昔のメーカーオプションというと、パワステ、パワーウィンドウ、エアコンが挙げられるだろう。いまや、どんなクルマにも付いている当たり前の装備だが、それでも昔は「これは付けたい!」と思ったもの。では、現代のクルマでは?
文/今坂純也(DIRT SKIP)、写真/トヨタ、日産、三菱、写真AC
後付け不可だからこそ付けておきたい!! メーカーオプション3選
■“オプション”には2種類ある!
クルマの「オプション」には、メーカーオプションとディーラーオプションがある。
「メーカーオプション」とは、メーカーが製造ライン上で取り付けるオプションで、組み込みに手間がかかり、場合によってはボディ加工が必要なので、クルマ購入後に「やっぱり付けておくべきだった……」と思っても取り付けることはできない。
「ディーラーオプション」とは、製造ラインから出たクルマがディーラーに届き、そこで組み込むオプションのこと。納車時以外に、しばらく経ってから改めて取り付けてもらうこともできる。
よって、メーカーオプションとして設定されているものは、クルマ注文時には決めておかないといけない。とはいえ、全部取り付けると購入価格がエライことに……。
そこでここからは、筆者お薦めの「これだけは付けておきたい快適装備のメーカーオプション3つ」を紹介する。
■シートヒーター+ステアリングヒーター
シートヒーターは基本的にはメーカーオプション設定。ただし、相場は2万円以下なので付けておいて損はない。後付けも可能な場合もあるがが、車種によっては新車購入時に付けるよりもかなり高額になってしまうこともある
メーカーオプションとして、現代の多くのクルマに設定されているが、社外品を“後付け”できないこともない。
よって、日頃からクルマのメンテナンスやDIYが趣味……なんて人だったら、工具だって持っているし、面倒な配線なども苦にならないだろう。でも、多くの人はおそらく「やらない派」もしくは「できない派」である。なので、メーカーオプションの設定があれば、迷わず採用しておきたい。
寒い日、クルマに乗り込んでエアコンの温度を上げても、走り出してしばらくは暖かくならないが、シートヒーターやステアリングヒーターは立ち上がりが早く、すぐにポカポカ!
シートヒーターの多くは腰から背中、モモ裏からお尻までを温めてくれ、これが寒い日にはと~っても快適なのだ。一度シートヒーター付きのクルマに乗ると、「もう手放せない!」と言うユーザーは非常に多い。
そして、設定があるならステアリングヒーターも。シートヒーターの暖かさに慣れると、やたらとハンドルの冷たさが気になってくるのだ。よって、これらはセットで考えたい。
ただし、これらは「寒冷地仕様」や、トヨタ・ヴォクシー/ノアに設定されている「快適利便パッケージHigh」というオプションなどにセットで組み込まれていることも多いのだが……それでもお薦め!
■360°モニター
360°モニターは、画面上で注意喚起もされることから、漫然と駐車をするといったことを防ぐ効果もある。画像はカローラクロスのパノラミックビューモニター
全方位モニターは2007年に日産が世界に先駆けてエルグランドに搭載した技術で、クルマを真上から見たような映像を車内に映し、安全な車庫入れや駐車スペースからの発進を行うためのサポートをするもの。
日産ではアラウンドビューモニター、トヨタやスバルではパノラミックビューモニター、ホンダではマルチビューカメラシステム、三菱ではマルチアラウンドモニター、マツダでは360°ビュー・モニター、スズキでは全方位モニター、ダイハツではパノラマモニターと呼ばれ、発進時や停止時に、周囲の動くものを検知すると車内画面表示と警告音でドライバーに知らせるという基本的な機能はほぼ同じ。
クルマの運転で「苦手!」と答える人が多いバック駐車をサポートするシステムとして非常に有効で、運転慣れした人でも「バック駐車時にぶつけた……」という経験を持つ人は意外と多いため、この設定があるならぜひお薦めしたい。
こちらも社外品の後付けはできるが、前後左右のカメラ取り付けや配線処理が大変なうえ、業者に取り付けを頼んでもお断りされることがあり、さらに夜間の視認性なども考えるとやはり「純正」がベストといえるだろう。
■スペアタイヤ
スペアタイヤは重くて場所もとる。そのため、最近では軽量化、省スペースのためにスペアタイヤはメーカーオプションとなってしまっている
「ん? スペアタイヤってメーカーオプション?」と思うかもしれないが、実はそうなのだ。10年ほど前までは、スペアタイヤは「普通に付いているもの」だったが、現在は車内スペースの確保や軽量化による燃費向上を狙い、ほとんどのクルマが“パンク修理キット”を装備するか、パンクしてもある程度の速度で走れる“ランフラットタイヤ”を装備している。
標準サイズより小さな簡易的なタイヤ“テンパータイヤ”を標準装備しているクルマや、標準装着タイヤと同じサイズのタイヤを装備しているクルマもあることはある。しかしそれらは、設計が少し古めのモデルやハードな使われ方をするクルマなどに限られているのだ。
パンク修理キットは、ラテックスゴムが主成分のパンク修理剤と、タイヤに空気を入れるコンプレッサーがセットになっていて、コンプレッサーとパンクしたタイヤの間にパンク修理剤のボトルを接続してコンプレッサーを稼働させると、修理剤と空気がパンクしたタイヤの内部に入っていく。
この状態でタイヤを回すと、タイヤ内面はパンク修理剤で覆われ、トレッド面(地面との接地面)のパンク箇所の穴を塞いでくれる。しかし、縁石などに擦ってタイヤのサイドウォール(側面)にキズが付いてパンクしたタイヤは、この方法では修理できない。
そう、万能ではないので、万が一を考えると非常に不安。
また、パンク修理剤で修理したタイヤは、修理しても再使用はできないので新品タイヤを購入しないといけないし、ホイール内には修理剤がべっとりとこびり付いており、これもキレイにしないといけない。
そんなわけで、「スペアタイヤへの交換ならできる」という人なら、スペアタイヤがオプション設定されていればこちらをお薦め。慣れた人であれば、15分程度で交換できるはずだ。
もちろん、「パンクしたら即JAFを呼ぶ!」と決めている人にはパンク修理キットさえも不要だが……。
とまあいろいろ話したが、ある程度乗った後の買い取り査定額を判断基準にするならチョイスは変わるだろうし、そもそもその人にとって本当に必要なメーカーオプションなんて事前に「わかるはずがない」。
なので、最新モデルであれば、ディーラーに行って試乗車などで事前に体験するのが一番だと思う。発表されてからしばらく経っているようなクルマでは試乗車がない場合もあるが、他地域から回してくれたり、社員のクルマに試乗させてくれたりする場合もあるので、迷ったら営業マンに相談しよう!
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みんなのコメント
何故ならパンク修理剤は後処理が壊滅的に大変だからです!!