クルマにまったく興味のなかった女性が、新型コロナウィルス感染拡大を契機に新車購入を決意! 選んだクルマはニッチなDS 3 クロスバックだった。どうして、でしょうか?
SUVが欲しい!
和製ステーションワゴンは驚くほど進化した! 新型スバル・レヴォーグ試乗記
「イナガキさーん。ワタシ、クルマが欲しいんですけど、なにがオススメですか?」
久しぶりに、知人の松下世利さんからメッセージが届いた。IT関連の仕事に携わる松下さんとは友人を介して3年前に知り合った。なにかと思えば、新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、不特定多数が乗る公共交通機関での移動を極力避けるべく、クルマを買うことにしたという。
メッセージの続きを見て驚いた。
「ワタシ、クルマを買うのは初めてです!」
クルマに携わる仕事柄、友人・知人などから乗り換えにかんする相談を受けることはときどきある。が、人生初の愛車選びを相談されたケースは初めて。詳しく訊くと、クルマのことは“なんとなく”しかわからないとう。
「予算や車種の希望は?」
「400万円までのSUV!」
「400万円は諸費用込みですか?」
「諸費用って???」
あ、失礼しました。はじめてのクルマ購入だから諸費用についてきちんと説明しないと……。
早速、諸費用込みで予算400万円以内に収まりそうなSUVをピックアップし、リストを送った。日本車・輸入車は問わないという。以下がそのクルマたち。
(1)トヨタ・ハリアー
(2)マツダ・CX-5
(3)マツダ・CX-8
(4)BMWミニ・クロスオーバー
(5)ボルボ・XC40
(6)ジープ・レネゲード
(7)BMW・X2
(8)アウディ・Q2
彼女はリストを読むなり、「ミニは昔から気になっていました!」「そういえば、ボルボも憧れでした。XC40素敵ですね~イナガキさんのお母様もお乗りなんですか? ならば女性でも運転出来るということですね」と、ミニとボルボが気になっているようだ。いずれも、輸入SUVの人気モデルである。
とはいえ、クルマ好きのボクとしては上記モデル以外にもオススメしたいモデルがあった。個性派の「DS 3 クロスバック」である。DSブランド自体マイナーというか認知度は高くないので、人生初のクルマを購入する女性にはちょっとオススメしづらいかなぁ、と、勝手に思い込んでいた。BMWやボルボなどにくらべディーラー数が少ないのも気になる。
半分本気、半分ジョークで「松下さん、こんな面白いクルマもあります!」と、DS 3 クロスバックにかんする情報を送った。
すると、思いもよらぬ反応が……。
DS 3 クロスバックは必然の選択?
「DS 3って初めて聞きました。でも、なんかすごく素敵なんだけど。」
えぇー! 正直、「こんな個性的なクルマはちょっと……」と、敬遠されるかと思いきや、興味津々。DSというブランド自体、生まれて初めて聴いたという。
「聞いたことも見たこともないけど、お洒落な車だと思います。」と、書いてある。さらに「内装もシャネルみたい!」と、すっかりDS 3 クロスバックの虜になった模様。
「イナガキさん、青山にあるフラグシップショップをご紹介いただけないでしょうか?」
すぐにでも実車を見たいというので、早速、ショップと彼女を繋いだ。
その週末、表参道の「DS STORE 東京」に足を運んだというので感想を訊くと、「ミニも見ましたが、やっぱりDSがいいです」と、ゾッコン。
実車を見て、あらためてDS 3 クロスバックの世界観が気に入ったという。ひし形のスウィッチや電動格納式のドアハンドル、上質なレザーをたっぷり使ったシートなどについて「オシャレなうえに上質で、ホント素敵でした!」と、語る。多数派のクルマではないので、人と被らない点も魅力という。
「イナガキさんが教えてくれなければDSを知らないまま、ほかのクルマを選んでいました」と、言うから、提案しておいて本当に良かった。
「ミニとDSならどっちがいいですか?」
「DS、一択ですね。試乗したところ、DSのほうが運転しやすかったですし」
かくてして彼女はDS 3 クロスバックを購入することになった。もっとも、DS 3 クロスバックを選んだのは必然だったかもしれない。
あとで知ったが、彼女が住むマンションの駐車場は機械式で、全高1550mmまで対応の旧いタイプ。ミニ・クロスオーバーは全高1595mmだから、そもそも停められない。ちょっと気になったというXC40も全高1660mmだからNG。しかし、DS 3 クロスバックは全高1550mmなので、駐車出来る。
「小さなSUVなら、全車種停められると思っていました(笑)」と、話す。
駐車場事情を調べた上での相談かと思っていたのでびっくり! と、同時に、彼女がクルマ購入の超初心者であることをあらためて実感した。もっとケアしないと……。
そこで、見せてもらった見積りを再チェック。すると、ディーラーオプションのカーナビゲーションが選択されていた。
「DS 3 クロスバックは最新のインフォテインメント・システムが標準で、Apple CarPlayに対応しています。Google Mapも使えますがカーナビは必要ですか?」
「Apple CarPlayってなんですか?」
やっぱり彼女は、Apple CarPlayについて知らなかった。ゆえに、ナビゲーション機能を使うには、ディーラーオプション品(約24万円)が必須と思い込んでいたのだ。
Apple CarPlayを使えば、スマートフォン内のGoogle Mapをインパネ上部のモニターに表示出来ることを説明すると、案の定「なるほど! Google Mapで十分ですからカーナビは必要ないです」と、オプションリストから外すことに。
そして7月上旬、DS 3 クロスバックを購入すべく、再度DS STORE 東京に向かった。契約したグレードは上級の「Grand Chic」。レザーシートやACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)などの運転支援機能が標準になる豪華仕様だ。
サプライズに感激!
8月上旬、彼女の愛車が納車された。ボディカラーは「ブラン・パール・ナクレ」と呼はれるホワイトで、ルーフは、ブラックの「ノアール ペルラネラ」。いずれも、オプションカラーである。
納車時、せっかくなので筆者も同行した。店舗に到着すると、まずは必要な書類にサイン。次に、店舗内にある展示車を使い各種機能の説明へ。
担当のセールスが、マン・ツー・マンで説明していく。運転席まわりの装備からラゲッジルームの開閉方法、スピーカー位置まで幅広い。所要時間は1時間ほど。初マイカーを所有する松下さんにとっては、なにもかもが新鮮だったようで、セールスが話すたび「そんな機能もあるんですね!」「こんな便利な装備もあるんですね!」と、驚いていた。
説明のあと、いよいよクルマの引き渡しへ。と、その前に、ショップからシャンペンとDS 3 クロスバックのミニカーがプレゼントされた。「クルマを買うとこんな特典があるんですね!」と、またもや感激。そういえば、筆者も以前、DS 3 カブリオを購入したとき、シャンペンをプレゼントされて「さすがフランスのクルマだ!」と、感激したのを思い出した。
ちなみに、松下さんの担当セールスから興味深い話を聴いた。人生初のマイカーとしてDSを購入する人は結構いるらしい。なかには、DSを街で見て一目惚れし免許を取得、購入したという人もいるそうだ。やはり、DSのオシャレっぷりに惹かれる人は多いのだろう。もっとディーラー網が整備され、認知度が向上すればDSはより売れそうな気がする。同席した広報の森亨さんも「われわれも、多くの人に“一目惚れ”していただきたいので、女性層へのアプローチを強化しています」と、述べる。
ショップ前に、松下さんの愛車が到着。愛車を見た松下さんは「素敵! やっぱりブラック×ホワイトのボディカラーの組み合わせで正解でした」と、話す。
いざ、出発! と、その前に、ショップからさらにサプライズが。なんと、花束がプレゼントされたのだ。この演出に松下さんは感動。「こんなに良くしてもらって……」と、照れながらも瞳はほほえんでいた。
どこへでも一緒に……
早速松下さんは、上質なブラックレザーを使ったドライバーズシートに座る。一瞬、細身のシフトレバーに戸惑うものの、“Dレンジ”に入れたあとはスムーズに発進。
人生初の愛車、その印象は?
「嬉しいです」と、述べる。“運転しやすい”とか“加速がいい”とか、クルマにかんする感想ではなく、クルマを所有したことにかんする感想だったのが印象的だった。
表参道を抜け、外苑に向かっていく。「自分が所有する“ガイシャ”で東京を走るなんて考えてもいませんでした」と、松下さん。このあと、どこを走りたいか訊くと「ベイブリッヂですね」とのこと。
「20代の頃は、いいオトコが運転するいいクルマの助手席に乗ってベイブリッヂをわたるのが夢でしたが、それは叶いませんでした(笑) だから、自分で購入した“いいクルマ”でわたりたいんです」
運転中、松下さんから「スタッドレスタイヤを履けばスキーにもいけますよね?」と、相談された。仕事からプライベートまで、どこへでもDS 3 クロスバックで移動するつもりという。
人生初のマイカーは、松下さんの良き相棒になりそうだ。勧めた筆者も、彼女の笑顔にひと安心。「DS 3 クロスバックを半分まさかと思いつつも勧めておいてホントによかった……」と、あらためて思うのだった。
文・稲垣邦康(GQ) 写真・角田修一
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
マジか…? 新制度導入で「車検」通らないかも!? 10月から始まった“新たな車検”何が変わった? 覚えておきたい「OBD検査」の正体とは
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
ついにトヨタ「新型セリカ」復活!? 次期8代目登場か… 中嶋副社長「セリカ、やっちゃいます。」宣言! 会長も後押し!? ラリージャパンで語られたコトとは
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
苦手な「前向き駐車」なぜコンビニで推奨されるのか? 「もちろんやってる」「出る時が怖い…」賛否あり!? バック駐車じゃない理由への反響は?
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
意外に余計な知識は目を曇らせますね。
ただ、こう言う「私、車はわからないんですが、フィーリングで決めました!」などとほざく意識高い系が、「他と違うオンナを演出」と言う一点集中のために外車買ってSNSで#◯◯女子とか書いて目立ちたがって、とりあえずいろいろなトラブル食らって、結局またSNSで文句言う
大人しくC-HRにでも乗っていてくれと思う