トヨタは4月17日から開催されるニューヨーク国際オートショーで、3列シートのミッドサイズSUV、ハイランダーの次期モデル(米国仕様)を世界初披露することを発表した。
初代ハイランダーは2000年に日本でクルーガーという名称でデビュー、翌01年に米国でハイランダーという名称で販売を開始した。日本市場では07年に販売終了したが、海外では三代目まで歴史を重ね、18年には北米・中国・豪州・ロシアを中心に年間約39万台を販売したヒットモデル。初代からの累計販売台数は約385万台に達するなど、トヨタの3列シートSUVの主力モデルとして成長を続けている。今回の新型は四代目となり、販売国・地域もより拡充していく予定だという。
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今回ワールドプレミアされる新型ハイランダーは、これまで好評を得てきた取り回しの良いボディサイズを維持しつつ、居住性や荷室空間を拡大。Toyota New Global Architecture(TNGA)のプラットフォームやパワートレーンの採用により、快適性や安全性を含めた基本性能、燃費性能を一段と向上させた。生産する米インディアナ工場では需要の高まりを受け、約6億ドルを投じ工場全体の刷新とともに新型ハイランダーの生産能力を年間4万台増加させる予定だ。
エクステリアは、タイヤの大径化や前後トレッド・フェンダー部の拡大でワイド感とスタンスの良さをさらに強調。SUVらしい力強さと洗練された上質感をあわせ持つ存在感のあるスタイリングを実現している。サイズの余裕を活かしてRAV4よりも滑らかなラインとディテールをサイドに加え、高級感を醸し出した。パワートレーンは、ガソリンモデルの3.5ℓ V6に加え、ハイブリッドモデルはTNGAの2.5ℓ直4へ刷新。このユニットは燃費を従来比で17%向上させ、クラストップの環境性能を実現している。
3列シートSUVとしての多様な使用環境を踏まえ、先代の全長4890mmから60mm伸ばし荷室容量を大幅に拡大して使い勝手を向上させた。また2列目シートのスライド量を30mm拡大して3列目の居住空間を拡げ、多人数乗車時の快適性をアップさせている。上級グレードには12.3インチの大型スクリーンのナビ/オーディオ画面を新設定し、全グレードでAndroid Auto、Apple CarPlay、Amazon Alexaなどが新たに利用可能になった。
また4WDシステムはガソリンモデルの上級グレードに、新型RAV4にも搭載されている前後および後輪の左右駆動力を最適に制御する「ダイナミックトルクベクタリング機構」を新採用。コーナリングや悪路走行時においても優れた操縦安定性とトラクション性能を発揮するほか、2WD走行時は後輪に動力を伝達する駆動系の回転を停止させて燃費向上を図る「ディスコネクト機構」を全グレードに搭載した。ハイブリッドモデルも4WDシステムは従来型から30%最大トルクを増加させた後輪を駆動する電気モーターにより高い走破性と優れた操縦安定性を実現している。
気になるのは日本市場にも投入されるのかどうか? だが、いまのところどちらとも明言されていない。5m近い全長と2m近い全幅というボディサイズゆえに、日本での使用環境では持て余してしまいそうな大きさだが、SUV人気とミニバンではない3列シート車が欲しい、という人にとっては注目のモデルだ。
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