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マツダの展示車が、ひときわ目立つワケ 個性派ばかりのジャパン・モビリティショーで「美」の本筋

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マツダの展示車が、ひときわ目立つワケ 個性派ばかりのジャパン・モビリティショーで「美」の本筋

次期ロードスターか、新型RX-7か

マツダは、ジャパン・モビリティショー(JMS)において「今回のテーマを象徴するコンセプトモデル」を初公開するとし、ティザー画像1点のみを事前に発信していた。

【画像】内装は青! アイコニックSPの細部を見る【マツダ・ブースの写真】 全40枚

それを見たクルマ好きの間で「次期ロードスターのコンセプトか?」という噂が広がる。

そしてJMSの初日、マツダ・ブースのメインステージにはヴェールに覆われた低いプロポーションのクーペ風のモデルがお披露目を待っていた。

毛籠勝弘社長らのプレゼンの後、アンヴェールされた車両は鮮やかなレッドのクーペ「アイコニックSP」だった。

このクルマのデザインを担当したデザイン本部アドバンスデザインスタジオ部長 兼 チーフデザイナーの岩尾典史氏に話を伺えたので、その言葉を紹介しておこう。

ちなみに、2015年の東京モーターショーに出品された「RXビジョン」や、2017年の同ショーに登場した「ビジョン・クーペ」も岩尾氏のデザインになるものだ。

まさかの2ローター? 燃料は?

アイコニックSPの外寸は、全長4180×全幅1850×全高1150mm、ホイールベースは2590mm。

現行型のNDロードスターが3915×1735×1235mm、ホイールベースが2310mmだから、車高は低いが、それ以外はひとまわり以上大きい。

また、3代目のアンフィニRX-7(初期型)は4295×1760×1230mm、ホイールベースは2425mmだったから、それよりも全長は短いが幅広く、低いといったプロポーションだ。

となると、フィクスドトップのクーペであるし、後述するロータリーエンジンも搭載しているし、「これは次期ロードスターではなく、RX-7を復活させるのか?」などと期待してしまう。

パワートレインには水素などさまざまな燃料を燃やせる拡張性の高いロータリーエンジン(2ローター)をフロントミドシップの形で搭載し、これで発電した電気をセンタートンネル部のバッテリーに蓄え、リアに搭載したモーターで後輪を駆動する「ロータリーEV」システムを採用している。

つまり、一種のシリーズハイブリッドだ。1450kgの車両重量にパワーユニットの最高出力は370psだから、パワー・ウエイト・レシオは3.9kg/psだという。

マツダでは既にMX-30で同様のシステムのロータリーEVを発表しているが、それは1ローター。

2ローターにした理由を尋ねると、スポーツカーゆえの「パワーを求めた結果」であるという。残念ながら今回の展示車両はモックアップで、まだパワートレインは搭載されていないようだが。

「企業秘密です」 デザインに注目

それにしても、アイコニックSPのスタイリングは美しい。

軽量コンパクトなロータリーエンジンのおかげでボンネットは限りなく低い。その両側のフェンダーの抑揚がネオクラシカルなスポーツカーらしい佇まいを見せている。

ドアは前ヒンジで斜め上方に開くタイプ(岩尾氏は「ガルウイング」と呼んでいた)で、これはドアの大きなクーペの乗降性を考慮したことと、スポーツカーならではの乗り降りのカッコ良さも追求した結果のようだ。

リアはガラスハッチになっているのも、歴代のRX-7を彷彿とさせる。

ボディカラーは「ヴィオラ・レッド(VIORA RED)」と呼ばれる、ソリッドカラーながら深みやみずみずしさを感じさせる鮮やかな赤色だ。

“赤を大切にしたい”というマツダの想いをもとに、“前向きに今日を生きる人の輪を広げる”という企業理念を重ね合わせて創ったコンセプトカラーだそうだが、その発色のノウハウは「企業秘密」のようだ。

来場者は感じ取っていた、見るべき1台

ベルトラインを下げてボディの厚みをおさえたり、タイヤは前後とも235/35R19サイズと必要以上に大きくしないなど、バランスのとれたデザインの美しさを追求している。

その美しさは海外メディアからの注目も高く、プレスデーでは多くの外国人ジャーナリストたちもアイコニックSPに集まっていた。

インテリアはブルーを基調にボディカラーのレッドをアクセントに配している。シートの素材に麻などの植物繊維を採用したり、環境にも配慮した。

「瞼」風のセミリトラクタブル・ヘッドランプやドアの開閉方式など、市販を考えたときには採用されにくい点もある。だが反響次第ではあるが、マツダではこのスタイリングでの市販化をも検討しているようだ。

今回のJMSではEV化を進めるが故に、クルマ本来の美しさから逸脱してしまったモデルも見かけられた。そんなJMS会場の中で、多くのギャラリーを魅了したアイコニックSPの美しさは、ひときわ光っていた。

なお、マツダのブースでは、このアイコニックSPのほかに一部改良された新型ロードスター、初代(ユーノス)ロードスター、子どもが実際に乗れる3分の2スケールのロードスター、福祉車両のロードスターSeDV(セルフ・エンパワーメント・ドライビング・ビークル)なども展示され、さながら「ロードスター祭り」の様相も呈していた。

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みんなのコメント

38件
  • kti********
    ホンダはマツダのデザイナーをリクルートすべきだ
  • mnb********
    他のメーカーではコンセプトレベルでも実現できないデザイン。キャラクターラインを入れずに緩やかな曲線だけでデザイン構成するのは並大抵ではない。クラシカルな正統派スポーツカーデザインは欧州で受けるだろう(一方、日本人は美意識を培ってないから無理かも)。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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