2024年もザウバーからF1に参戦するバルテリ・ボッタスは、メルセデスF1に在籍していた5年間はチームメイトだったルイス・ハミルトンと対峙する中で「現実から目を逸らしていた」という。
ニコ・ロズベルグが2016年にメルセデスでF1世界チャンピオンに輝いた直後に電撃引退したことで、ボッタスは後任として2017年からメルセデスへ移籍。2022年にアルファロメオ(同名称は2023年まで)へ移籍するまでは、ハミルトンとコンビを組んだ。
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ふたりがコンビを組んでいた間、ハミルトンが50勝を挙げて4度のドライバーズタイトルを獲得した一方、ボッタスは10勝にとどまった。ボッタスは当時を振り返り、ハミルトンと競い続ける中で、勝ち気な性格から「現実に目を背けていた」という。
motorsport.comの独占インタビューに応じたボッタスは、次のように語った。
「毎年、タイトルを争いたかったし、シーズンを区切りに自分を信じる必要があった。だからほぼ5年間、僕は現実から目を逸らし続ける必要があった」
ボッタスは、メルセデス育成のジョージ・ラッセルにシートを奪われる前の2021年シーズンで初めて、真っ向勝負で負けたことを受け入れることができたと続けた。
「自分がチームを離れると分かってから、もう大丈夫だと気がついたんだ」
「僕はそういうことを受け入れることができた。もちろん、キャリアの中ではそういうことを経験するものなんだ……」
「ルイスとの場合は、フルシーズンを戦う中、同等のマシンで彼に勝つのは本当に苦労したし、ある分野ではルイスの方が優れているのだろうということを、去年になって初めて受け入れることができた」
「レーシングドライバーとして、それを自分で認めるのは難しいことだよ」
またボッタスは、現在のF1で圧倒的な強さを誇るレッドブルのマックス・フェルスタッペンとコンビを組むセルジオ・ペレスが、「同じような経験」をしているのではないかと推測する。
そしてボッタスは、ハミルトンを打ち負かすためにはメルセデスの全員を味方につける必要があったのかと問われ、次のように答えた。
「いや、ミーティングはかなりオープンだった」
「全ては事実と、そのデータから分かることに基づいている。予選やレースペースの平均的な差も見ることができる。言い逃れはできなかったよ」
「毎年、単年契約で自分としては厄介な状況だったから、後悔はないよ」
「タイトルを争うためには、このチームに留まる必要があると分かっていた。もし僕が嫌なヤツになりかけたら、簡単にシートを失っていただろうね。彼らはいつでも代わりの誰かを持ってくることができたからね」
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