ビカモノのフローリアン アスカ登場にイベント会場がザワついた
三浦半島にある「リバイバルカフェ」は、趣味車を持つオーナーたちのドライブでの立ち寄り先としても人気のスポット。そのオープン5周年を記念し、2023年12月3日(日)にイベント「三浦半島に集まる名車たち@ソレイユの丘 Presented by Revival CAFE」が行われた。
新車購入して40年で58万キロ! いすゞ初代「ピアッツァ」をいまでも乗り続ける理由とは
受け継いだ時点ではガサガサ&雨漏りな状態
会場のソレイユの丘に続々と参加車両が入場してくるなか、そこに現れたのは、いすゞ「フローリアン アスカ」。しかもビカモノである。すでに絶滅したのではないかと思われていた1台の登場に周囲もざわめく。
この1983年式フローリアン アスカLS2.0ターボは中級/スポーツグレードで、他には廉価版のLT、上級/ラグジュアリーのLJというグレードがある。さっそく、この希少車を持ち込んだオーナーに話を聞いてみた。
「じつはまだ7月に手に入れたばかりなんですよ。気になる部分を手に入れたりして、先月にボディが仕上がったのでエントリーしました」
オーナーの多賀正和さんは、このフローリアン アスカ以外にも、同じくいすゞの「ピアッツァ」に30年以上乗っているとのこと。当然、他のイベントなどでも同じいすゞ車オーナーとも仲良くなる。
「このフローリアン アスカはずっと知っていた個体でした。前オーナーが手放すというとき、周囲にいる仲間以外でも欲しい人がいるかもしれないとネットオークションに出したのですが、乗りたいという反応はなく、極低価格の入札しかありませんでした。業者落札後に売れなかったら、バラされて部品販売にされてしまうのでは? このままではせっかくの実動している個体がなくなるかも? と危惧し、気がついたら手を挙げてました」
前オーナーは通勤に使っていたので機関はしっかりしていたが、おそらく新車からそのままの状態であったボディはサバイバー感があり、雰囲気は悪くなかったというが、Aピラーには穴があき、雨漏りがひどかったそうだ。そうしたダメージは、懇意にしている羽鳥鈑金塗装工業所に依頼してオールペイント。紫外線でガサガサに荒れていたバンパーも、新車当時のような雰囲気で仕上げてもらったのだった。
ピアッツァといすゞ2台体制で楽しんでいく
せっかく残っている希少車を生かしておきたいという、そんな義務感(?)だけで手に入れたのかと思うと、それだけでもないらしい。
「このフローリアン アスカは、当時ほとんどがディーゼルエンジンだったのですが、これは私がずっと乗ってるピアッツァと同じエンジンを横置きにした、いすゞ初のFF車なんですよ。この時代のいわゆる“どっかんターボ”に、1tを切る軽量ボディの恩恵とFFのレイアウトだからか、体が持っていかれるような加速感も、より感じることができて速いんですよ。デビューした当初は2Lターボの部門では、0-400m記録最速の記録の保持車だったそうです」
じつはこのフローリアン アスカ、GMグループのグローバルカー(世界戦略車)構想として作られた経緯もあり、1983年にはイギリスRACラリーに初出場し、クラス優勝を遂げるという快挙も成し得ている。そんな輝かしい歴史もあるスポーティセダンでもあるのだ。
「足まわりも抜け切ってましたが、型番で調べていたら、唯一ドバイのパーツ商が大量にストックしていたので送ってもらい、交換してからは乗り心地も抜群です。他にも4灯ライトとジェミニ用ホイールキャップも手に入れたので、手持ちのスチールホイールに合わせて、今履いている純正アルミホイールをリペアする間、暫定的にイルムシャー仕様にするのも面白いですね」
オールペイント時に剥がしたステッカー類も、これから再生し仕上げていくという。多賀さんとフローリアン アスカとの楽しい生活は始まったばかりだ。
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みんなのコメント
日本は古いクルマにぼったくり税金をかけてきやがる。
最近の大きなミニバンよりよっぽどエコなんですけどね。
乗り手さんの思い出にまで税金かけんなっての。