この記事をまとめると
■大阪オートメッセ2025が開催中
■インドネシアからNMAAが出展している
■アンドレ・ムリヤディ代表にお話を伺った
インドネシアのカスタムカーショーを主催するNMAA
インテックス大阪で2025年2月7日(金)より9日(日)まで開催中のカスタムカー祭り「第28回大阪オートメッセ2025」に、インドネシアのカスタムカーショー・IMX(Indonesia Modification & Lifestyle Expo)を主催するNMAA(national modificator & Aftermarket Association)が今年も出展。6B号館入ってすぐ右側にブースを構えている。
そこでは2025年10月10~12日にジャカルタ近郊のICE(Indonesia Convention Exibition)で開催されるIMXを告知しつつ、エンジンをK24A型に換装しドグミッションを搭載、ロールケージやフルバケットシートを組むなど、レーシーながら美しくハイクオリティなJDMスタイルに仕上げたEG型ホンダ・シビックを展示。さらにはインドネシア製のカスタム塗料、オーディオシステム、ランプ類を出品しており、多くの来場者の足を止めるほどの盛況ぶりだ。
そんなNMAAの創設者、アンドレ・ムリヤディ(Andre Mulyadi)代表に、IMXの魅力やインドネシアの最新自動車カスタマイズ事情、そして今回の大阪オートメッセにおけるブースの見所を聞いた。
──IMXの開催を2018年より始められたきっかけは?
ムリヤディ代表:当時まだカスタムカーの、コンテストはあっても展示会は、インドネシアになかったのが大きいですね。そして、単にカスタムカーを見せるだけではなく、整備工場やパーツメーカーなどがビジネスの関係を作れる場を提供するのも、もうひとつの狙いですね。
──IMXならではの魅力を、日本のクルマ好きの読者に改めてお教えいただけますでしょうか?
ムリヤディ代表:大阪オートメッセによく似ていると思いますね。全国から厳選したカスタムカーを展示するのが主体ですが、クルマだけではなくダイキャストやスニーカーなどの販売にも力を入れています。
また、インドネシアだけではなく日本やアメリカのチューニングブランド、またトヨタさんやホンダさん、ヒョンデさん、ウーリン(五菱)さんといった自動車メーカーも何社か出展しています。
前回は車両の展示が申請された約800台を、それぞれ現地に足を運んで審査し、130台ほどを会場で展示していただきました。ですから、希望すれば誰でも出展できるわけではないですね。
──となると、厳選されたハイレベルなカスタムカーが展示されるわけですね。ムリヤディ代表はインドネシアのカスタムカー業界に対し非常に強い想いをお持ちとうかがっていますが、具体的にどのような方向を目指しているのでしょうか?
ムリヤディ代表:やはり今後もインドネシアのカスタマイズ文化を伸ばしていきたいですね。とくに若い人たちに、クルマのカスタム文化にもっと興味をもってほしいと思い、IMXに力を入れています。インドネシアは人口が多いうえ、平均年齢も30歳代と低いので、クルマ好きの若い人たちがどんどん増えていくとイメージしています。
その一環として、VERTEX(ティーアンドイー)のS14型日産シルビアと、インドネシアの人気キャラクター・Hai DUDUとをコラボレートし、そのミニカーも製作しています。
そして、どこにも負けないようなクオリティに、インドネシアのカスタムのレベルを上げたいですね。インドネシアは人口が多く若い人も多いので、成長も早いのではないでしょうか。
近年インドネシアではスタイリッシュなカスタムが流行
──今回の大阪オートメッセにおけるNMAAブースの見所は?
ムリヤディ代表:インドネシアから輸送した、EG型ホンダ・シビックのカスタムカーを展示しているので、そのレベルの高さをまずはじっくり見てほしいですね。そのほかにも、インドネシア製のカスタム塗料、オーディオシステム、ランプ類を出品しているので、その質の高さも見てほしいです。
日本の多くの若い人にとって、インドネシアのことはピンとこないと思うんですよね。バリ島がインドネシアだということくらいだと思いますが、クルマのカスタマイズに関してはこれだけのことをできるんだということを、ぜひ知ってもらいたいですね。
──実際にブースを訪れた来場者からの反応はいかがでしたか?
ムリヤディ代表:「本当にこれ、インドネシアからもってきたの!?」という質問が多かったですね。「本当にインドネシアでここまでできるの!?」という疑問を、皆さんもったんだと思います(笑)。
──そんな疑問に対し、どうお答えになりましたか?
ムリヤディ代表:インドネシアのナンバープレートがシビックに付いているのを見せています。ほかにも、このシビックをコンテナに積んでいるところのビデオも流して、本当に船で運んできたのを証明していますね(笑)。
──今回展示されたシビックのカスタマイズのコンセプトは?
ムリヤディ代表:アメリカンスタイルのエンジンに無限のエアロを組み合わせたレース仕様ですね。できるだけすっきりした仕上がりを目指しています。
さらに、ボディ側面にはインドネシアの伝統衣装であるバティックに用いられる柄と、日本の桜の柄を組み合わせたものを描いています。
これは、数年前に日本人のアーティストがジャワ島のペカロンガンを訪れた際、桜の柄を取り入れたバティックを作ったのが始まりですね。これが日本とインドネシアの文化交流のひとつです。
今回のシビックも、日本のクルマに日本のパーツを装着し、インドネシアでカスタマイズしたという文化交流がありますので、同じようにインドネシアと日本の文化を取り入れたアートを描きました。ブースにも桜などの壁画を描いていますね。
──インドネシアで人気のモータースポーツやカスタマイズのジャンルは?
ムリヤディ代表:モータースポーツではドリフトが人気ですが、それ以外では日常の買い物や送迎に便利なMPVをカスタマイズするのが多いですね。大人数の家族が多いので、セダンはあまり売れておらず、3列シートのMPVが人気です。
インドネシアでのカスタマイズは、5~7年前までは派手なほどいいという価値観でしたが、最近はスタイリッシュで手が込んでいるカスタムにスイッチしてきていますね。
カスタムのベース車としてはやはり日本車が人気で、なかでもトヨタ車とホンダ車、そのなかでも多いのがシビックですね。インドネシアでは昔のシビックがいまでも多く走っており、パーツも充実しているので、カスタマイズしやすいという事情もあります。
──今年の10月10~12日に開催される次回のIMXは、どのようなものになるでしょうか?
ムリヤディ代表:日本やアメリカから、ドリフトの分野をはじめとしたゲストをたくさん招待したいですね。カスタムに関しても、コラボレーションをもっと増やして、より一層盛大なショーにしていきたいと思います。
──開催を楽しみにしています。ありがとうございました!
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