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【V8→V6へ】ミッドシップフェラーリの新型は830馬力のPHEV!「296GTB」日本初お披露目 

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【V8→V6へ】ミッドシップフェラーリの新型は830馬力のPHEV!「296GTB」日本初お披露目 

■ディーノの再来とも!?
2021年10月14日、フェラーリ・ジャパンはブランニューのミッド・リヤエンジン・ベルリネッタ・スポーツカーである296 GTBを本邦初公開した。6月に本国で発表されるまで、「ディーノが現代に復活か!?」と噂されていたこのモデルは、フェラーリにとって1974年まで生産されたディーノ246以来となるV6エンジンを搭載したロードカーである。

「296 GTB」という車名は、排気量(2992cc)と気筒数(6)に、「グラン・ツーリスモ・ベルリネッタ」の頭文字を組み合わせたもの。308以来、フェラーリは長くリヤミドシップのベルリネッタにV8を搭載してきたが、48年ぶりにV6ベルリネッタがPHEVとして復活を果たした。

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前日の13日に都内で行われたメディア向けお披露目イベントで、フェラーリ・ジャパンのフェデリコ・パストレッリ代表取締役社長は、「このモデルが生まれた背景には、お客様に運転する楽しさを体験していただきたいという想いがあります。全身でワクワク感が感じられる歓びを実現するため、コンパクトなボディに最高のパワートレーンとエアロダイナミクスを与え、俊敏なハンドリングを備えたモデルを開発しました」と語った。


フェラーリの車内デザイン部門「チェントロスティーレ」が手がけたというエクステリアは、Bピラーの形状やサイドのボリュームのつけ方、切り詰められたリヤエンドなどに250 LMなど1960年代のモデルへのオマージュが感じられる。同時に最先端のエアロダイナミクス技術も盛り込まれ、新色の「ロッソ・イモラ」も採用。とてもモダンで現代的な印象に仕上がっている。

■V6にした理由とは?
全長4565mm、全幅1958mm、全高1187mmのボディは、フェラーリの現行ラインアップ中もっともコンパクトで、V8ベルリネッタのF8トリブートより53mm短い。2600mmのホイールベースもF8トリブートより50mm短くなっている。これこそV6エンジンを搭載した最大の目的のひとつ。フェラーリは296 GTBで、縦置きされるエンジンの前後長を短くすることで、ショートホイールベース化し、クイックで俊敏なハンドリングを目指したのである。

搭載されるエンジンは、ゼロから新たに開発された排気量2992ccのV6ターボで、フェラーリのロードカー初のバンク角120度を採用。ターボチャージャーは、Vバンク間に搭載され、こちらも初である。最高出力は663馬力で、1リッターあたり221馬力と量産車過去最高となっている。V6採用により、V8比で30kgのエンジン重量低減や低重心化も果たした。

これに組み合わされるトランスミッションは8速F1 DCTで、エンジンとギヤボックスの間に電気モーターを搭載。F1と同様にMGU-K(モーター・ジェネレーター・ユニット・キネティック)と呼ばれるこの電気モーターは、167馬力の最高出力を発揮。ハイブリッドパワートレーンは合計で830馬力/740Nmというスペックを実現した。0→100km/h加速は2.9秒、0→200km/h加速は7.3秒、最高速度は330km/hに達する。

また200km/hから停止状態までの距離は、わずか107mとブレーキ性能も抜群に優れている。結果、296 GTBはフィオラノで1分21秒というラップタイムを記録。これは、F8トリブート(1分22秒5)より速く、488ピスタや812スーパーファスト(共に1分21秒5)に匹敵する速さだ。

■OP込みで軽く4000万円オーバー
リチウムイオンバッテリーはキャビン直後のフロア下に搭載され、蓄電容量は7.45kWhとなっている。eDriveモードではV6ターボは停止し、電気モーターのみによるEV走行も可能。この時の最高速度は135km/hで、最大25kmの走行が可能となっている。

車両先端の下部に備わる「ティートレイ」と呼ばれる構造や、ガーニーフラップ状のリヤのアクティブスポイラーは、エアロダイナミクスのハイライトだ。これらによりダウンフォースは100kgが上乗せされ、高速域における安全性やハンドリング性能向上を実現した。また後輪駆動モデルである296 GTBは、後輪左右の駆動力を最適化するEデフも搭載し、卓越したコーナリング性能も手に入れている。

車両価格は3678万円。カーボン製エアロパーツやマルチマチックダンパー、ドアパネル構造変更などが盛り込まれ、エアロダイナミクス向上と12kgの軽量化を実現し、サーキット走行時のパフォーマンスを最大化するパッケージ「アセット・フィオラノ」も用意される(価格は未定)。新世代V6ベルリネッタが果たしてどんな走りを味わわせてくれるのか、非常に楽しみである。

なお296 GTBは、10月31日から全国の正規ディーラーで順次展示される。

<文と写真=竹花寿実>

■296 GTB(MR・8速DCT) 
主要諸元
【寸法・重量】
全長:4565mm 
全幅:1958mm 
全高:1187mm
ホイールベース:2600mm 
トレッド:前1665/後1632mm 
車両重量:1470kg 
乗車定員:2人 

【パワートレーン・性能】
エンジン種類:V6DOHCターボ 
総排気量:2992cc 
ボア×ストローク:88.0×82.0mm 
圧縮比:9.4 
エンジン最高出力:487kW(663ps) 
モーター最高出力:123kW(167ps) 
システム最高出力:610kW(830ps)/8000rpm 
システム最大トルク:740Nm(75.5kgm)/6250rpm 
使用燃料・タンク容量:プレミアム・65ℓ 
バッテリー種類:リチウムイオン
バッテリー容量:7.45kWh 

【諸装置】
タイヤ:前245/35ZR20/後305/35ZR20 

【価格】
3678万円(消費税率10%込み)

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みんなのコメント

7件
  • 良さそうやん
    3台くらい買っておくか
  • 純然たるNAエンジンで高出力を絞り出すフェラーリに憧れと所有する歓びを持ち続けて来たけど先日、我が屋内ガレージに乗る楽しみの1台としてローマを保有したが、多分このローマがフェラーリを購入する最後の車に成るだろう。
    そう考えれば来年春にランボルギーニアヴェンタドール・ウルティマが私にとって最期の高排気量NAエンジンの車に成るのは一抹の寂しさを感じてやまない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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