場予定だ
2024年には、三菱がピックアップトラックのトライトンを発売する。ボディタイプはダブルキャブで、エンジンは直列4気筒2.4Lディーゼルツインターボだ。
最高出力は204馬力(3500回転)、最大トルクは47.9kg-m(1500~2750回転)だから、排気量は2.4Lに留まるが、ツインターボの装着によって動力性能に余裕がある。特に注目されるのは低回転域の駆動力で、1300回転付近から力強く加速する。
トライトンはピックアップトラックだが、駆動力を高める副変速機を装着した本格的な悪路向けのSUVだ。滑りやすい路面を穏やかに走る時など、1300回転付近の高い駆動力がメリットを発揮する。
アクセルペダルを軽く踏むと、空転を発生させず、デコボコの激しい悪路を確実に走破できる。トライトンとディーゼルエンジンは親和性が高い。
■三菱デリカD:5・Gパワーパッケージ・4WD(433万9500円/8速AT)
三菱 デリカD:5
かつて3列シートのミニバンでは、ディーゼルエンジンが高い人気を得ていた。それが今は三菱デリカD:5とトヨタグランエースのみになった。
デリカD:5のクリーンディーゼルターボは、排気量が2.2Lで、最高出力は145馬力(3500回転)、最大トルクは38.7kg-m(2000回転)だ。
運転すると古典的なディーゼルの性格を感じる。吹き上がりは鈍いが、低回転域ではディーゼル特有の強く粘りのある駆動力が発揮され、やや粗いノイズも聞こえる。
この特性は好みが分かれるところで、欠点にもなり得る。しかしデリカスターワゴン、デリカスペースギアといった2000年代前半までのディーゼルエンジンに親しんだユーザーなら、懐かしさや馴染みやすさを感じるだろう。
ディーゼルエンジンは実用回転域の駆動力が高く、ガソリンエンジンに比べて高回転域の拭き上がりは鈍い。車種によってはノイズも大きい。これらの特徴の捉え方が、ユーザーにとって大きく異なることも、ディーゼルエンジンの面白さだ。
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