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ヤマハ「セロー250」ヒストリーガイド【名車の歴史】マウンテントレールとして独自の世界観を切り開いたSEROWの系譜

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ヤマハ「セロー250」ヒストリーガイド【名車の歴史】マウンテントレールとして独自の世界観を切り開いたSEROWの系譜

225は20年、250は15年、これまで35年に渡り林道走行やツーリング、通勤通学などマルチに親しまれてきたセローが、現行型の生産終了を発表。同時に特別なカラーリングが施されたファイナルエディションも用意された。

ヤマハ「セロー」誕生の歴史
原点回帰の初代カラーで、現行仕様の最終型を彩る
二輪二足で山に分け入る「マウンテントレール」というコンセプトで初代セロー225が登場したのは1985年。それまでヤマハではDTとXTが高性能を競い合っていたが、優位は2ストロークのDT。一方、4ストロークのXTには、力強いトルクによる操りやすさがあり、セローはさらに足を着けながらでも、転んでも引き起こし山を登って行けるパッケージとした。

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現行につながる2018年型は、平成28年排気ガス規制に対応するためにカムシャフトや圧縮比、ECUなどを改良。テールランプをLEDタイプに変更した。最終の2020年型は、これに原点回帰となる初代イメージのカラーを施したもの。赤と緑に着色されていたフレームカラーを再現したことが特徴で、タンクには初代のカモシカロゴを配したエンブレムが配されている。低シート高で扱いやすいことから日常、非日常を問わずマルチに使える人気者。買うならラストチャンスだ。

ヤマハ「セロー250ファイナルエディション」ショート・インプレッション
(太田安治)

圧倒的な軽さ、抜群の足着き性で、跨がっただけで安心できるのがセローの特徴。エンジンは低回転からトルクが出ている上にギア比も低く、急な登り坂や荷物満載時、無造作なクラッチ操作でも力強く発進するし、市街地走行も楽。一般道を60km/h以下でトコトコ走るのが快適で楽しい。

ダートでは、林道トレッキングやハードセクションに合ったサス設定や、低回転からスロットル操作に忠実なエンジン特性、低シート高、軽い車重、大きなハンドル切れ角が組み合わされ、他のオフロードモデルとは別次元の走破性を見せつける。舗装路からダートまでひと通り走れば、セローが指名買いされる理由が判るはず。手に入れるなら急いだ方がいい。

セロー ファイナルエディションの足つき性・ライディングポジション
シート高:830mm
ライダーの身長:176cm

オフ車らしからぬ低シート高で足着き性は抜群。ハードな路面状況を両足を使った「二輪二足」で超えていけるのが最大の武器。着座位置とステップの距離が近いので、長時間走行時は腰を引いて乗ると楽だ。

ヤマハ「セロー」ブランドヒストリー
山も人気も登りつめたセローの35年
1985年にデビューしたセロー225は、1989年にはセルを装備することで人気が爆発。低シート高で扱いやすいことから女性からの支持も獲得。また通勤通学など用途が広がり、1993年にリアもディスクブレーキ化、1997年にはリアタイヤをチューブレス化など、ニーズに沿った進化を続けた。

大きな転換点は2005年で排気量が250ccにアップ。それでもセローのコンセプトを守るため、細部に至るまで軽量化にこだわり重量を4kg増に留めている。その後も環境規制に対応しながら熟成を進めたが、ついに歴史に幕を下ろすことになった。

1985年 セロー225
1989年
1993年
1997年 セロー225WE
2005年 セロー250
2008年
2018年
[ アルバム : YAMAHA SEROW250 FINAL EDITION はオリジナルサイトでご覧ください ]

文:太田安治、オートバイ編集部/写真:南 孝幸、柴田直行

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みんなのコメント

2件
  • セローに始まりセローに終わる。
    誰が言い始めたのか分からないような、語感の良さだけで広まったバイク界の諺ではあるが、バイクでしか辿り着けない道を行くにはちょうど良いパッケージングなんだよね。
  • セロー225は所有していますが、他のメーカにないものばかり、車重が軽く、誰にでも扱いやすい。
    エンジンも250になる前ですがパワーもあるし林道もそれなりの速度で走れますし、ショックがいい。
    ホンダのように柔らかいだけで乗り心地の良いショックでなく、速度を上げても破綻ウィきたさないショックですがスズキには負けてると思いますが、ホンダよりはるかに優秀です。
    おそらく部品供給が不可能になるまで乗り続けると思います。
    スズキのジェベルもいいけど先に生産中止になりましたので、セローの選択しかありませんでした。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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