12月15日に開幕が迫った2018/19年のABBフォーミュラE選手権に向けて、参戦各チームからマシンやドライバーラインアップの発表が相次いでいる。
第5シーズンにあたるフォーミュラEは、モーター出力やバッテリー容量が引き上げられた第2世代シャシー“Gen2”が登場するほか、BMWと日産自動車がワークス参戦を開始するなど、大きな変化が訪れるシーズンだ。
フォーミュラE:連覇目指すアウディ、2018/19年型マシン『e-トロンFE05』をアンベイル
シリーズは12月にサウジアラビアの首都リヤドにあるディルイーヤで開幕を迎えるが、それに先駆けて10月16~19日にはバレンシアで合同テストが行われる。
すでにBMWやニッサン、アウディなどはマシンとドライバーラインアップをアナウンス済み。合同テストを目前に控え、新たにNIOフォーミュラEチーム、エンビジョン・ヴァージン・レーシング、HWAレースラボがマシンカラーとドライバーラインアップを発表した。
新興EV(電気自動車)メーカーであるNIOが率いるNIOフォーミュラEチームには、第4シーズンでも起用されたオリバー・ターベイが残留。ふたりめのドライバーには昨年ベンチュリーからフォーミュラEに参戦し、今年は全日本スーパーフォーミュラ選手権にも参戦中のトム・ディルマンが起用された。
「NIOに加わることができてうれしく思う」とディルマン。
「(チームとは)すでに何回かテストをこなしていて、マシンの開発とチームとの関係づくりを進めることができた。チームに流れているプロフェッショナルでコンペティティブな雰囲気がたまらないよ」
「NIOと一緒にフォーミュラEの新時代を戦っていくのが待ち遠しい」
第4シーズン、サム・バードをドライバーズランキング3位に押し上げたヴァージンはこれまでタッグを組んできたDSがチームを離脱したため、新たにエンビジョン・グループを冠スポンサーに迎え、エンビジョン・ヴァージン・レーシングとしてシリーズに参戦する。
ドライバー布陣はバードが残留した一方、第4シーズンではランキング16位と低迷したアレックス・リンに代わり、ロビン・フラインスを起用した。またチームはDS離脱に合わせてマシンもアウディが開発したアウディe-トロン FE5へスイッチする。
■メルセデスの前線部隊はDTM王者パフェットを起用。「新シリーズへ参戦するのは過去15年間でほぼ初めて」
この第5シーズンから独立チームとして参戦を開始するメルセデスの前線部隊HWA AGは、チーム名を『HWAレースラボ』として参戦。ドライバーにはゲイリー・パフェットを起用する。
なお、車両については昨年までテクニカルサポートを行ってきたベンチュリーのマシンを使用。チームプリンシパルはHWAのウルリッヒ・フリッツCEOが務める。
2005年のDTMドイツツーリングカー選手権チャンピオンであるパフェットは、これがフォーミュラE初参戦となり、「HWAとともに第5シーズンのフォーミュラEを戦えることに興奮している」と語った。
「この15年間で新たなシリーズ、新たなマシンにスイッチするのはほとんど初めてなんだ。僕にとってはもちろん、チームにとっても大きな挑戦になるだろう。スタッフの多くも僕と同様、DTMから転向してくるからね」
「いろいろなことを学習していかなければならないし、はじめは簡単な戦いにはならないだろう。それでも開幕を楽しみにしているし待ち遠しく感じている」
「フォーミュラEは今年(2018年)のマラケシュからチェックしていて、独特の雰囲気に魅了された。これまで取り組んできたDTMやほかのカテゴリとはまったく異なるシリーズだから、フォーミュラEのフォーミュラEやレースウイークの戦い方に早く適応しなくては」
なおパフェットのパートナーとなるドライバーについては、現時点ではアナウンスされていない。
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