FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長は最近、サウジアラビアの政府系ファンドがF1を2兆円以上という超高額で買収しようとしたという報道を受け、「その評価額はあまりにも高すぎる」と懸念を表明した。それについてF1側は、FIAが商業権の領域に「干渉」したとして抗議。FIAとF1の対立が浮き彫りになった。
これについて、今シーズンから新たにフェラーリのチーム代表に就任したフレデリック・バスールは、F1のシーズンが開幕すれば、その論争は落ち着くだろうと語る。
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事の発端は、ブルームバーグの報道だった。これによればサウジアラビアの政府系ファンドである”ソブリン・ウェルズ・ファンド”が、F1を200億ドル(約2兆5700億円)で買収しようとリバティ・メディアに提案したが、最終的にはこの提案は却下されたという。
しかしFIAのベン・スレイエム会長は、この200億ドルというF1の評価額に反応。買収時の金額が高くなりすぎてしまえば、ファンが観戦する際に支払うチケットの代金に最終的に影響が及ぶことになるため、「膨れ上がった値札がつけられていることに、懸念を抱いている」とSNSに投稿。motorsport.comの取材にも、「誇張された金額だ」と、懸念を改めて表明した。
しかしF1の法務部門は、このベン・スレイエムの発言について、FIAがF1の商業面にコメントするのは間違っていると釘を刺す書簡を送付。「FIAはそれらの権利の所有、管理、および利用について害することは何もしないと、明確に約束している」と主張した上で、「FIAのSNSでのコメントは、容認できない形でそれらの権利を害していると考える」と指摘した。
この件だけでなく、ベン・スレイエム会長は別の事柄でも問題の矢面に立たされている。イギリス貴族院のポール・スクリヴェン議員は、湾岸諸国でのF1レース開催が人権問題に与える影響、そしてそれに伴う“スポーツウォッシング”(マイナスイメージをスポーツによって浄化しようとすることの俗称)の懸念を表明し、ベン・スレイエム会長に書簡を送ったという。しかしベン・スレイエム会長はこの書簡を無視したため、スクリヴェン議員は激怒。さらに、ドライバーが政治的な発言を行なうことをFIAが禁じたことについても、その影響に懸念を抱いている。
これら一連のベン・スレイエム会長を非難する動きは、F1のシーズンに向けて政治的な混乱に発展する可能性があるように見える。しかしフェラーリのチーム代表に就任したバスールは、ベン・スレイエム会長の問題が大々的になったのは、他に大きな事が起きていないからだと指摘する。そしてシーズンが開幕してしまえば、論争は落ち着きを見せるだろうと語った。
「マシンがコース上を走るようになれば、この話題はすぐに消えてしまうだろうと確信しているよ」
そうバスール代表は語った。
「確かに話し合いはすることになるだろう。しかし毎年のように、戦うことに集中できることを願っている」
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豊田章男がF1 買ってトヨタにだけ有利なF1 レースにすればいいのに