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渋滞を“手放し”で喜べ! BMWのハンズ・オフ機能はホントに使えるのか?

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渋滞を“手放し”で喜べ! BMWのハンズ・オフ機能はホントに使えるのか?

BMWの日本法人は、「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」を搭載するモデルの販売開始にあわせ、2019年8月27日(火)、メディア向けの試乗会を開催した。

BMWが言うところの「ハンズ・オフ機能」とは、高速道路や首都高速道路を60km/h以下で走行したとき、一定の条件下であれば、ドライバーがステアリングホイールから手を放した状態で、先行車を(どこまでも)追従走行するシステムである。

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ハンズ・オフとは“手放し”をさす。写真のように、ステアリング・ホイールを握らなくても、クルマが自動で先行車に追従する。なお、高速道路とは高速自動車国道法が定める「高速自動車国道」のみが対象である。したがって、自動車専用道路(例:圏央道や東京湾アクアライン)を走行している場合、ハンズ・オフ機能は作動しない。

今回、ハンズ・オフ機能を試したモデルは、現行の「330i Mスポーツ」だ。フロントウィンドウ内側上部に搭載した「3眼カメラ」などによってハンズ・オフ機能を実現したという。

ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能を搭載する「330i Mスポーツ」。エンジンは2.0リッター直列4気筒ターボ。H.Mochizuki日本国内で販売されるクルマとして、はじめて3眼カメラを搭載した結果、渋滞運転支援機能にハンズ・オフ機能を追加出来たという。ハンズ・オフ機能を体験すべく、出発地である東京都江東区青海にある東京国際交流館から、首都高湾岸線の臨海副都心入り口に向かった。途中、一般道ではシステムが沈黙(スタンバイ状態)しているものの、首都高に入ったことをカーナビゲーションなどの情報から認識すると、機能が動きだす。

臨海副都心入り口の料金所を通過してからハンズオフ機能が使えるようになるまで3分ぐらい要した。なお、試乗した時間は夕方だったため、交通渋滞が起きていた。ゆえに、ハンズ・オフ機能を試すには絶好の機会だった。

首都高の急なカーブもOK!ハンズ・オフ機能が有効になると、メーターパネルに表示されている「ASSIST PLUS」の文字色が、ホワイトからグリーンに変わる。

インフォテインメント用モニターの画面にも、ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能が有効になると、その旨が表示される。次に、ステアリング・ホイールのスポーク上にある「MODE」スウィッチを押すと、「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」が起動した。これにより、ドライバーはステアリングホイールから手を放しても、自車は先行車に追従していくのであった。

ハンズ・オフ機能作動中は、ステアリング・ホイールのスポーク部分に設けられたグリーンのLEDライトが点灯する。

ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能作動中のメーターパネル。アダプティブ・クルーズ・コントロールとレーン・キープ・アシストはポピュラーな運転支援システムになった。とはいえ、これらのシステムでは、ステアリング・ホイールに終始触れていなければならない。もし、手を放したら、すぐにシステムが解除されるよう設定されている。それに対し、「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」が優れているのは、ステアリング・ホイールにいっさい触れず、走行出来る点にある。

安全面については、「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能の作動中は、メーターパネルに設置されたカメラが、ドライバーの目線を常に追っています。視線が前方から逸れたらすぐに警告を発し、それでも視線が逸れたままの場合、車両を自動で停止させる安全機構が盛り込まれています」と、日本法人の技術担当者は述べる。

はたして、右足をアクセルペダルから離し、かつ両手をステアリング・ホイールから完全に放し、渋滞の高速道路を難なく走るのか? 理屈ではわかっていても、最初は不安だった。60km/hは、決して低い速度ではない。

しかし、そんな不安をはねのけ、筆者が乗る330i Mスポーツは、スムーズなハンズ・オフ走行を体験させてくれた。終始、車線の中央に落ち着き、かつ太いエンジントルクを活かしながらの加減速で先行車に追随し、走行したのだ。

先行する7シリーズに、スムーズに追従した。H.Mochizukiハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能作動中のメーターパネル。H.Mochizukiステアリング・ホイールから手を放しても、先行車に追従していく。日本法人の技術者によると、首都高速の急なカーブもうまくこなしてしまうとのこと。たとえば、台場方面からレインボーブリッジをわたり、浜崎橋ジャンクションに向かう途中にある急なカーブでも問題なくハンズ・フリー走行が出来るそうだ。

今回は比較的カーブの少ない臨海副都心~大井のコースだったから、ぜひとも上記のような急なカーブのある道も試したいものだ。

ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能を使っていた後続車も、スムーズに追従していた。H.Mochizuki既納車ものにもハンズ・オフ機能は追加出来るなお、「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」について、将来は作動速度の上限(現在60km/h)を上げていけるよう開発を進めているとのこと。

この「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」は、日本に先行し、北米(ハンズ・オフ走行が禁止されているニューヨーク州はのぞく)と中国で導入されている。BMWのお膝元であるドイツを含む欧州は、ハンズ・オフ走行が認可されていないため、未導入であるという。

現在、日本におけるハンズ・オフ機能はBMW以外に日産の新型「スカイライン」も搭載する(プロパイロット2.0)。こちらは、高精度マップを活用することで、渋滞時以外も作動するのが売りだ。

ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能は、現行の3シリーズ、8シリーズ、7シリーズ、X5、X7の2019年7月以降生産分に標準装備される。「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」は、現行の3シリーズ、8シリーズ、7シリーズ、X5、X7の2019年7月以降生産分に標準装備されるという。また、これらモデルの既納車については、車載ソフトウェアをアップデートすれば、ハンズ・オフ機能が追加されるそうだ。

文・小川フミオ 写真・望月浩彦

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