レトロモビルならでは コアなモデル
text:Kazuhide Ueno(上野和秀)
【画像】1952年ディナ・ヴェリタス・カブリオレ【実車】 全13枚
photo:RM Sotheby’s Auctions
毎年誰も知らないような謎車が現れるフランスのクラシックカー・イベント「レトロモビル」。それゆえ、会期中に開催されるオークションでも超レア車に出会える。
そのレトロモビルの期間中に、最初に行われたオークションが、今年で7回目となるRMサザビーズ・パリ・オークション。ここで注目されたのが、1952年ディナ・ヴェリタス・カブリオレだ。
BMWのレース部門のパートナーだったヴェリタス社が、パナール・ルヴァッソール用の水平対向空冷2気筒ユニットを搭載したもの。
前輪を駆動する先進的なパッケージングが特徴だった。
生産は176台だけ
そのスタイリングはDKW 3-6やフォルクスワーゲン・ビートルと似るが、独自の存在感を放つ。
1950年から1952年にかけて176台が生産され、現存するのは10台だけだという。
競売にかけられたのは、かつてハンブルクにあるアウトムゼーウム・プロトタイプが所有していた個体。
オリジナルを良く保っていることから849万円で落札されている。
レアモデル多数
RMサザビーズ・パリ・オークションでは、このほかあまり姿を見せることのない1955年モレッティ750グランスポルト・バルケッタが出品され、1949万円まで値を上げた。
また、ボロボロのフィアット・アバルト695SSは、コンディションこそ悪いがコンプリートカーで極めてオリジナル度が高いことから522万円まで上昇して決着がついた。
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