約2000万円でEU仕様の日産「GT-R NISMO」が落札。予想よりも低いプライスは今後の市場価値におおいに影響しそう!?

今後のオークションに影響を与えそうなリザルト

2023年11月25日、RMサザビーズがドイツ・ミュンヘンで開催したオークションにおいて日産「GT-R NISMO」が出品された。今回はいくらで落札されたのか、同車について振り返りながらお伝えしよう。

インテリアは人気のカラー・コンビネーション

日産スカイラインGT-Rの後継車として2007年に誕生したGT-Rは、それから現在に至るまで、さまざまな進化や特別仕様車などを生み出しながら、生産が続けられてきた日本を代表するスポーツモデルだ。その中でも特に注目できる存在といえるのは、日産自身が「日産とNISMO（ニスモ）が生み出すパフォーマンスモデルの頂点」と宣言したNISMOの名を掲げるモデルで、2014年から販売が開始されることになった。

搭載されるエンジンは、VR38DETT型と呼ばれる3.8LのV型6気筒ツインターボ。この基本スペックは標準型のGT-Rと変わらないが、NISMOではレーシングカーに使用されていたGT3タービンを使用することで、さらなるパワーアップを実現。最高出力は600ps、最大トルクはじつに650Nmを発揮するに至った。

インジェクターや気筒ごとに点火時期をコントロールする制御系、さらなる冷却性能を得るための加圧リザーバータンクも、このNISMOのために新たに設計、採用された装備である。組み合わせるトランスミッションはパドル式シーケンシャルの6速デュアルクラッチギアボックスで、0−100km/h加速は3.2秒を達成。これはGT-Rが4WDの駆動方式を採用したことにより、トラクションが最大化された結果ともいえる。

GT-Rの標準仕様からNISMO仕様にアップデートされたすべてのアイテムは、もちろんドライビング・エクスペリエンスを向上させるために設計されている。フロントバンパー、エンジンアンダートレイ、リアスポイラーのデザインを変更し、高速域でのダウンフォースを高めるとともに、サスペンションを専用のビルシュタイン製ダンパー「ダンプトロニック」とスプリングで強化。その乗り心地はNISMOの名からも想像できるように、非常にハードなセッティングだったが、一方サーキットではそれが俊敏なコーナリング性能を最大限に高めている。

RMサザビーズのミュンヘン・オークションに出品されたGT-R NISMOは2016年式の数少ないEU仕様。ファースト・オーナーはスペインに在住する人物で、車両は大切に管理された後、2021年に今回の出品者が購入した。もちろんマニュアル一式やサービスブックなど、さまざまな書類はすべて付属している。

12万5000～17万5000ユーロ（邦貨換算約2045万円～2864万円）というエスティメートを掲げてスタートしたオークションは、パールホワイトのボディカラーにメタリックブラックのホイール、そしてインテリアには情熱的な赤が多用されるという人気のカラー・コンビネーションもあってか、その落札価格が大いに注目されたが、結果は12万6500ユーロ（同2070万円）という数字に落ち着いた。

ちなみに出品車の走行距離はまだ2万5195km。今後のオークションに影響を与えそうなリザルトである。

Comments

[tak********]

35は出回ってるし後付けで出来る事ばっかりだし
こんなもんじゃない？

[s@i@n@]

初期型のNISMOだからでしょ。このあと2回マイチェンはいる