現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > トヨタがガチで作ったら……想像すると欲しい気がする! なぜトヨタはバカ売れジャンルの「軽自動車」を作らないのか?

ここから本文です

トヨタがガチで作ったら……想像すると欲しい気がする! なぜトヨタはバカ売れジャンルの「軽自動車」を作らないのか?

掲載 更新 89
トヨタがガチで作ったら……想像すると欲しい気がする! なぜトヨタはバカ売れジャンルの「軽自動車」を作らないのか?

 この記事をまとめると

■トヨタはOEM販売以外では軽自動車を扱っていない

なんだこのカッコよさ! 普通に街で乗りたいぞ!! 超イケてる「限定&特別仕様」軽トラック4選

■かつて安価なクルマも手掛けたがセールス面で苦戦を強いられた

■軽自動車は薄利多売なために業務提携をしているダイハツにその役割を任せている

 トヨタが軽自動車をほとんどやらないワケ

 トヨタは軽自動車をほとんど扱わない。2011年9月に、ダイハツムーヴコンテのOEM車をトヨタ・ピクシススペースの車名で発売したが、バリエーションは増えていない。現時点でトヨタが扱う軽自動車は、ミライースのOEM車になるピクシスエポック、ハイゼットトラック/カーゴを使ったピクシストラック/カーゴのみだ。

 ちなみに1995年頃は、日本で新車として売られるクルマの約25%が軽自動車だったが、1998年に軽自動車規格が今と同じ内容に変更されると、販売比率が増えた。2000年の軽自動車比率は31%、2005年は33%、2010年には35%と増加している。

 そのために、たとえばトヨタ車ユーザーの子供が運転免許を取ると、軽自動車の購入を希望するケースも多くなった。とくに軽自動車の販売比率が高い地域では、トヨタの販売会社が自社ブランドの軽自動車を求めたこともあり、2011年にピクシススペースの取り扱いを開始した。

 日産が軽自動車を扱うようになった事情も似ている。2000年代に入ると、日産の小型/普通乗用車を所有するユーザーの22%が、軽自動車をセカンドカーとして併用することがわかった。そこで日産は、2002年に、MRワゴンのOEM車をモコの名称で販売するようになった。

 ただしトヨタと日産では、軽自動車に対する力の入れ方が異なる。日産は軽自動車に力を入れて、2024年1~4月に新車として国内で販売された日産車の40%を占める。対するトヨタの軽自動車比率は0.9%だから大幅に低い。

 トヨタの軽自動車比率が低い背景には、まずトヨタの国内における市場戦略の歴史がある。トヨタは1955年に高級乗用車の初代クラウンを発売して注目を集め、1957年にはファミリーカーの初代コロナ、1961年にはコンパクトで低価格の初代パブリカを発売した。

 このなかで初代パブリカは、シンプルな作りが災いして、低価格でも売れ行きが伸び悩んだ。そこで1966年に、コンパクトながらも内外装を上質に仕上げた初代カローラを発売している。当時のカローラの開発者は「初代パブリカは成功作とはいえず、好調に売るには、低価格でも上質なクルマ作りが必要だと気付かされた。そこで初代カローラを開発した」と述べている。

 そのために1966年以降のトヨタは、カローラをベーシックかつ最多販売車種に据えて、その下にエントリーカーとしてパブリカ(のちのスターレット/ヴィッツ/ヤリス)を位置付けた。軽自動車はパブリカやスターレット以上に薄利多売だから、トヨタは積極的には手掛けていない。軽自動車の比率を高めた日産とは対称的だ。

 また1960年代には、日本の自動車メーカーは、国際競争力を問われるようになった。これを受けてトヨタは、銀行の推奨もあり、1967年にダイハツと業務提携を結んでいる。このダイハツは第二次世界大戦前から3輪商用車を中心に手掛け、戦後は1957年に3輪軽トラックのミゼットを発売してヒットさせた。

 軽乗用車も、1966年に初代フェローを発売して、1970年前後には好調な売れ行きを誇っている。このようにダイハツは1960年代から軽自動車が得意だったため、業務提携を結ぶトヨタは、小型/普通車で売れ行きを増やした。

文:WEB CARTOP 渡辺陽一郎
【キャンペーン】第2・4金土日は7円/L引き!ガソリン・軽油をお得に給油!(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

日産「セレナ」オーテックモデルもマイチェン! 収納性特化モデルをラインナップ追加
日産「セレナ」オーテックモデルもマイチェン! 収納性特化モデルをラインナップ追加
グーネット
最高出力1360ps!? メルセデスベンツ コンセプトAMG GT XXがモンスターマシンすぎる件
最高出力1360ps!? メルセデスベンツ コンセプトAMG GT XXがモンスターマシンすぎる件
ベストカーWeb
日野、北海道・東北・関東の直営販社5社を台湾の和泰汽車に売却
日野、北海道・東北・関東の直営販社5社を台湾の和泰汽車に売却
日刊自動車新聞
スズキ新型「コンパクトSUV」まもなく発売に反響殺到! 「“87万円オトク”なら購入検討したい」「内装が想像以上に豪華」「四駆だし雪道で強そう」の声も! 装備充実の「eビターラ」最高級モデルに注目!
スズキ新型「コンパクトSUV」まもなく発売に反響殺到! 「“87万円オトク”なら購入検討したい」「内装が想像以上に豪華」「四駆だし雪道で強そう」の声も! 装備充実の「eビターラ」最高級モデルに注目!
くるまのニュース
スーパーフォーミュラ・ライツ鈴鹿合同テストでオーバーテイクを促進する“P2Pシステム”を将来に向けた検討としてテスト
スーパーフォーミュラ・ライツ鈴鹿合同テストでオーバーテイクを促進する“P2Pシステム”を将来に向けた検討としてテスト
AUTOSPORT web
シンプルでカッコよく 快適な乗り心地を実現! ヤマハが開発した“電動アシスト自転車”「パスクレイグアリー」ってどんなモデル?
シンプルでカッコよく 快適な乗り心地を実現! ヤマハが開発した“電動アシスト自転車”「パスクレイグアリー」ってどんなモデル?
VAGUE
ロロ・ピアーナのオーバーコート──クラシックな定番アイテムから『GQ』が選ぶベスト・オブ・ベスト
ロロ・ピアーナのオーバーコート──クラシックな定番アイテムから『GQ』が選ぶベスト・オブ・ベスト
GQ JAPAN
やっぱスーパーカー世代のヒーローは「ミウラ」だよね! 半世紀以上前に登場した「黄色いランボ」がオークション登場 どこから見ても美しい“後期型”の価値とは
やっぱスーパーカー世代のヒーローは「ミウラ」だよね! 半世紀以上前に登場した「黄色いランボ」がオークション登場 どこから見ても美しい“後期型”の価値とは
VAGUE
大幅刷新の三菱「新型デリカD:5」正式発表! 斬新「4枚刃」グリルを「卒業」!? 精悍「黒マスク」で超カッコいい! 唯一無二の「SUVミニバン」どう変わったのか
大幅刷新の三菱「新型デリカD:5」正式発表! 斬新「4枚刃」グリルを「卒業」!? 精悍「黒マスク」で超カッコいい! 唯一無二の「SUVミニバン」どう変わったのか
くるまのニュース
驚くほど広がる後方視界、ホンダ「Nシリーズ」専用「リアビューミラー&カバー」が発売
驚くほど広がる後方視界、ホンダ「Nシリーズ」専用「リアビューミラー&カバー」が発売
レスポンス
日産 パトロールはどれくらいランクルを意識しているのか!? 日本導入を前にズバリ聞いてみた!!
日産 パトロールはどれくらいランクルを意識しているのか!? 日本導入を前にズバリ聞いてみた!!
ベストカーWeb
ホンダ旧横型ミニ系「北米専用」モデル「SL70」フルレストア フレームをパウダーコーティングでオールペイント!!
ホンダ旧横型ミニ系「北米専用」モデル「SL70」フルレストア フレームをパウダーコーティングでオールペイント!!
バイクのニュース
トヨタの新スーパーカー「GR GT」はなぜ“カーボンモノコック”ではなく“アルミ骨格”を選んだのか? LFAの悔しさが生んだ“新生フラッグシップ”のねらいとは
トヨタの新スーパーカー「GR GT」はなぜ“カーボンモノコック”ではなく“アルミ骨格”を選んだのか? LFAの悔しさが生んだ“新生フラッグシップ”のねらいとは
VAGUE
NISMO渾身のコンセプトモデルにマイナーチェンジの「Z」や北米人気の「ROCK CREEK」のカスタマイズ車両など豪華絢爛! 日産の「東京オートサロン2026」の展示車両から目がはなせない
NISMO渾身のコンセプトモデルにマイナーチェンジの「Z」や北米人気の「ROCK CREEK」のカスタマイズ車両など豪華絢爛! 日産の「東京オートサロン2026」の展示車両から目がはなせない
WEB CARTOP
日産「セレナ」待望のマイナーチェンジ! 魅力アップの「ルキシオン」に注目
日産「セレナ」待望のマイナーチェンジ! 魅力アップの「ルキシオン」に注目
グーネット
日産『セレナ』改良新型、「LUXION」「ハイウェイスターV」が新グリルで表情一新…278万5200円から
日産『セレナ』改良新型、「LUXION」「ハイウェイスターV」が新グリルで表情一新…278万5200円から
レスポンス
老舗のヤナセがついに軽EVを売る! 「ヤナセEVスクエア」がBYDとディーラー契約し2026年夏横浜に店舗をオープン
老舗のヤナセがついに軽EVを売る! 「ヤナセEVスクエア」がBYDとディーラー契約し2026年夏横浜に店舗をオープン
THE EV TIMES
ベスパ誕生80周年を記念した「“新型”スクーター」登場! 市販化最初のモデル「98」に着想を得た特別仕様車に注目! 「Vespa 80th」イタリアで発表
ベスパ誕生80周年を記念した「“新型”スクーター」登場! 市販化最初のモデル「98」に着想を得た特別仕様車に注目! 「Vespa 80th」イタリアで発表
くるまのニュース

みんなのコメント

89件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

86 . 0万円 136 . 4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4 . 8万円 265 . 7万円

中古車を検索
トヨタ ピクシスエポックの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

86 . 0万円 136 . 4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4 . 8万円 265 . 7万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村