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【試乗】マツダ3の「改良」に驚き! ハード面を変えずに「馬力」や「トルク」が変更されたマジックとは

 SKYACTIV-Xはよりフラットなトルク特性となっていた

 2019年の5月に登場し、2020年には「ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー」を獲得するなど100周年を迎えたマツダのクルマ作りの節目となるモデルとなったマツダ3。

これだけクルマの技術が進歩してもディーゼルエンジンの「ガラガラ音」が消えないワケ

 今回、ファストバックと呼ばれるスタイリッシュなハッチバックと、4ドアセダンによるボディバリエーションはそのままに、パワートレインやサスペンション、運転アシスト機能などにアップデートを加え完成度を高める改良を受けた。早速試乗の機会を得たのでリポートしよう。

 まずはハッチバックのSKYACTIV-Xにマニュアル6速トランスミッション(6速MT)を組み合わせたFF前輪駆動モデルだ。今回の改良ではボディ外観的なデザイン変更はなく、一見しただけでは従来モデルと識別できない。唯一、フロントフェンダー側面に「SKYACTIV-X」のロゴをあしらったオーナメントバッジが取り付けられたことだけだ。SKYACTIV-Xは「SPCCI(火花点火制御圧縮着火)」メカニズムの希少性もさることながら、価格が他グレードより68万円も高く、所有するオーナーの選択眼をアピールできるように配慮したような印象を受けた。

 搭載される2リッター直4直噴ガソリンのSKYACTIV-Xエンジンはハード面こそ変更を受けていないが、制御面のソフトウェアをアップデートさせパワースペックが引き上げられた。最高出力は180馬力から190馬力となり、最大トルクも224N・mから240N・mへと引き上げられたわけだが、ハード的な変更は一切行われていないというから驚く。

 その手法は全気筒に備わる筒内圧力センサー(シリンダープレッシャーセンサー)からの信号処理をより精細かつ高精度に行い、またEGR(排ガス再循環装置)の予測精度を改善したことで吸入空気量を増やしトルク増大に繋げられたという。これらはエンジン制御CPU(コンピューターユニット)のプログラム変更で可能となり、今後もアップデートさせていくことが可能なのだ。

 マツダは従来モデルのユーザーにもこのアップデートをダウンロード可能とするプログラムを関係省庁と調整中で、実現すればテスラのEVのように最新バージョンへのアップデートが可能となる面白い取り組みといえる。

 エンジンのアップデートによりスロットルペダルによるパワーコントロールがより行いやすくなり、6速MTの操作性も自然と向上していることになる。

 試乗コースのはじめに坂道の踏切があり、ここをクラッチミートでスムースに発進させるのはビギナーにとっては難しい場面だろう。だが新プログラムではアイドリングからクラッチミートしていく段階でトルクの伝達感が力強く感じられ、わずかなアクセル操作でスムースに発進できる。普段無意識に微妙なアクセル操作をしている状況でも寛容性が高まっていて運転がラクになっているわけだ。

 市街地走行や高速道路でも同様で、速度域を問わず滑らかでスムースなトルク特性は扱いやすく、運転が楽しくなる。従来のトルク感はそのままに、よりフラットなトルク特性となっていることが全回転域で感じられたのだ。

 今回は試乗していないが、6速AT車も制御が更新されていて、速い変速と油圧クラッチコントロールを改善しているという。それは1.8リッターのディーゼルターボエンジン搭載車で試すこととする。

 サスペンションも改良を受けていて、バネレート向上とダンパーの減衰特性変更、およびバンプストッパーの定数変更を行っている。合わせてタイヤがトーヨータイヤからブリヂストンに変更されていて乗り味が大きく変わった。バネレートが高められたことでコーナリング時の車体姿勢はフラットになり、バネ上(車体)の揺れ症状が改善されたが、路面の継ぎ目などハーシュは一段強く拾ってしまうようだ。パワーアップとドライバビリティ改善による運動性能向上に足まわりを固めて対処しているのだろう。車体の揺れが改善されたことでとくに後席の乗り心地はむしろ向上したという。

 SKYACTIV-Dでは高回転域でのパワーの落ち込みが改善

 次に1.8リッター SKYACTIV-D搭載の4ドアセダンと6速ATの組み合わせたFF仕様を試す。1.8リッター直4直噴ディーゼルターボエンジンは従来の最高出力が116馬力だったのに対し、今回130馬力に引き上げられた。また最大トルクは270N・mのままだが1600rpm~2600rpmという実用回転域を中心に広い範囲で高トルクが発揮できるようになりドライバビリティも動力性能も高められている。主に燃料噴射制御の最適化とEGRの緻密な制御によりマツダが提唱する「躍度」を向上させているのだ。

 ディーゼルエンジンは排気ガス浄化装置などの制御もあるため実用域でスロットル操作とリニアな応答性を作り込むのが難しい。その辺が今回の改良で改善されたことになる。

 走行した印象としてはCX-5など上級モデルが搭載する2.2リッターのディーゼルユニットのような力強さには及ばないものの、従来モデルで感じていた高回転域でのパワーの落ち込みが改善され、高速走行もよりラクにこなせるようになったといえる。市街地での扱いやすさもATとの協調制御で高まり、躍度の高さを確かに感じ取ることができた。

 今回の試乗車にはなかったがSKYACTIV-XのAWD(4輪駆動)モデルの改良にも触れておきたい。今回SKYACTIV-Xがパワーアップされたことで駆動力をより有効に引き出し、積極的に前後へ配分することができるようになった。

 面白いのは前後のデファレンシャルに異なった減速比を与え1%ほど前輪を速く回していることだ。これはGRヤリスが行ったのと同じ手法で、GRヤリスは0.7%の前後比を与えてリヤ寄りの駆動配分としている。

 マツダによればマツダ3登場時からこの手法を導入しており、GRヤリスに先んじて採用しているという。ただGRヤリスはセンタートランスファーとリヤデフで減速させているのに対し、マツダは前後のデフ比で差をつけているという違いがある。

 この方式で前輪を速く回すことで後輪へのトルク配分が増し、結果リヤがリバース傾向となってアンダーステアが解消されるのだ。路面のミュー判定を行わず、固定した制御ロジックでドライバーの「曲がりたい」という意思表示に対しメカニズムが呼応することで「意のまま性」が高められていると言える。DSCをオフにしておけば雪道でゼロカウンター走行も行えそうなので機会があれば試してみたいと思っている。

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