ジャパニーズクラシックカーショー(JCCS)2022潜入レポート Part.1
毎年アメリカのカリフォルニアで開催されている、ジャパニーズ・クラシック・カー・ショー(JCCS)。アメリカ中のジャパニーズクラシックカーマニアが集うこのイベントにて発見した、ハイレベルなチューンド旧車達を全3回に分けてレポートしていく。
AE86を伝統的かつモダンなスタイルで仕上げる
日系アメリカ人のオーナーが自身のアイデンティティに思いを馳せ、JDM流のカスタマイズを愛車で表現。4A-GEにフルオーバーホールしたソレックスキャブを備えるオーソドックスなスタイルながら、JSPの削り出しヘッドカバーやワークのEquip03など「古くて新しい」パーツを積極採用。CBYのボディキットもキマっている。
510ブルにSRターボスワップで452馬力を実現!
アメリカで大人気のダットサン510(510型ブルーバード)に、排気量を2.2Lまで拡大したSR20DETを搭載。ギャレットG25-550タービンやGReddyのサージタンクなども備わり、最高出力は452psを発揮! 旧車とは思えないパワーを受け止めるため、足回りも全て調整式となる他、ブレンボ製のブレーキも備わる。
1JZ-GTEスワップから右ハンドルコンバートまで全てDIY!
プライベート・ビルダーのケリー・ミラー氏が製作した初代セリカは、エンジンを1JZ-GTEに換装し、ドラッグレース用の高トルク対応ATをドッキング。18R-G型のような旧車のツインカムヘッドを思わせるヘッドカバー、インテークマニホールド、フロントグリルは全てビレット削り出しの一点物。「アメリカではレアだから」という理由だけで右ハンドルへのコンバートも自ら行い、手の入っていないところがないほどのフルカスタムが実現されている。
B18C+スーパーチャージャーのご機嫌FFドラッガー
EG型(北米仕様のハッチバックの場合はEH型)シビックにB18C型VTECエンジンを換装し、しかもVortechのスーパーチャージャーまで搭載。最高出力は400ps以上出ているそうだが、パフォーマンスもさることながら吸排気や燃料系の取り回しなど、エンジンルーム内の作り込みも見事。ビレット削り出しのヘッドカバーも美しいの一言だ。
三菱GTOをJDMパーツでファインチューン!
1991年式の前期型をベースに、後期型フェイスへとコンバートされた三菱GTO(アメリカでは3000GT)。6G72型V6ツインターボはGReddyのインタークーラーやインテーク、パワー・マネージメント、タナベのエキゾーストなど、日本製の吸排気パーツ&ECUでチューニング。アメリカらしいのは燃料にエタノールの含有比率が85%となるバイオフューエルのE85を使用しているところ。ホイールはボルクレーシングGT-Cの19インチ。
あのサン・カンが自ら製作した通称“Fugu Z”
ワイルド・スピードに出演している俳優“サン・カン”氏がプロデュースしたダットサン240Z(S30型フェアレディZ)。ツインターボのRB26DETTを搭載し、ロケットバニーのワイドボディキットも装着。その妥協のない作り込みからは、単に役として演じるだけでなく、本当に根っからのクルマ好きであることが伝わってくる。
Photo:Akio HIRANO TEXT:Hideo KOBAYASHI
●取材イベント:Japanese Classic Car Show 2022
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