欧州販売強化へ ミドルサイズSUV投入
BYDは、9月2日にドイツ・ミュンヘンで開幕した国際モーターショー「IAAモビリティ2023」において、ミドルサイズSUVのシールUを欧州市場向けに導入することを明らかにした。
【画像】世界最大のEVメーカー、欧州攻勢を強める【兄弟車のBYDシールU、シール、アット3を写真で見る】 全53枚
セダンのシールをベースとする電動SUVであり、中国では「ソン(宋)・プラス・チャンピオン・エディション」として販売されている。欧州向けにはPHEVモデルとバッテリーEVモデルが設定される見通しだ。
EVモデルには71kWhまたは87kWhのLFP(リン酸鉄リチウムイオン)バッテリーが搭載される。中国メディアの報道によると、中国CLTCテストサイクルで520~605kmの航続距離を実現しているとのことだが、欧州WLTPテストでは数値が変化する見込みである。
充電能力の詳細はまだ明らかにされていないが、同じeプラットフォーム3.0をベースとする兄弟車のシールは、最大150kWの充電速度に対応する。
インテリアには、15.6インチの回転式インフォテインメント・タッチスクリーンとデジタル・メーターディスプレイが装備されるなど、シールとの共通点も多い。
シールUの欧州価格は未定だが、4万5000ポンド(約830万円)程度と予想されているシールと比べて若干割高になる可能性が高い。
シールUは、昨年末のアット3発売から始まったBYDの欧州展開の次なるステップである。欧州では間もなくハッチバックのドルフィンが発売される予定で、価格は2万5490ポンド(約470万円)からとなる。
BYDはPHEVとバッテリーEVのメーカーとしては世界最大で、2022年には180万台以上を販売した。2023年には販売台数をさらに倍増させることを目指し、欧州市場での成功に大きな期待を寄せているようだ。しかし、果たして達成できるかどうかはまだわからない。調査会社ジャトー・ダイナミクスの数字によると、今年1~6月の欧州での新車登録台数は3000台だった。
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