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2021年のダカールラリーは“迷子”続出の異常事態。「もはやコ・ドライバーの戦いだ」とセバスチャン・ローブ

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2021年のダカールラリーは“迷子”続出の異常事態。「もはやコ・ドライバーの戦いだ」とセバスチャン・ローブ

 昨年に引き続きサウジアラビアで開催されている2021年のダカールラリー。前半の6日間を終えた段階では、経験豊富なドライバーたちですら道に迷ってコースアウトする場面が見られるなど、ナビゲーションの難しさが際立っている。

 過去に3度ダカールラリーを制した経験を持つカルロス・サインツ(X-raid Mini)も、ステージ5でナビゲーションのミスにより大幅にタイムをロスしてしまった。彼は今大会が「ラリーというよりもジムカーナのようだ」と形容し、これほど多くのドライバーが道に迷うことは見たことがないと語った。

■ダカールラリー6日目:サインツが初日以来のステージ優勝。総合首位ペテランセルで後半戦へ

 過去にWRC(世界ラリー選手権)で9度の王座を獲得したセバスチャン・ローブは、新チームのバーレーン・レイド・エクストリーム(BRX)から2021年のダカールラリーに参戦。彼はナビゲーションミスやパンク、サスペンションアームの破損など様々なトラブルに見舞われ既に優勝争いからは脱落してしまっているが、今回のダカールはドライバーが差を生み出すことはできず、ナビゲーションを担当するコ・ドライバーが結果を左右していると語った。

「正しい方向を見つけないといけないんだ」

 そうローブは言う。彼は今回、WRCで共に黄金時代を築いてきたコ・ドライバー、ダニエル・エレナを相棒に起用している。

「コースが全然見えないのでとても難しい。トラックについていってポイントにたどり着くと、そこにはもうトラックの姿はなく、たくさんのラインがあちらこちらにあってどうすればいいのか分からなくなるんだ」

「岩だらけのエリアでポイントからポイントへと走っていて、楽しくないんだ。迷った時に何をすればいいのか理解するのはかなり難しい」

「ロードブックを批判したい訳じゃない。コ・ドライバーに問題があるというより、地形の違いが関係しているかもしれない。とにかく南米でのレース(ダカールラリー)と比べると、今年はナビゲーションがかなり大変なんだ」

「ドライバーとして差を生み出せないことは事実だ。僕は言われたことをやるだけ。これはドライバーのレースではなく、コ・ドライバーのレースだ」

 今回ナビゲーションが難しくなっている理由のひとつに、道標を記したロードブックの配布タイミングが変更された、ということがある。通常各ステージのロードブックは前日に配布されるが、今大会では開始15分前というギリギリのタイミングで手渡されるのだ。

 これによりクルーは追加情報などをメモする時間がなくなってしまったが、主催者のASOはより詳細なロードブックを競技者に手渡すことでそれを補おうとしている。

 現在総合優勝争いを繰り広げているナッサー・アル-アティヤ(トヨタ)のコ・ドライバーでありるマシュー・ボーメルは、2021年に導入されたロードブックの配布方法について次のように持論を述べた。

「新しいシステムなので、早く適応した者が有利になる」

「実際、ロードブックはよくできている。問題なのはそのノートをすぐに理解して、ドライバーに伝えることだ。加えて、(従来の紙に代わる)iPadでの新しい作業方法に慣れる必要がある」

「昨年と比べて何が変わったのか? 同じ箱の中にたくさんの情報が小さくぎっしり入っているような感じで、どの道を走ればいいのかはっきりしないこともあった」

「実際、最初の週はナビゲーションが非常に厳しく、小さなミスが多くのタイムロスに繋がっていた」

「ノートがはっきりしない時は、ペースを落とさないといけない。こういう時、僕は左手を挙げるんだ。そしてナッサーがその手を見てスローダウンする、そして再びプッシュできると思った時は僕がまたサインを出すんだ。どこに行けばいいのか分からなくなるよりも、スローダウンして5秒をロスした方が良い」

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