エンジン出力、RAV4 PHV超え
レクサスのSUVラインナップはUXからLXまで4モデル。
<span>【画像】新型レクサスNX FスポーツとバージョンL【細部まで見る】 全43枚</span>
RX以外には、ベースプラットフォームを共用するトヨタブランドモデルがあり、試乗したNXの場合はGA-Kプラットフォームを用いるRAV4/ハリアーと姉妹車、異母兄弟車くらいの関係を想像すればいいだろう。
車体骨格の基本構成は同様なのだが、そこはレクサス品質。
補強部材の付与や変更、溶接打点の倍増、振動吸収材の増加など、全身に渡ってアップグレードが施されている。
軽量化を進めてもなおトヨタ系姉妹車よりも重量が増加しているのはそのためだ。
試乗車のNX450h+系は、NXに設定されたパワートレインでは最上位の位置付けとなるPHVシステムを採用。
スプリット式ハイブリッドをベースに前後軸独立駆動電動4WD、HV用バッテリーの大容量化と外部充電機構の採用。構成はRAV4 PHVと同じだが、エンジン出力をパワーアップしている。
外部充電は普通充電のみ対応。満充電のEV走行距離はWLTCモードで88km(235/50R20装着車)。
走行距離に対して暖機稼働の頻度が高く、低負荷走行が主となる日常用途で効率が低下しやすいのがハイブリッドの弱点。(編集部追記:そうした自宅出発の短距離用途が中心となるなら)それをエンジン暖機しないEV走行でカバーするのがPHVの主眼であり、急速充電に対応していない理由の1つ。
現実的な用途において最高効率を求めた設計とも言える。
「450」の意味 踏んで確認
グレード名は4.5L相当の動力性能を示しているが、いたずらに昂揚感を煽るタイプではない。
紳士的あるいは「量より質」という特性であり、操り心地のよさや、速度・勾配に影響を受けにくい余裕が印象的だった。
低中速では電動が力強い。
シリーズ式とパラレル式を合体させたような制御を行うスプリット式を用いているが、低中速域ではシリーズ式に近い。
もちろん、蓄電量に余裕があればEV走行モード、つまり純電動走行なので当然だが、HV走行モードでもドライブフィールの変化はほとんどない。
ペダルコントロールに即応する加減速。駆動トルクの滑らかさがあり、低中速での頻繁な加減速でも扱いに神経質になる必要はない。
こういった扱いやすさが、高速域や山岳登坂路まで持続する。
走行負荷が大きくなってもペダルストロークが殊更に深くなることもない。
深く踏み込んだ時の加速の上乗せは速度域の上昇とともに穏やかになるのだが、高速域に至ってもあり余るほどの加速を示す。
性能チェックのために全開加速をしたものの、一般的に言う「急加速」など7分目も踏み込めば十分。長々と全開加速するような状況はほとんどないだろう。
Fスポーツ/バージョンLの違い
同パワートレインのモデルには、スポーティ仕様の「Fスポーツ」、ラグジュアリー仕様の「バージョンL」の2グレードを用意。
Fスポーツには電子制御ダンパーを用いたナビAI-AVSが採用されるほかに、パフォーマンスダンパーなどの専用に強化された足まわりを採用している。
またドライブモードも、バージョンLではエコ/ノーマル/スポーツの3モードでアクセルと操舵感の特性変更になるが、Fスポーツはエコ/ノーマル/スポーツS/スポーツS+/カスタムの5モードが用意され、アクセル特性に加えてスポーツS+とカスタム(選択)ではハードサスモードとなる。
当然、スポーツS+が全設定の中で最もスポーツ性の高いサス設定となるが、個人的にはスポーツ気分を味わうためのモードと思えた。
ナビAI-AVSは、運転状況と道路状況(コーナーなど)に応じて減衰力を制御するのが特徴。
スポーツS+モードでは中立点からけっこう硬い。路面からの突き上げにも敏感である。
可変制御の恩恵をあまり感じられないが、高性能スポーツを操っている気分は上々。他のモードでも高速やワインディングでは程よく締めてくれるので不満ない。
寧ろストロークを使って往なすようなドライビングには手頃な硬さ。重質な乗り心地もあって、操安と乗り心地の両立点が高いフットワークだった。
前席/後席/装備について
車体寸法諸元やプラットフォームを考えれば容易に理解できると思うが、キャビンスペースはRAV4/ハリアーと同等。
ヘッドルームもレッグスペースも大人4名が長時間過ごすにも余裕があり、乗降性との兼ね合いも程よい。
後席のクッションには腰があり収まりもよく、車窓からの見晴らしも良好。自然や観光地へのドライブにも適したキャビンである。
インパネは、メーターパネルと連続性を持たせた大型センターディスプレイなど今風なデザインに整理されたスイッチ類で操作の習熟にもさして時間は掛からない。
強いて難点をあげるなら、タッチパッド式ステアスイッチにアンサーバックがないのが気になったくらい。プレミアムにしても機能感やスポーツ感にしても、演出に押しつけがましさがないのは好感が持てる。
装備類では、新趣向運転支援装備として入出庫時に車外から専用アプリを用いてスマホで入出庫をリモコン操作できるレクサス・チームメイト・アドバンスドパークや、録画映像と合わせて車体下路面までモニターに映し出すパノラミックビューモニターを用意。
交差点や隣接車線の状況を検知する事故防止システムなど安全装備も着実にグレードアップ。これもまたトヨタ系姉妹車とレクサスのブランドポジションの違いと言える。
差別性より、プレミアムの“質”
レクサスラインナップでは車格は真ん中辺りで、アウトドア趣味向けのクロスオーバー系ではウェルバランスのミドルSUV。
プレミアムに振るもコスパを狙うも、NXには少々中途半端なイメージがある。裏を返せばレクサス車では手頃なサイズで実用性も高く、虚飾少なくレジャー&ツーリングを心地よくこなせる良質を備えたモデルとなる。
従来型も同様のタイプで、RAV4/ハリアーとの差別性にエスカレートすることもなく、大人のバランス感覚と質を備えていた。新型ではそこに1ランク上の最新パワートレインを展開し、実力と乗員志向のプレミアムを充実させている。
厳密にはスペックも異なるが、NX450h+はRAV4 PHVの約200万円高。
装備の違いを差し引いても150万円くらいは高い見当であり、またアウトドア趣味のために悪路踏破性を求めるならコスパはRAV4の圧倒。レクサスSUVならRX450hにも手が届く。
車格重視で選ぶユーザーならRXを選ぶのも不思議ではない。
ただ、動的性能や走りの質感、PHVシステム、さらには山岳路から都市部まで扱いやすい運転感覚とサイズまで含めれば、間違いなく魅力的なプレミアムSUV。
先進性も含めた“プレミアム”と“SUVの実践力”の両立点の高さに感心させられた。
レクサスNX450h+ スペック
レクサスNX450h+ Fスポーツ(カッコ内はバージョンL)
価格:738万円(バージョンL:714万円)
全長:4660mm
全幅:1865mm
全高:1660mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
燃費:19.8km/L(WLTCモード)
CO2排出量:117g/km
車両重量:2010kg(バージョンL:2020kg)
ドライブトレイン:直列4気筒2487cc+モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力(エンジン):185ps/6000rpm
最大トルク(エンジン):23.2kg-m/3600-3700rpm
最高出力(前モーター):182ps
最大トルク(前モーター):27.5kg-m
最高出力(後モーター):54ps
最大トルク(後モーター):12.3kg-m
システム出力:309ps
ギアボックス:電気式無段変速機
乗車定員:5名
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
レクサス新型「最上級セダン」に大反響! 「デザインに驚いた」「“V8”の方がいい」「流麗でカッコイイ」の声も! “24年後半”発売の「LS」米国で登場!
「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
おまけにバッテリー載せたら2トン越え…
重いって!