現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ハイエース水素エンジンに初試乗!! ランクル70も水素化できちゃうってマジですか!?? ディーゼル車の水素エンジン換装が最高なワケ

ここから本文です

ハイエース水素エンジンに初試乗!! ランクル70も水素化できちゃうってマジですか!?? ディーゼル車の水素エンジン換装が最高なワケ

掲載 5
ハイエース水素エンジンに初試乗!! ランクル70も水素化できちゃうってマジですか!?? ディーゼル車の水素エンジン換装が最高なワケ

 トヨタがオーストラリアで実証実験中の水素エンジン搭載のハイエース(海外仕様)を報道陣に公開した。なんたってこのハイエース、V6ターボ水素エンジンを搭載しているからパワフル!! 実はこの水素エンジンのパッケージ、とてつもない可能性を秘めているぞ。

文/写真:ベストカーWeb編集部

ハイエース水素エンジンに初試乗!! ランクル70も水素化できちゃうってマジですか!?? ディーゼル車の水素エンジン換装が最高なワケ

■すでに走り始めている水素ハイエース

水素エンジンを搭載したハイエース。外観からはラッピング以外は大きな差異はない

 トヨタは2023年11月11日、オーストラリアで水素エンジン搭載のハイエースによる実証実験を開始したと発表した。これまで乗用車への水素エンジン搭載についてテストを進めてきたトヨタだが、ついに商用車にも水素エンジン搭載を進めることになる。

 すでに2023年10月24日からオーストラリアのメルボルンで、建設会社と警備会社による実証実験をしている。オーストラリアは広大な国土からもわかるように、一本道を入ると未舗装路があったりとバリエーション豊かな道路が多い。

V6ターボの水素エンジン。その出力はかなりのものだ

 建設会社と警備会社を選定するあたりは、さすがのトヨタという感じだ。水素ハイエースはV6ターボ水素エンジンを搭載、水素タンクはMIRAI用のタンクを3本流用している。

 2800kgの車重となるがおおよそ200kmの走行ができるという。最高出力は120kW(163ps)、トルクは354Nm(36.0kgm)を発揮する。元のディーゼルエンジンと遜色のないスペックを誇る。

[articlelink]

■実際に乗っても違和感がまったくない

俊敏性は充分。すでにこれまでの内燃機関との差はほとんどない

 水素エンジンは日々改良が進んでいる。今回のV6ターボ水素エンジンはまさに熟成の域といった感じで、10ATとの組み合わせによりスムーズな変速ができる。

 アクセルをいわゆるベタ踏みをする機会も恵まれたが、もちろんスポーツカーのようなシャープな加速というわけにはいかないが、高速道路での合流などのシーンを想定しても力不足の印象はまったくない。

 低速域でもギクシャクしそうなシーンを探してみたが、発進から停止の瞬間までその細かなエンジン制御はうまくまとまっている。フル加速時にもう少しパンチがあればなぁ、と思うのはクルマ好きの悲しい性だと思うが、それはまた別の車種を楽しみに待とう。

■「これってランクル70にも使えますよね?」

車体左側にある水素充填口とアドブルー注入口(下)。アドブルーを使うディーゼルではタンク位置などはそのまま使えるなど、レイアウト的な優位性はありそうだ

 車両を見渡して気になったのが水素充填口の下にあるアドブルーの注入口。元々がディーゼル車だったからその名残かと思いきや、今回の水素エンジンでも実はアドブルーは機能させているという。

 というのも水素エンジンは燃焼させてCO2が出ることはないがNOx(窒素酸化物)は発生してしまう。こうなると排気ガスからNOxを除去することが必要になるが、それがアドブルーの役割となる。

 これはディーゼル車でもお馴染みの機構だが、実はアドブルーを使用するディーゼル車は水素エンジンへの転換も早いという言い方もできる。

車内に設置されたメーター。タンク温度、水素圧などが表示される。左端SOCは「State Of Charge」の略で充填量を示す

 アドブルータンクを生かしたまま、エンジンを換装すれば水素エンジンは物理的に搭載することができるのだ。そうなるとランクル70にだって使えるんじゃないだろうか。トヨタの開発陣に聞いてみた。

「もちろん可能です。アドブルーを使ったディーゼルエンジンの横展開として、今回の水素エンジンシステムを用意することなどは可能性としては考え得ることですよ」とのこと。

 色々な可能性を秘めた水素エンジン。FCVだけではなく内燃機関の究極の選択肢として今後の発展が楽しみだ。

こんな記事も読まれています

フェルスタッペンが0.4秒の大差で通算40回目のPP獲得。角田はQ3進出ならず【予選レポート/F1第11戦】
フェルスタッペンが0.4秒の大差で通算40回目のPP獲得。角田はQ3進出ならず【予選レポート/F1第11戦】
AUTOSPORT web
ロッキー/ライズやWR-Vと張り合えるクルマがない! なにやってるの日産! マグナイトがあるじゃないの!
ロッキー/ライズやWR-Vと張り合えるクルマがない! なにやってるの日産! マグナイトがあるじゃないの!
ベストカーWeb
バニャイアの完全なる土曜日。レコード更新のポールからスプリント独走優勝を果たす/第8戦オランダGP
バニャイアの完全なる土曜日。レコード更新のポールからスプリント独走優勝を果たす/第8戦オランダGP
AUTOSPORT web
フェルスタッペン、ノリスとの接触は”攻撃的すぎたわけじゃない”と釈明「ブレーキング中に動いたわけじゃない。だって……」
フェルスタッペン、ノリスとの接触は”攻撃的すぎたわけじゃない”と釈明「ブレーキング中に動いたわけじゃない。だって……」
motorsport.com 日本版
【正式結果】2024年F1第11戦オーストリアGPスプリント
【正式結果】2024年F1第11戦オーストリアGPスプリント
AUTOSPORT web
フェラーリ育成ベアマンが今季初優勝。宮田莉朋は全体ファステストを記録/FIA F2第7戦レース1
フェラーリ育成ベアマンが今季初優勝。宮田莉朋は全体ファステストを記録/FIA F2第7戦レース1
AUTOSPORT web
スプリントでアロンソを押し出したヒュルケンベルグに10秒加算ペナルティ。罰則ポイントも/F1第11戦
スプリントでアロンソを押し出したヒュルケンベルグに10秒加算ペナルティ。罰則ポイントも/F1第11戦
AUTOSPORT web
中古ミニバンで悩んでる方超必見! プレマシーvsウィッシュvsフリード コンパクトミニバン三つ巴ガチンコ対決プレイバック!!!
中古ミニバンで悩んでる方超必見! プレマシーvsウィッシュvsフリード コンパクトミニバン三つ巴ガチンコ対決プレイバック!!!
ベストカーWeb
強豪チームが定義する常勝ホイールの性能要件。タイヤの伸びしろを引き出す知られざるホイールの役割/BBS RI-A
強豪チームが定義する常勝ホイールの性能要件。タイヤの伸びしろを引き出す知られざるホイールの役割/BBS RI-A
AUTOSPORT web
ランド・ノリス、フェルスタッペンとの接触に憤慨「今日の彼は”やりすぎな日”だった……必死になりすぎているように見えたよ」
ランド・ノリス、フェルスタッペンとの接触に憤慨「今日の彼は”やりすぎな日”だった……必死になりすぎているように見えたよ」
motorsport.com 日本版
マクラーレン750S 詳細データテスト 本能を揺さぶる加速 ダイレクトなハンドリング 引き締まった脚回り
マクラーレン750S 詳細データテスト 本能を揺さぶる加速 ダイレクトなハンドリング 引き締まった脚回り
AUTOCAR JAPAN
F1オーストリアGP決勝速報|首位争ったフェルスタッペンとノリスがまさかのクラッシュ! ラッセルが”棚ぼた”優勝。角田裕毅14位
F1オーストリアGP決勝速報|首位争ったフェルスタッペンとノリスがまさかのクラッシュ! ラッセルが”棚ぼた”優勝。角田裕毅14位
motorsport.com 日本版
衝撃の結末! フェルスタッペンとノリス、頂上決戦の末に接触で共倒れ。ラッセルが優勝さらう|F1オーストリアGP決勝
衝撃の結末! フェルスタッペンとノリス、頂上決戦の末に接触で共倒れ。ラッセルが優勝さらう|F1オーストリアGP決勝
motorsport.com 日本版
ホンダが50ccバイクを生産終了! 原付は排気量から出力規制へ! 新規格のPCXとかシグナスとか出るのか?
ホンダが50ccバイクを生産終了! 原付は排気量から出力規制へ! 新規格のPCXとかシグナスとか出るのか?
ベストカーWeb
世界中で270万台の大ヒット! メルセデス・ベンツ「W123」シリーズは「Sクラス」のコンポーネントを受け継いで多様性に応えた傑作でした
世界中で270万台の大ヒット! メルセデス・ベンツ「W123」シリーズは「Sクラス」のコンポーネントを受け継いで多様性に応えた傑作でした
Auto Messe Web
フェルスタッペンがスプリント制す。ノリスをかわしたピアストリが2位【レポート/F1第11戦】
フェルスタッペンがスプリント制す。ノリスをかわしたピアストリが2位【レポート/F1第11戦】
AUTOSPORT web
あくまでも結果論!? 愛車が一生モノになるオーナーの5つの特徴とは?
あくまでも結果論!? 愛車が一生モノになるオーナーの5つの特徴とは?
外車王SOKEN
驚異的に「速く」明らかに「重い」 最新BMW M5へ初試乗 次世代は727psのV8プラグインHV!
驚異的に「速く」明らかに「重い」 最新BMW M5へ初試乗 次世代は727psのV8プラグインHV!
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

5件
  • pow********
    韓中等、うるさい外野など眼中理なく虎視眈々粛々と開発から実装、そして販売まで進めてください。
  • wan********
    とは言え、水素ステーションが普及しない現状でコストかけて水素エンジンを乗せる理由がある?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2550.02800.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索
ターボの車買取相場を調べる

ベントレー ターボの中古車

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2550.02800.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村