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「最新モデル試乗」コンセプトは威風堂々。すべてが進化した2モーター電動SUV。新型三菱アウトランダーPHEVが提示する先進世界

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「最新モデル試乗」コンセプトは威風堂々。すべてが進化した2モーター電動SUV。新型三菱アウトランダーPHEVが提示する先進世界

新型は全車PHEV。地球環境に優しいグローバルSUV

 アウトランダーがモデルチェンジし3rdモデルに進化した。アウトランダーは1stモデルが2005年にデビュー。現在は三菱のフラッグシップであり、販売台数の約20%を占める基幹車種だ。新型の日本販売は12月16日にスタートする。

新型三菱アウトランダーPHEVが本年12月16日より発売。車両価格は462万1100円~532万700円に設定

 最新モデルは、グローバル市場を想定した世界戦略車。すでにオーストラリアなどで純ガソリンエンジン搭載車の販売が始まっている。日本仕様は従来モデルで好評だったPHEVのみ。パワートレーンは2.4リッターエンジンと2モーター、大容量リチウムイオンバッテリーで構成され、満充電時のEV走行可能距離は83~87km。グレードはP/G/Mの3タイプから選べる。ナビゲーション機能や充実した安全・運転支援システムは全車装備。Gは20インチアルミとコネクテッド機能が追加され、Pは本革シートやBOSEプレミアムサウンドシステムも標準になる。

堂々のスタイリング。3列シート/定員7名を実現

 2012年末に「SUVで世界初」というフレーズと共にシリーズに加えられたアウトランダーPHEVは、日本をはじめ世界各地で好評を博し、累計販売台数29万台を達成した。CO2削減が従来以上に求められる中、日本でPHEVのみにラインアップを絞ったのは納得がいく。新型は、「環境に優しい上級クロスオーバーSUV」というキャラクターを一段と鮮明にした。

 新型は3列シート/定員7名仕様を設定している。システムのコンパクト化が進み、スペース面に余裕が生まれた成果だ。実際に着座してみると、3列目シートの空間はタイト。大人2名の乗車は、「何ともきつかった」というのが現実だ。それでも、床下収納式の3列目のシートを、年に数回の「どうしても7人で乗りたい」といったシーンで活用できるのは、見逃せないメリット。メーカーによると、これまで「3列目シートの用意がないために購入を諦めた」というユーザーが少なからず存在したという。3列目シートは新型の大きなトピックである。

 スタイリングは全面刷新。新型の開発コンセプト「威風堂々」を端的に表現している。存在感たっぷりだ。 ボディサイズは全長×全幅×全高4710×1860×1745mm。ホイールベースは2705mmの設定。ハリアー(同4740×1855×1680mm、2690mm)と比較すると全長と全幅、そしてホイールベースは同等。全高は65mm高い。日本の道路環境でも持て余さない設定に収まっているが、実に堂々と見える。

 その秘密は、最新の三菱車に共通する「ダイナミックシールド」と呼ぶマスクや、20インチの大径タイヤを前提とした筋肉質なフェンダーフレア、航空機の垂直尾翼をモチーフとしたクオーターピラーの採用などにありそうだ。そのたたずまいは歴代モデルより明確にたくましく、威厳に富んでいる。「ルーフ部のリアスポイラー、リアコーナーのボディ造形、床下整流などによって空気抵抗を低減」したという配慮は、最新のモデルらしいポイントである。

 インテリアは、エクステリア以上に進歩幅が大きく感じられた。デザイン/質感ともに向上している。「従来型で不満の声が少なくなかったので力を入れた」という。 ダッシュボードは水平基調でシンプルな仕上がり。メーターは12.7インチのフル液晶仕様。一方、シフトセレクターやドライブモードセレクター、空調コントロールスイッチなどはオーソドックスな造形でまとめた。操作性は上々。スイッチ数を減らしたディスプレイ内のアイコンタッチ方式よりわかりやすく、使いやすい。各部の作りも入念である。シート素材はグレードによって異なるものの、仕上がりはなかなか上質だった。

走りはピュアEVイメージ。ハンドリング良好

 新型アウトランダーに、短時間ながらサーキットで試乗した。「0~ 100km/h加速タイムが8.2秒」という動力性能は、必要にして十二分。エンジンとモーターの出力をフルに引き出す全力加速にまでは至らないEV状態でも、日常的に必要な「素早い加速」程度はエンジンの始動なしでこなす。

 新型は、前後モーターの出力が共に引き上げられたことに加え、駆動用バッテリー総電力量を13.8kWhから20kWhへと大容量化。システム電圧は300Vから350Vへと引き上げた。スムーズで力強いEV走行は、駆動用バッテリーからモーターに対して瞬時に十分な出力を引き出せるようになった証といえる。

 完全舗装が施されたサーキットゆえに、乗り心地の評価などが非常に困難な中でも実感ができたのは、「三菱の4WDモデルらしくよく曲がる」という事実だった。その原動力は、独自の車両運動統合制御システム「S-AWC」の進化。具体的には従来は前輪だけだったブレーキ制御(AYC=アクティブヨーコントロール)が後輪にも展開されるようになった点と、その効果を生かす後輪用モーター出力の設定にありそうだ。ちなみにドライブモードは7種を用意。路面状況と運転スタイルに応じてきめ細かく選べる。

 その他、日産とのアライアンスで実現されたADAS機能やスマートフォンとの連携を可能としたナビゲーションシステムを筆頭としたコネクティビティの充実など、見どころは満載。新型は、エコフレンドリーなだけでなく見ても乗っても満足度の高い意欲作だ。

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みんなのコメント

13件
  • お金が無くて、やりたい事が出来なかった三菱が、アライアンスのおかげで、これから面白い車が出そう。
  • 日産と三菱のデザインが混ぜこぜだけど不思議とまとまってる。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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