ベントレーは2月22日、12気筒ガソリンエンジンの生産を2024年4月に終了することを発表した。なお、生産終了する時期には、英国クルーにあるドリームファクトリーでアイコニックなW12が10万台以上生産されたことになる予定としている。
この決断は、ベントレーがビヨンド100戦略を通じ持続可能な未来に向けて加速していることの一環であり、2030年までに全モデルを完全に電動化し、CO2の車両平均排出量を0g/kmにまで削減することを目指している。その戦略の一環としてベンテイガとフライングスパーのハイブリッドモデルが導入された。
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来年W12の生産が終了すると、ベントレーの全モデルラインナップにハイブリッドパワートレインのオプションが用意されることになる。一方、代表車種であるコンチネンタルGTに初めて搭載され、この20年間、比喩的にも文字通りの意味でもベントレーを動かしてきたエンジンは、その歴史に幕を下ろすことになる。
ベントレーのW12の最もパワフルなバージョンの開発作業が最近終了した。マリナーが製作するわずか18台のベントレーバトゥールに搭載されるこの強力なエンジンは、究極のイテレーションにより、最高出力750PS、最大トルク1,000Nmを発生することが確定している。 トルクの増大は、ベントレーらしい「トルクプラトー」を形成し、1,750rpmから5,000rpmまで続き、5,500rpmで最大のパワーを発揮する。
ベントレーの会長兼CEOであるエイドリアン・ホールマーク氏は次のようにコメントしている。
「持続可能なラグジュアリーモビリティを目指す私たちの進歩的な旅は、ベントレーモーターズのあらゆる分野に変化をもたらすことを意味します。2003年に初めてW12を発表した時、私たちは車とブランドの両方をスピードアップさせる強力なエンジンを手に入れたと確信しました。20年の歳月と10万台以上のW12を経た後、私たちは電動化に向けて前進するため、このアイコニックなパワートレインを引退させることになります。しかし、ベントレー史上最もパワフルなエンジンで、最高の見送りをすることも忘れてはいません。
マリナーがバトゥールのために作り上げた750PSの巨人は、我々のエンジニアリングと製造に携わる者にとって、非常に誇りに思える開発の旅の終わりを意味します。来年4月の生産終了後、我々は、現在も手作業でエンジンを作っているすべての熟練工の再教育と再配置を行う予定です」
非常に過酷な一連の耐久性テストを経て、改良されたエンジンはこれまでと同様に信頼できることが証明されたため、これまでで最もパワフルなロードゴーイングベントレーに搭載されることになった。バトゥールはすべて販売済みだが、コンチネンタルGT、ベンテイガ、フライングスパーのスピードバージョン、コンチネンタルGTマリナー、フライングスパーマリナーに搭載される659PSバージョンのW12エンジンは引き続き限定数で注文することが可能となっている。
最後のW12エンジンを搭載するこれらのスピードモデルおよびマリナーモデルは、人気になることが予想されるため、最後の12気筒ベントレーを手に入れたい方は早めに検討するほうがいいだろう。
ベントレーは、クルーにあるカーボンニュートラルなベントレーの工場でW12エンジンを一つひとつ手作業で組み立てている22人の熟練工全員を再教育し、再配置する予定となっている。一方、W12エンジンの生産施設は、プラグインハイブリッドモデルに使用される他のベントレーエンジンのための拡張ラインに移行する予定。
2003年に6.0リッターツインターボW12が初めて導入されて以来、クルーのエンジニアリングチームは、パワー、トルク、排気ガス、洗練性の面でエンジンの性能を継続的に向上させてきた。この20年間で、出力は37%、トルクは54%向上し、排気ガスは25%削減された。
当初は、制御システムの進化と最適化、オイルや冷却設計の改善、ターボチャージャー技術、より効果的な噴射・燃焼プロセスによってこれらを実現した。2015年のベンテイガの発売にあたり、W12は完全に再設計され、気筒休止、直噴およびポート噴射、ツインスクロールターボを特徴とするエンジンとなり、現在もこのバージョンが生産されている。
W12エンジンは、職人の手によって6.5時間かけて組み立てられ、その後、3台の専門診断機によって1時間以上にわたる高度なテストが行われる。毎週、1台のエンジンが長時間のテストサイクルで運転され、検査のために完全に分解される。
このW12エンジンの工場は、今年20周年を迎えることになり、10万5,000基以上のエンジンを納品してきたことになる。
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https://www.bentleymotors.jp/
構成/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)
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