現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 「想像外!」が絶対使命 電動車「レヴエルト」で実感した、ランボルギーニの未来

ここから本文です

「想像外!」が絶対使命 電動車「レヴエルト」で実感した、ランボルギーニの未来

掲載 5
「想像外!」が絶対使命 電動車「レヴエルト」で実感した、ランボルギーニの未来

計画通りに進む「コル・タウリ」

ランボルギー二の電動車「レヴエルト」の実車をじっくり見て、またランボルギーニ関係者から直接話を聞いて、ランボルギーニがこれから進む道筋がくっきりと見えた。

【画像】隅々まで見たい! ランボ新型車「レヴエルト」発表会【デザイン/内装を見る】 全90枚

時計の針を少し戻すと、2022年11月に都内で開催された「ウルス・ペルフォルマンテ」の発表会で、ランボルギーニ本社のトップであるステファン・ヴィンケルマンCEOから同社の電動化事業構想「コル・タウリ」について詳しい話を聞いた。

その際、モデルラインナップの今後の変化について、ヴィンケルマンCEOは次のように言及した。

当時のカタログモデルは「ウルスS」「ウラカンEVO」の2つのみ。そこに「ウルス・ペルフォルマンテ」と、「ウラカン」最終モデルが加わる。

また、「アヴェンダドール」は最終モデル「LP780-4ウルティメ」で生産終了。デリバティブ(派生車)は「ウラカンSTO」「ウラカン・テクニカ」。さらに、限定112台、「カウンタックLPI800-4」とワンオフモデルが登場。

そして、2023年には「コル・タウリ」が本格始動し、量産ランボルギーニ初のPHEV(プラグインハイブリッド)を導入。続く2024年には、全モデルをPHEVとして、2028年にはグループ内でのリソースを最大限に活用した4ドアEVスポーツカーを投入するとした。

つまり、2023年登場のPHEVこそ、「レヴエルト」なのだ。

猛牛のヘリテージから感じる未来

レヴエルトのパワースペックは、リアに排気量6.5リッターのV12エンジン(L545)を搭載し、新型8速DCTとモーターを一体化。

さらに、2基のモーターで前輪を駆動する四輪駆動システムを持つ。リチウムイオン電池はボディ中央に配置する。

電池容量や満充電までの時間が今回は非公開。充電方式は、交流による普通充電口が車体前部にある。

レヴエルトの実車を今回初めて見て、舞台右後方に飾られた「カウンタック」との共通性を強く感じた。

両車の誕生には50年以上の開きがあるが、レヴエルトは宇宙的なイメージのスーパースポーツV12としてヘリテイジが盛り込まれている。

今回の発表会にイタリアから来日した、ランボルギーニ本社のデザイン部門総責任者、ミィティア・ボルケルト氏は、筆者の「V12ヘリテージの中でも、直感的にカウンタックに近いと感じたのだが?」という指摘に対して次のように応えた。

「ランボルギーニのDNAを盛り込んだ。(当然だが)カウンタックを連想するかもしれないし、ドアの開口部からディアブロを思い浮かべるかもしれない。(そうしたDNAを引き継いだ上で)今後10数年間の“未来のランボルギーニ”が分かる存在だと思う」。 

さら「レヴエルトはまさに、ランボルギーニにとってのピース・オブ・アート(芸術品)である」とも表現した。

電動化時代の新型車 それぞれの使命

レヴエルトのデザインの特長は、Y字形のライトシグニチャーだ。

となれば、これがランボルギーニ電動車の共通アイコンになるのだろうか?

この点について、ボルケルト氏は「(レヴエルトで採用した)Y字形や六角形は今後、すべてのランボルギーニ(の電動車のデザインアイコン)として採用する予定だ。これだけではなく、デザインの革新性を追求していきたい」という見解を示した。

また「ひと目でランボルギーニだと分かるアイデンティティをきちんと出すことは重要だ。その上で、それぞれのモデルでランボルギーニとしての使命がある」とも指摘する。

そうしたデザイン哲学の中で、PHEVではV12の存在感を強調するため、デザイン初期から外部からはっきりとV12が見えるような立体的なリアボディ形状を考案したことを明らかにした。そのイメージとしては「モーターサイクルのように」と称して、エンジンの存在感をアピールすることを狙ったという。

こうした説明の中で、何度か「Unexpected(アンエクスペクテッド:想定外)」という言葉が出てきたのが印象的だった。

ランボルギーニオーナーのみならず、社会におけるランボルギーニの存在意義をひと言で表現したものだ。

「ランボの未来」はこうなる!?

発表会場には「From now on」という文字が目立った。

直訳すれば、「これから…」という意味である。

言い換えれば、レヴエルトはランボルギーニ史上、最大の転換期を意味する。

1963年「350GT」によって世に出たV12はこの後、ミドシップスポーツでは「ミウラ」「カウンタック」「ディアブロ」「ムルシエラゴ」、そして「アヴェンタドール」と継承され、ランボルギーニユーザーのみならず、クルマを愛する多くの人たちにとってランボルギーニのブランドアイコンとして親しまれてきた。

今回、これらの実車が展示される中でレヴエルトの姿を見ていて、「From now on」という言葉が筆者として腑に落ちた。

DX(デジタルトランスフォーメーション)、SDGs(国連・持続可能な達成目標)、そしてアーバニゼーション(都市への人口集中)など、グローバルで大きな社会変化が訪れているいま、ランボルギーニはレヴエルトを基点に新たなスタートを切ったと断言できる。

最後に、ランボルギーニの一員として、電動化の未来をどう思うかを聞いた。

ボルケルト氏は「必ず明るい。強いDNAがこれからも続く。見て乗って鳥肌が立つようなエモーショナルな体感を通じて、皆さんに微笑みを届けたい」と語ってくれた。

これからもランボルギーニに、Unexpected(想定外)な驚きを期待し続けたい。

こんな記事も読まれています

トヨタがタフな新「プリウス風SUV 」初公開! “斬新サメ顔×ハリアーサイズ”採用! クーペスタイルの「bZ3C」発売間近、中国で
トヨタがタフな新「プリウス風SUV 」初公開! “斬新サメ顔×ハリアーサイズ”採用! クーペスタイルの「bZ3C」発売間近、中国で
くるまのニュース
激混み国道23号と1号を“直結” 桑名の川沿いを行く新道開通 たった720mでも「かなり便利じゃないかコレ…!?」
激混み国道23号と1号を“直結” 桑名の川沿いを行く新道開通 たった720mでも「かなり便利じゃないかコレ…!?」
乗りものニュース
激しい動的テストを実施! アルファロメオ、「ナルド・サーキット」で「33 ストラダーレ」の動的テストを完了
激しい動的テストを実施! アルファロメオ、「ナルド・サーキット」で「33 ストラダーレ」の動的テストを完了
LE VOLANT CARSMEET WEB
日本上陸へ新たな情報あり!? スズキ「ジムニー5ドア」の実力をおさらい! 広いキャビンと荷室で「伝統のクロカン4WD」が魅力アップ
日本上陸へ新たな情報あり!? スズキ「ジムニー5ドア」の実力をおさらい! 広いキャビンと荷室で「伝統のクロカン4WD」が魅力アップ
VAGUE
VWの電気ミニバン『ID. Buzz』、北米SUVオブザイヤーの最終候補に
VWの電気ミニバン『ID. Buzz』、北米SUVオブザイヤーの最終候補に
レスポンス
ハリウッドの脚本なら笑われる。王座を争い激しい火花、ラリージャパンは狂気の週末に【WRC海外記者コラム】
ハリウッドの脚本なら笑われる。王座を争い激しい火花、ラリージャパンは狂気の週末に【WRC海外記者コラム】
AUTOSPORT web
BMWのダイナミックロードスター『F 900 R』がマイチェン! ライポジ変更でよりスポーティに
BMWのダイナミックロードスター『F 900 R』がマイチェン! ライポジ変更でよりスポーティに
レスポンス
斬新「NDロードスターターボ!?」あった!? 超パワフルな「ターボエンジン」&“6速MT”搭載! わずか4年で消えた“独自デザイン”も素敵なアバルト「124スパイダー」とは?
斬新「NDロードスターターボ!?」あった!? 超パワフルな「ターボエンジン」&“6速MT”搭載! わずか4年で消えた“独自デザイン”も素敵なアバルト「124スパイダー」とは?
くるまのニュース
金谷港のアジフライをサンドした「漁師バーガー」 フェリーを眺めながら揚げたてを堪能
金谷港のアジフライをサンドした「漁師バーガー」 フェリーを眺めながら揚げたてを堪能
バイクのニュース
【角田裕毅F1第22戦分析】初日からペース改善に成功「9位が精一杯。持っている力を出し切れた」一方ライバルとの差も痛感
【角田裕毅F1第22戦分析】初日からペース改善に成功「9位が精一杯。持っている力を出し切れた」一方ライバルとの差も痛感
AUTOSPORT web
【ミシュランマンも太田勤務?】日本ミシュランが移転一周年・新社屋お披露目
【ミシュランマンも太田勤務?】日本ミシュランが移転一周年・新社屋お披露目
AUTOCAR JAPAN
キザシ覆面パトカー1台105万円って安すぎんか………?? 入札価格のフシギを追う[復刻・2013年の話題]
キザシ覆面パトカー1台105万円って安すぎんか………?? 入札価格のフシギを追う[復刻・2013年の話題]
ベストカーWeb
偶然「M3スポエボ」をゲット! 直6の325iから乗り換えて変わったこととは? イベントなどでBMWオーナーが優しく接してくれる理由は希少性ゆえ!?
偶然「M3スポエボ」をゲット! 直6の325iから乗り換えて変わったこととは? イベントなどでBMWオーナーが優しく接してくれる理由は希少性ゆえ!?
Auto Messe Web
すでに逮捕者も出ている! 他人事じゃない自転車の「酒気帯び」「ながら」運転の罰則強化
すでに逮捕者も出ている! 他人事じゃない自転車の「酒気帯び」「ながら」運転の罰則強化
WEB CARTOP
超広角 × 高輝度 LED懐中電灯「ANGEL EYES E30(MAO限定モデル)」が Makuake で先行販売開始!
超広角 × 高輝度 LED懐中電灯「ANGEL EYES E30(MAO限定モデル)」が Makuake で先行販売開始!
バイクブロス
2024年10月の欧州新車販売、3カ月ぶりプラス HV依然好調 EVもプラス確保
2024年10月の欧州新車販売、3カ月ぶりプラス HV依然好調 EVもプラス確保
日刊自動車新聞
[15秒でわかる]光岡『M55 Zero Edition』…創業55周年の限定モデル登場
[15秒でわかる]光岡『M55 Zero Edition』…創業55周年の限定モデル登場
レスポンス
エアロ重視で航続距離750km DSが新型ファストバック「DS 8」のプロトタイプ初公開
エアロ重視で航続距離750km DSが新型ファストバック「DS 8」のプロトタイプ初公開
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

5件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2868.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

2760.06880.0万円

中古車を検索
ウルスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2868.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

2760.06880.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村