現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日本限定47台のニュル最速「メガーヌ R.S.トロフィーR」を丸山浩氏が筑波で試す!

ここから本文です

日本限定47台のニュル最速「メガーヌ R.S.トロフィーR」を丸山浩氏が筑波で試す!

掲載 更新 3
日本限定47台のニュル最速「メガーヌ R.S.トロフィーR」を丸山浩氏が筑波で試す!

■プロのFF使いが「メガーヌR.S.トロフィーR」を走らせたら?

 ニュルブルクリンク北コースにおいて、2019年4月に量産FF車最速の記録を打ち立てたルノー「メガーヌ R.S.トロフィーR」。世界限定470台のうち、日本への割り当てはわずか47台。

FFスポーツの頂点を極める ルノー「メガーヌR.S.トロフィー」を筑波サーキットで試した

 このルノー・スポールの技術の粋を注ぎ込んでパフォーマンスを極めたメガーヌ R.S.トロフィーRを、女性と男性の目線から試乗してみることにした。

●FF使いのプロレーサー丸山浩氏のインプレ

 もう20年近く前の話になりますが、私は「FF使い」としてホンダ「シビック」を駆り、地方選から全日本、そしてスーパー耐久まで、数々のレースで優勝を経験してきた。

 現行モデルの「シビック タイプR」を打ち落とす最速のFF車と謳われるルノー・メガーヌR.S.トロフィーRは、その名に「R」を冠するだけあって、300psものハイパワーエンジンを搭載。それを前2輪だけで駆動させようというのだから、FF使いとしては興味津々だった。

 ストリートでは思ったよりも快適だ。足まわりはもちろん引き締められていて、路面の凸凹をガッツリと拾う。ダンピングが効いているためお世辞にも乗り心地良好とはいいがたいが、シビックのレーサーを街乗り用としても走らせていた私からすれば、こちらの方が全然マシ(笑)。

 ある程度のしなやかさはあるし、フルバケットシートも座り心地がいいと表現させてもらおう。後方視界やミラーの見えやすさにも配慮が行き届いているし、シフトフィールも柔らかさと節度感があり、使いやすい。まず最初に、「これは普通に街乗りできるクルマだな」という印象を持った。

 ただし、公道では300psは、やはりハンパないパワーだ。タイヤが冷えている状態で不用意にアクセルを踏み込むと、あっという間にフロントのグリップを失ってしまいそうになる。

 基本的なハンドリングに関しては非常に素直だが、常に300psのパワーのことを意識しておく必要がある。FFスポーツカーのなかでも、緊張感はかなり高い方だ。

 だからこそ、サーキットで走らせたら楽しそうだと、大いに期待しながら筑波サーキットに向かった。

 最初に走ったのはコース2000だ。ピットアウトして、その上質な乗り味には驚かされた。

 足まわりは引き締められていながら、しっとりとした接地感がある。走り始めたばかりでまだタイヤも冷えていたのに、ドライビングが楽しい。ただし。パワーはさすがにスゴイ。1.8リッターターボは低回転域からトルクフルで、2500rpmあたりからグッと盛り上がり、高回転域に差しかかってもさらに伸びようとする。この伸び切り感は、本格的にタイムアタックをする時には間違いなく武器になるはずだ。

 ハンドリングも素晴らしかった。これだけハイパワーだとFFならではのネガが出てしまいそうだが、シャシ剛性の高さでしっかりとカバーしている。

 旋回でフロントに荷重を乗せていくとスッとリヤが出るのだが、電子制御が出過ぎをほどよく抑えてくれる。

 巨大なローターを備えたブレーキがまた秀逸で、非常にコントローラブル。ブレーキを使って意のままに荷重移動できるから、アンダーステアやオーバーステアを出すことなく、フロントからグイグイと引っ張られるようなドライビングが可能だ。

 今回は広報車ということで、タイヤとブレーキを傷めないよう、ほんの数周、確認レベルのペースで走っただけだった。それでも筑波コース2000で軽く1分5秒台をマークしたので、ニュルブルクリンクにおけるFF最速の称号は伊達でない。

 Sタイヤのようなハイスペックタイヤに替えるだけで、1分3秒台は余裕だろう。あまりに楽にタイムが出てしまうので、FF使いとしてはテクニックの使いどころがなく、拍子抜けするほどだった。

 シャシ剛性とパワーのバランスが本当に優れていて、ルノーの開発者たちがサーキット走行を楽しみながら作り込んだだろうことが伝わってくる。

 さらに楽しめたのが、筑波コース1000だった。コース2000では慎重にドライビングしたが、ショートコースということで少し攻め込んでみたのだ。

 すると、きれいにリアがスライドして、なおかつ非常にコントローラブル。スッと収束させることも容易だし、アクセルを踏み込んでいけばフロントから気持ちよく引っ張ってくれる。自分でリアのスライド量を加減しながらのドライビングは、純粋に楽しかった。

 300psエンジンに目を奪われがちなメガーヌR.S.トロフィーRだが、このクルマの面白さの本質は自由自在なハンドリングにあったのだ。

こんな記事も読まれています

結局さぁ……日産[GT-R] とヒョンデ[IONIQ5 N]って結局どっちが良いの??
結局さぁ……日産[GT-R] とヒョンデ[IONIQ5 N]って結局どっちが良いの??
ベストカーWeb
直6のMシリーズが欲しいならE34型「M5」が狙い目! BMWのヤングタイマーで最高の1台を600万円で手に入れられる!?
直6のMシリーズが欲しいならE34型「M5」が狙い目! BMWのヤングタイマーで最高の1台を600万円で手に入れられる!?
Auto Messe Web
トヨタ、2025年のWRC参戦体制を発表。勝田貴元含む4名のフルタイムドライバーを揃え全タイトル獲得目指す
トヨタ、2025年のWRC参戦体制を発表。勝田貴元含む4名のフルタイムドライバーを揃え全タイトル獲得目指す
motorsport.com 日本版
【このAMGゲレヴァーなんぼ?】V12を搭載したゲレンデヴァーゲン 生産台数わずか5台の「メルセデス G63 AMG V12」の価格は?
【このAMGゲレヴァーなんぼ?】V12を搭載したゲレンデヴァーゲン 生産台数わずか5台の「メルセデス G63 AMG V12」の価格は?
AutoBild Japan
【屋根開き版が追加】メルセデスAMG CLE 53 4マティック+ カブリオレ 一年中快適に楽しめる装備も充実
【屋根開き版が追加】メルセデスAMG CLE 53 4マティック+ カブリオレ 一年中快適に楽しめる装備も充実
AUTOCAR JAPAN
オイルクーラー用Oリングやブラックメッシュホースなど、HKSからオイルクーラー補修パーツ各種が発売
オイルクーラー用Oリングやブラックメッシュホースなど、HKSからオイルクーラー補修パーツ各種が発売
レスポンス
レクサス「新型“7人乗り”SUV」発表に反響多数! 「イカつカッコイイ」「欲しい」 全長5.1mで3.5リッター「V6」搭載! 後席めちゃ広い「スポーティ3列車」 米で登場
レクサス「新型“7人乗り”SUV」発表に反響多数! 「イカつカッコイイ」「欲しい」 全長5.1mで3.5リッター「V6」搭載! 後席めちゃ広い「スポーティ3列車」 米で登場
くるまのニュース
ローソン予選15番手「とにかくグリップがなくて苦労したが、それは言い訳にはならない」:RB/F1第22戦
ローソン予選15番手「とにかくグリップがなくて苦労したが、それは言い訳にはならない」:RB/F1第22戦
AUTOSPORT web
2024年F1第22戦ラスベガスGP予選トップ10ドライバーコメントまとめ(1)
2024年F1第22戦ラスベガスGP予選トップ10ドライバーコメントまとめ(1)
AUTOSPORT web
2024年F1第22戦ラスベガスGP予選トップ10ドライバーコメントまとめ(2)
2024年F1第22戦ラスベガスGP予選トップ10ドライバーコメントまとめ(2)
AUTOSPORT web
クルマのヘッドライト「何時に点灯」させればいい? 「オートライト義務化」されるも過信はNG! 「秋冬の早め点灯」大事な理由とは
クルマのヘッドライト「何時に点灯」させればいい? 「オートライト義務化」されるも過信はNG! 「秋冬の早め点灯」大事な理由とは
くるまのニュース
角田裕毅と好バトルの末8位フィニッシュのヒュルケンベルグ「ピットストップのタイミングを少しずらしたのがうまく機能した」
角田裕毅と好バトルの末8位フィニッシュのヒュルケンベルグ「ピットストップのタイミングを少しずらしたのがうまく機能した」
motorsport.com 日本版
中古車バブル崩壊……その時あなたは何を買う!? 絶版国産[スポーツカー]ほしいランキング
中古車バブル崩壊……その時あなたは何を買う!? 絶版国産[スポーツカー]ほしいランキング
ベストカーWeb
BMW初代「M3」に24年! マフラーはE46 325i用をベースに自分で溶接して製作…トヨタ「スターレット」から乗り換えて何が違った?
BMW初代「M3」に24年! マフラーはE46 325i用をベースに自分で溶接して製作…トヨタ「スターレット」から乗り換えて何が違った?
Auto Messe Web
ドラマ連発!エバンス/マーティン組が日本戦でニ連覇、TOYOTAも大逆転でのシリーズ四連覇獲得に「トヨタ(豊田)」が湧いた!!【WRC最終戦ラリージャパン】
ドラマ連発!エバンス/マーティン組が日本戦でニ連覇、TOYOTAも大逆転でのシリーズ四連覇獲得に「トヨタ(豊田)」が湧いた!!【WRC最終戦ラリージャパン】
Webモーターマガジン
BMWが新型「3シリーズ セダン/ツーリング」を発売! PHEVモデルは航続距離がさらに向上。【新車ニュース】
BMWが新型「3シリーズ セダン/ツーリング」を発売! PHEVモデルは航続距離がさらに向上。【新車ニュース】
くるくら
エメ・レオン・ドレの特注「ポルシェ993ターボ」は、ニューヨークにオマージュを捧げた一台
エメ・レオン・ドレの特注「ポルシェ993ターボ」は、ニューヨークにオマージュを捧げた一台
LE VOLANT CARSMEET WEB
新生ポルシェ、スポーツカーとスキー製造のノウハウを備えた「ヘッド106シリーズ」
新生ポルシェ、スポーツカーとスキー製造のノウハウを備えた「ヘッド106シリーズ」
LE VOLANT CARSMEET WEB

みんなのコメント

3件
  • シビックTYPE-Rとライバル関係なのがイイ。
    ランエボとインプレッサのライバル関係も復活して欲しい。
  • シビックRの記事かと思った
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

559.0659.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

18.0677.0万円

中古車を検索
メガーヌ ルノー・スポールの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

559.0659.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

18.0677.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村