MANSORY
マンソリー
徹底したオートクチュールが生むマンソリーのスーパーSUV【東京オートサロン 2020】
ハイエンドSUVをさらに高みへ導いた“スーパーSUV”
ツルシの状態で充分過ぎるほど豪華絢爛なのに、顧客の好みに応じたオートクチュール体制を持って、さらなるウルトラハイエンドカーを紡ぎ出す。そんなマンソリーの哲学は、世界中の富裕層の心をノックアウトしてきた。元々はアストンマーティンやベントレーなど英国老舗メーカーを手がける例が多かったものの、今や車種・カテゴリーを問わず、新型車が出るたびに時間を置かずマンソリーのコンプリートカーが世界中で光り輝く。
カリナンの個性をさらに引き立てる魅惑のメニュー
毎年、日本でも新作が公開されるマンソリーだが、今年は2台がお披露目となった。ロールス・ロイス初のSUVとして生まれたカリナンに、常にSUVブームのど真ん中にいながら立ち位置としては孤高の存在、メルセデス・ベンツのGクラス(AMG G63)である。世の中にスーパーカーという単語があるのなら、これらはまさに“スーパーSUV”と言いたい。
マンソリーは基本的に、顧客と相談しながらすべての色や仕様を決めていくオートクチュール体制を基本としてきた。アイテムの取捨選択はもちろんのこと、糸一本の色や質感から選べるという。それらはすべて本国のファクトリーで丹念に生産される。
ロールス・ロイスはもともと「ビスポーク」と呼ばれるオートクチュール体制を大きな武器としてきた。マンソリーのプログラムは、その個性化をより一層際立たせるものと言えそうだ。さらに、あらゆる用途が想定され、ラグジュアリーからタフギアまで求められるものが多種多様なGクラスに対しても、マンソリーの考え方は一致する。
マンソリーと日本の技術が融合したカスタムを展開
とはいえ、本国へのオーダーは敷居の高さもある。この手を検討する層なら、価格的敷居よりも、むしろ納期や煩雑な手続きが問題かもしれない。「ベース車は日本仕様がいい」というニーズもあるだろう。しかし、マンソリーのインポーターを務めるラガーコーポレーションの普及にかける想いや、ハイエンド系自動車販売店及びカスタム店のボンドカーズグループの技術力が手伝って、日本では特別にアイテム単体での入手や、ある一定の範囲内でのインストールが許されている。
ここにある2台もそうしたアプローチで製作されたもの。マンソリーの想いは己の理想像を貫くだけではなく、あくまで顧客の心にそっと寄り添い、世界最高峰のベストアンサーを供給すること。ボディパーツだけで1000万円を軽く超えることに驚いてはいけない。最高峰を知る人間は、その本当の価値が分かる。
REPORT/中三川大地(Daichi NAKAMIGAWA)
PHOTO/降旗俊明(Toshiaki FURIHATA)
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