現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【ホンダ シビック e:HEV 新型試乗】予想外の走りに驚愕!ハイブリッドの解説もします!

ここから本文です

【ホンダ シビック e:HEV 新型試乗】予想外の走りに驚愕!ハイブリッドの解説もします!

掲載 7
【ホンダ シビック e:HEV 新型試乗】予想外の走りに驚愕!ハイブリッドの解説もします!

試乗前は「あの爽快シビックのe:HEVか。なんとなく乗り味が想像つくなぁ」と思っていましたが、ホンダさん、すみませんでした!見事に予想がはずれました!これはヤバいです!

というわけで、2022年6月30日に発売されたホンダ「シビック e:HEV」の試乗会が、八ヶ岳山麓で開催されましたので、そのレポートをお届けします。

5年契約できるカーリースは?購入とどっちがお得か、費用やメリットを調査

「e:HEV」とは?

e:HEVのシフトはボタン式。

※e:HEVについてご存じの方は、どうぞお読み飛ばしください。

「e:HEV」は「イー・エイチイーブイ」と読みます。ホンダの最新型ハイブリッドシステムの名称で、フィット、ヴェゼルなどホンダの新しい主要モデルに採用されています。

e:HEVの特徴は、「シリーズ式」ハイブリッドと「シリーズ・パラレル式」の両方のおいしいとこどりをしたところになります。

シリーズ式とは?

シリーズ式は、エンジンが発電専用となり、100%モーター駆動で走るハイブリッド方式です。日産「e-POWER」はこの方式です。

駆動力はすべてモーターとなるため、EVと同じような優れた加速力があるのが特徴です。また、雪道など滑りやすい路面での駆動力制御は、エンジンよりモーターのほうが緻密にできるため、走破性・安定性に優れているのも特徴です。

シリーズ・パラレル式とは?

シリーズ・パラレル式は、2つのモーターとエンジンが組み合わされたハイブリッド方式で、「ストロング・ハイブリッド」とも呼ばれています。

ちなみに、「マイルド・ハイブリッド」は、パラレル式ハイブリッドのこととなり、上の2つの方式に対してシンプルで、モーター(ガソリン車の始動・発電用モーターの容量を大きくして併用する方式が多い)を単に加えただけの方式となります。

シリーズ・パラレル式は、文字どおりシリーズ式とパラレル式をミックスしたタイプとなります。機構は複雑になりますが、モーターが得意とする低速域と、エンジンが得意な高速域をコンピューター制御で使い分けて、最も効率が良いパワー配分で走行することができます。また、シリーズ式で走行するときは、モーターだけの駆動となるEVモードになり、より低燃費にすることができます。

シリーズ・パラレル式の「トヨタ式」と「ホンダ式」の違いとは?

主なシリーズ・パラレル式に、いわゆるトヨタ式の「THSII」と、ホンダ式の「e:HEV」があります。

トヨタ「THSII」のキモはエンジンとモーターの駆動力をミックスして駆動輪に伝える「スプリットギア」で、非常に高度で緻密な制御をしています。トヨタのハイブリッド機構は非常に高度で、欧米の自動車メーカーは太刀打ちできなかったと言われています(これが、EVシフトを引き起こした背景の1つとも言われているほどです)。

THSIIの最大の特徴は燃費の良さ。THSIIを搭載したヤリス ハイブリッドはクラスNo.1の低燃費記録をもっています。

ホンダ「e:HEV」は、モーターが得意な低~中速域では、モーター駆動100%で走行し、パワーが必要なときには、エンジンを回し発電量を増やしてモーターへ供給、高速域ではエンジン100%で駆動します。e:HEVは基本、シリーズ式で走行、高速域ではエンジンのみで走る方式です。ちなみに三菱のアウトランダーなどが採用するPHEVシステムもプラグイン機能を除くと同じような仕組みです。

e:HEVの最大の特徴は、走りの良さ。燃費ではTHSIIに軍配が上がりますが、ドライビングプレジャーは、e:HEVに軍配が上がります。かといって、e:HEVの燃費が悪いわけではありません。走りを楽しみたい方には、e:HEVがおすすめですね。

モーターとエンジンのパワー特性の違い

モーターは、理論上0回転のときが最もトルクが太くなり、回転数が上がるに従ってトルクが落ちていく特性があります。グラフにすると右肩下がりになります。

エンジンのパワー特性をグラフにすると山形になりますが、高回転域でもパワーの落ち方が少なく、速度に対して効率のいい(燃費がいい)走行が可能となります。

モーターが苦手な高速域では、空気抵抗も大きくなります(空気抵抗は速度の2乗で大きくなる)。EVが高速巡航が苦手といわれているのは、このためです。

インパネは、ガソリン車と共通。

シビック「e:HEV」の予想外の走り!

冒頭でお伝えしましたが、試乗前は「なんとなく乗り味が予想つくなぁ」と思っていました。

2021年8月に発売された新型シビックのガソリン車は、すでに試乗を済ませています。シビック e:HEVに試乗する数週間前には、新型ステップワゴンのe:HEVに乗っていたこともあり、なんとなく乗り味の予想ができました。

e:HEVは、2020年2月に発売された新型フィット以降、一皮むけてとても良くなったと思っています。新型シビック(ガソリン)も、「爽快シビック」の名のとおり、気持ちのいい走りと、四輪がしっかりと地面についた安定感ある走りで、筆者はとても高く評価しています。特に長距離運転でも疲れが少なかったのは特筆すべきポイントでした。

シビック長距離試乗レポートはこちら

新型ホンダ“爽快”シビックで東京→大阪を無料の一般道を最短コースで走る!何時間かかったのか?【長距離試乗レポート】

シビック e:HEVに初めて試乗して、たった数百mで、思わず「おーーーっ!」と声を上げてしまいました。

アクセルを踏み込むと、なんと!マニュアル車のようなエンジンの回転音の高まりと、シフトチェンジする心地よい音が耳に入ってくるではありませんか!

アクセルを全開にすると、これぞホンダ!エンジンの咆哮が聞こえてくるのです!

いや、もう、参りました。筆者の予想はまったくはずれました。

e:HEVは、前述したとおり低~中速域ではモーター100%駆動ですし、そもそもハイブリッドなのでトランスミッションがなく、シフトチェンジはありません。まるでマニュアル車やステップ式ATのようなギアチェンジに合わせたエンジン音の演出をしているのです。

シビック e:HEVは、ノイズキャンセル機能とアクティブサウンドコントロール機能を有しており、作られた音がスピーカーから流れる構造をもっています。人工的なエンジン音ではありますが、まったく自然な音です。

e:HEVのエンブレムは青の差し色が入る。

これからシビック e:HEVの試乗をされる方、どうかディーラー担当者にお願いして、強めの加速をさせてもらってください。シビック e:HEVの価値がそれですから。

※記事の内容は2022年7月時点の情報で制作しています。

こんな記事も読まれています

フェラーリ育成ベアマンが今季初優勝。宮田莉朋は全体ファステストを記録/FIA F2第7戦レース1
フェラーリ育成ベアマンが今季初優勝。宮田莉朋は全体ファステストを記録/FIA F2第7戦レース1
AUTOSPORT web
スプリントでアロンソを押し出したヒュルケンベルグに10秒加算ペナルティ。罰則ポイントも/F1第11戦
スプリントでアロンソを押し出したヒュルケンベルグに10秒加算ペナルティ。罰則ポイントも/F1第11戦
AUTOSPORT web
中古ミニバンで悩んでる方超必見! プレマシーvsウィッシュvsフリード コンパクトミニバン三つ巴ガチンコ対決プレイバック!!!
中古ミニバンで悩んでる方超必見! プレマシーvsウィッシュvsフリード コンパクトミニバン三つ巴ガチンコ対決プレイバック!!!
ベストカーWeb
強豪チームが定義する常勝ホイールの性能要件。タイヤの伸びしろを引き出す知られざるホイールの役割/BBS RI-A
強豪チームが定義する常勝ホイールの性能要件。タイヤの伸びしろを引き出す知られざるホイールの役割/BBS RI-A
AUTOSPORT web
ランド・ノリス、フェルスタッペンとの接触に憤慨「今日の彼は”やりすぎな日”だった……必死になりすぎているように見えたよ」
ランド・ノリス、フェルスタッペンとの接触に憤慨「今日の彼は”やりすぎな日”だった……必死になりすぎているように見えたよ」
motorsport.com 日本版
マクラーレン750S 詳細データテスト 本能を揺さぶる加速 ダイレクトなハンドリング 引き締まった脚回り
マクラーレン750S 詳細データテスト 本能を揺さぶる加速 ダイレクトなハンドリング 引き締まった脚回り
AUTOCAR JAPAN
F1オーストリアGP決勝速報|首位争ったフェルスタッペンとノリスがまさかのクラッシュ! ラッセルが”棚ぼた”優勝。角田裕毅14位
F1オーストリアGP決勝速報|首位争ったフェルスタッペンとノリスがまさかのクラッシュ! ラッセルが”棚ぼた”優勝。角田裕毅14位
motorsport.com 日本版
衝撃の結末! フェルスタッペンとノリス、頂上決戦の末に接触で共倒れ。ラッセルが優勝さらう|F1オーストリアGP決勝
衝撃の結末! フェルスタッペンとノリス、頂上決戦の末に接触で共倒れ。ラッセルが優勝さらう|F1オーストリアGP決勝
motorsport.com 日本版
ホンダが50ccバイクを生産終了! 原付は排気量から出力規制へ! 新規格のPCXとかシグナスとか出るのか?
ホンダが50ccバイクを生産終了! 原付は排気量から出力規制へ! 新規格のPCXとかシグナスとか出るのか?
ベストカーWeb
世界中で270万台の大ヒット! メルセデス・ベンツ「W123」シリーズは「Sクラス」のコンポーネントを受け継いで多様性に応えた傑作でした
世界中で270万台の大ヒット! メルセデス・ベンツ「W123」シリーズは「Sクラス」のコンポーネントを受け継いで多様性に応えた傑作でした
Auto Messe Web
フェルスタッペンがスプリント制す。ノリスをかわしたピアストリが2位【レポート/F1第11戦】
フェルスタッペンがスプリント制す。ノリスをかわしたピアストリが2位【レポート/F1第11戦】
AUTOSPORT web
あくまでも結果論!? 愛車が一生モノになるオーナーの5つの特徴とは?
あくまでも結果論!? 愛車が一生モノになるオーナーの5つの特徴とは?
外車王SOKEN
驚異的に「速く」明らかに「重い」 最新BMW M5へ初試乗 次世代は727psのV8プラグインHV!
驚異的に「速く」明らかに「重い」 最新BMW M5へ初試乗 次世代は727psのV8プラグインHV!
AUTOCAR JAPAN
シボレーC6型「コルベット」を『ウマ娘プリティーダービー』の痛車に! こだわり抜いて完成までに3カ月かかった理由とは
シボレーC6型「コルベット」を『ウマ娘プリティーダービー』の痛車に! こだわり抜いて完成までに3カ月かかった理由とは
Auto Messe Web
”代役参戦”のロバンペラ、王者の貫禄見せる総合優勝。エバンス2位でトヨタがワンツー|WRCラリー・ポーランド
”代役参戦”のロバンペラ、王者の貫禄見せる総合優勝。エバンス2位でトヨタがワンツー|WRCラリー・ポーランド
motorsport.com 日本版
バニャイヤ、独走逃げ切りでオランダGP”ハットトリック”達成! ランク首位逆転近し|MotoGPオランダ決勝
バニャイヤ、独走逃げ切りでオランダGP”ハットトリック”達成! ランク首位逆転近し|MotoGPオランダ決勝
motorsport.com 日本版
ダイハツの「認証不正問題」どうなった? 基準適合性の確認が終了! グランマックス含む3車種はリコール対応に
ダイハツの「認証不正問題」どうなった? 基準適合性の確認が終了! グランマックス含む3車種はリコール対応に
くるまのニュース
英国総選挙 自動車関連の争点は「エンジン車禁止の時期」「EV支援」か 各党の公約は?
英国総選挙 自動車関連の争点は「エンジン車禁止の時期」「EV支援」か 各党の公約は?
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

7件
  • "高速域ではエンジン100%で駆動します"
    ちゃんと調べた?
    エンジン直結モード時でも緩加速等では直結のままでモーターアシストが働く事もありますよ
  • 新型フィットのシトロエン路線は、日本人には難解なんだと思う。
    新型シビックのシトロエンC6パクリは、上手くやったと思う。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

193.7235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.9260.3万円

中古車を検索
シビックの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

193.7235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.9260.3万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村