2022年11月28日に新型セレナが発表され、ガソリン車の発売が今冬、e-POWER車の発売が2023年春の予定。新型セレナの登場によって、ミドルクラスミニバンが出揃ったことになる。
新型セレナは、2022年1月13日に発売されたノア&ヴォクシー、2022年5月27日に発売された新型ステップワゴンに挑む後発モデルとなるが、現在の販売競争はどうなっているのだろうか?
新型セレナ発売直前「ステップワゴン」と「ノア&ヴォクシー」の三つ巴販売競争はどうなっているのか?
新型セレナの発売前の日本自動車販売協会連合会(自販連)の2022年10月の乗用車ブランド通称名別順位を見ると、ヴォクシーが7201台、ノアが7166台、セレナが4446台、ステップワゴンが3075台と、数値のうえではステップワゴンの販売がライバル車に対して少ない。これはいったいどういうことなのだろうか?
取材を進めていくと、実は、ステップワゴンは大健闘していることがわかった!
文/ベストカーWeb編集部
写真/ベストカーWeb編集部、ホンダ
■売れていないのではなく、半導体不足やコロナ禍による生産の遅れが影響
2022年5月27日に発売した新型ステップワゴン。左からスパーダ、AIR、スパーダプレミアムラインをラインナップ
※ノア&ヴォクシーは2022年1月13日発売、ステップワゴンは2022年5月27日発売。新型セレナは2022年11月28日発表、今冬ガソリン車発売予定、e-POWER来春発売予定
自販連が発表した2022年10月の通称名別販売台数を見ると、ノア7166台、ヴォクシー7201台、セレナ4446台に対し、ステップワゴンは3075台となっている。
ステップワゴンが発売されたのは2022年5月27日、フル販売となる6月には3378台、7月5708台、8月4614台と順調な販売に見えるが、9月には2792台、10月には3075台と下降している。また、ステップワゴンだけでなく、ノア/ヴォクシー、セレナも月によって販売台数にムラが生じているのがわかる。
ステップワゴンの販売状況について、自販連の販売台数だけを追うと、売れていないように感じるが、実際はどうなのだろうか? ホンダの販売現場に聞いてみた。
「新型コロナウィルス感染拡大の影響や慢性的な半導体不足および不安定な海外情勢などの複合的な要因のため、生産する台数が月ごとに変動しています。
ステップワゴンは9月、10月は少ない生産台数となってしまったため、それが販売台数に出たかたちとなっております。 現在、月販計画台数5000台を上回る受注を多くいただいており、販売現場でも大変好評です。
ステップワゴンを生産している寄居工場では月によって生産台数が変動しており、11月は通常の稼働でしたが、12月は約7割という状況となっています。今後も工場の生産稼働の状況によって生産の変動はあるかと思います。
参考までに2022年11月の登録台数(自販連)はステップワゴンが5327台、ノアが5080台、ヴォクシーが4954台、セレナが3648台(編集部註:旧C27型)となっています。
自動車メーカー各社が同じ状況だと思いますが、ホンダとしてもいただいている多くの受注に対し、1日でも早くお客様のお手元に車両をお届けできるよう引き続き最善を尽くしていきます」
ホンダ史上最大の空間となるステップワゴンのインテリア。2列目シートは内寄せ時ロングスライド量780mmを誇る。写真はe:HEV スパーダ7人乗り
■今後も生産の遅れで販売台数の変動は続く
3列目シートを後方に引きながら床に押し込む3列目床下格納シート(マジックシート)
つまり、ステップワゴンの販売状況は10月の自販連の販売台数データでは少なく見えるが、それは生産台数が少なかったのが要因で、受注は月間販売計画台数5000台を上回っており、それを裏付けるように11月の販売台数では4車中トップとなる5327台を販売。実は「販売は非常に好調である」ということがわかった。
昨今の半導体不足やコロナウィルスの感染拡大影響、ウクライナ情勢などの複合的な要因のため、ホンダだけでなく各社生産の遅れが生じており、自販連の単月販売台数を見て、売れている、売れていないという判断ができなくなっているのを考慮にいれなければいけない。
今後も各社生産の影響を最小限にするべく調整を図っていくと思われるので、販売台数の変動は続くだろう。
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ステップワゴンだけが生産台数が左右されるわけではない
ステップワゴンが売れていることにしたいようだが事実とはいえない
中身はステップワゴンのよいしょ記事