もくじ
ー エクリプスクロス、復権の狼煙になるか
ー 欲しいのは「指名買い必至」の個性
いよいよジュネーブ・モータショー開幕 会場を彩ったスターたち 前編
エクリプスクロス、復権の狼煙になるか
三菱自動車が4年ぶりの新型車、エクリプスクロスをデビューさせた。
東京の本社ショールームで行われた発表会は一般的なそれとは違い、開催前からどこか厳粛な空気が漂っていた。開始直前には「今回の質疑応答に関しては新型車に関することのみにさせてください」というお達しが。それもそのはず、ここ2年ほどの三菱自動車は2016年4月に起きた燃費データ改ざん事件の後処理と体制の刷新に追われていたのである。
この時すでにエクリプスクロスの開発計画もスタートしていたが、もちろんプロジェクトは凍結され燃費不正問題の原因追及に全力が注がれ、さらに2016年10月には日産自動車の傘下になるという変革も訪れた。
久しぶりの新型車発表となった今回、益子修CEOは、同社の中期経営計画「DRIVE FOR GROWTH」に向けたグローバルモデルであるエクリプスクロスを紹介する中で、すでに月産1000台の目標に対し現時点で5000台の予約注文が入っていることに安堵していたが、これからも企業としての信頼回復に注力するという姿勢にも言及していた。
だが三菱復権の狼煙ともいえるエクリプスクロスにとって、大事なのは時流に則ったパッケージングであるか否かといった話ではないことは明らかである。
欲しいのは「指名買い必至」の個性
三菱自動車の林祐一郎チーフプロダクトスペシャリストは「今後の需要拡大が大きく見込まれる分野ということでコンパクトSUV市場を狙ったエクリプスクロスの開発がスタートした」というが、それは当然の選択である。
だがこの分野にはトヨタCH-Rやホンダ・ヴェセルという強力なライバルがおり、どちらもハイブリッド・モデルが主力となっているので成功を収めることは容易ではない。アウトランダーでPHEVも実現している三菱自動車としてはエクリプスクロスのPHEVモデルのリリースを急ぐ必要がある。
PHEVモデルが追加されたところで、それだけではライバルと肩を並べるだけで、追い抜くことにはならない。三菱車の技術的な核となってきたのは電子制御AWDシステムの先進性であり、その技術的な裏付けによってパジェロやランサー・エボリューションといったアイコニックなモデルが熱烈なファンによって指名買いされてきたのである。
現行モデルで最も三菱らしい求心力を備えているのはフルモデルチェンジが間近に迫ったデリカD:5だろうか。実際に週末の中央自動車道を走っているとひと目でファミリーユースとわかるのはスバル車が圧倒的だが、荷物がルーフキャリアにまで溢れたデリカD:5の姿も確実にいる。
おそらくデリカのオーナーにははっきりとした目的意識があり、愛車に満足しているに違いない。
昨今は4気筒ターボによるエンジンのダウンサイジングやデフのみならずブレーキも総動員して旋回を助ける電制が一般的となっている。
これらは三菱自動車が古くから独自に煮詰めてきたものであり、見方を変えれば時代が三菱に追い付いたと言えなくもない。もちろんエクリプスクロスにも最新のS-AWC(スーパー・オールホイールコントロール)システムが内包されているが、もはやそれは差別化の決め手にはなりにくい世の中だ。
燃費データ改ざん問題の発覚前に開発がスタートしていたことを考えれば、エクリプスクロスは良くも悪くも純粋な三菱車である。だが今後リリースされる新型車には日産自動車とのシナジー効果を期待せずにいられない。
EVに強い両社だけに、その方向で三菱らしい個性を満載したモデルが出てきた時こそ、本当の意味で「三菱復権」を実感できるのだと思う。
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