もはやフェードアウト確実かと思われたが…
1月に「トヨタ ノア/ヴォクシー」がフルモデルチェンジ、「ホンダ ステップワゴン」も2月から先行予約が始まるなど、2022年の注目カテゴリーはミニバンとなりそうですが、日産のLLクラスミニバン「エルグランド」にもフルモデルチェンジの噂が流れています!
>>日産 エルグランドのおすすめグレードとユーザーの評価を見てみる
同クラスの「トヨタ アルファード」に圧倒的な差をつけられたエルグランドは、もはやフェードアウト確実といわれていました。実際、日産で上級ミニバンがほしいというロイヤリティの高いユーザーに向けたマーケティングとしては、「セレナ」にNISMOやオーテックといった付加価値の高いグレードを増やしていたわけです。
日本のミニバンが世界で売れる商品になってきた?
そんなエルグランドが一転してフルモデルチェンジというのは、何が起きているのでしょうか? ひとつには、日本的な価値観で進化してきたミニバンが世界でも売れる商品になり得るのが見えてきたことが挙げられます。
たとえば、ホンダのプレミアムミニバン「オデッセイ」は日本では生産の都合もあって昨年生産終了しましたが、中国では人気です。2020年のマイナーチェンジも中国市場向けのスタイリング変更でした。手をかざすことでスライドドアを開け閉めするジェスチャーコントロールは、そもそも中国でのユーザー向けに開発された機能だといいます。こうしたアソビ心のある機能が彼の地のミニバンユーザーに求められているのです。
e-POWER搭載なら乗用ベースのミニバンが欲しい
電動スライドドア、広いキャビン、贅沢なキャプテンシートといった日本で培われたミニバン的価値は、とくに中国や東南アジアで評価されています。もちろん「トヨタ ハイエース」や「日産 キャラバン」といった商用ベースの1BOXカーも東南アジアでは広く普及していますが、カーボンニュートラルや電動化のトレンドに有利なハイブリッド化に向いているのは、乗用プラットフォームを用いたミニバンなのは言うまでもありません。
おそらく次期エルグランドも、日産のシリーズハイブリッドシステム「e-POWER(イーパワー)」を採用すると予想されます。エンジンとモーターを一体化した前輪駆動を前提としたe-POWERを採用するのであれば、既存の乗用プラットフォームがベースになるのは確実でしょう。
パワートレインなどの基本設計は他のモデルと共用しつつ、キャビンや使い勝手を作り込むことで商品力を上げるというのが、ミニバンの基本的な成り立ちです。SUV向けに強度の高いプラットフォームが増えている昨今であれば、背の高いミニバンボディでも余裕で受け止めることができるというのもプラスの要素となるはずです。
アジアで展開するならより大型の3列ミニバンにも期待
エルグランドのフルモデルチェンジは現時点では噂レベルですが、アジア地区でのスライドドアミニバンの人気が上昇しているという市場動向や、商用ベースのワンボックスではなく、電動化に対応しやすい乗用車ベースで3列シートのミニバンを生み出す必要性といった要素が、日産にフルモデルチェンジを判断させた可能性は捨てきれません。
さらに、東南アジアでのニーズを考えると従来のエルグランドの延長線というよりは、「メルセデス・ベンツ Vクラス」や「トヨタ グランエース」のような、LLクラスよりもさらに大きなボディとなる可能性も考えられます。3列目シートでも大人が我慢せずに乗っていられるだけの快適性をもった、乗用車ベースの大型国産ミニバンの登場にも期待したいところです。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
写真:
1、2枚目:日産 エルグランド 現行モデル
3枚目:日産 セレナ「オーテック」
4枚目:日産 キャラバン
5枚目:トヨタ グランエース
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みんなのコメント
日産ユーザー困りそうだけどな
アルヴェル乗りたくないユーザーというか
アンチトヨタの方々