現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > フォーミュラEのエネルギー節約合戦、好きですか? ドライバーの意見様々、フェネストラズは「危険過ぎる」

ここから本文です

フォーミュラEのエネルギー節約合戦、好きですか? ドライバーの意見様々、フェネストラズは「危険過ぎる」

掲載 1
フォーミュラEのエネルギー節約合戦、好きですか? ドライバーの意見様々、フェネストラズは「危険過ぎる」

 フォーミュラEの第12戦ポートランドePrixは、ドライバーたちが厳しいエネルギーセーブを強いられた結果、レース中盤まで本来のペースよりかなりスローな展開となった。

 ポートランド戦はインディカーもレースをする常設サーキットのポートランド・インターナショナル・レースウェイが舞台。ロングストレートや高速コーナーを備えたレイアウトであり、普段フォーミュラEがレースをするストリートコースよりもエネルギー消費が激しく、ドライバーたちはレース終盤までペースを落とし、エネルギーを節約する必要があった。

■DSペンスキー、”違法スキャナー”用いたライバルのデータ収集。ペナルティ受け入れるも「データを盗んだという見解は違う」

 レース前半のラップタイムは予選よりも1周10~12秒も遅く、各車の距離は接近。大集団の中、各所で接触や並走するシーンが見られた。フォーミュラEにおける戦略的要素であるアタックモードも、他車を抜くためではなく、エネルギー消費が多くなる先頭から効率的にポジションを下げるための手段として使われていた。

 こうしたレース展開に対してドライバーたちの意見も賛否が分かれており、中でも強く反感を持っているのがサッシャ・フェネストラズ(日産)だ。

 フェネストラズは予選2番手と速さを見せたが、レースではコーナーでチームメイトのノーマン・ナトーに詰まる形で追突してしまい、フロントウイングを破損。後退を余儀なくされ、最終的に15位でレースを終えている。

「いろいろなことが起こって、自分がどの位置にいるのかまったくわからなかった」

 そうmotorsport.comに語ったフェネストラズは、ニコ・ミューラー(アプト・クプラ)のクラッシュを引き合いに出し、何かを変える必要があると語った。

 ミューラーは高速コーナーでコースを飛び出し、ウォールにクラッシュしている。当初はブレーキなどのトラブルがあったのではないかと思われていたが、接近戦の中で破損したフロントウイングがマシンの下に入り込み、コントロールを失ったことがこのクラッシュの原因だったのだ。

「5ワイド、時には6ワイドになった時さえあった。楽しいレースではなかったね」とフェネストラズは話す。

「僕は好きじゃないよ。危険過ぎる。ニコに何が起きたのか目の当たりにした。大きなクラッシュだった。他のクルマが通る中、彼のクルマがコースに戻ってくることがなくてラッキーだった」

「来年もまた(ポートランドに)戻ってくることになるけど、何かを変えることができればいいと思う」

 DSペンスキーのストフェル・バンドーンも、同様にこうした”パックレース”に良い印象を持っておらず、次のように付け加えている。

「とてもゴチャゴチャしていた。すべてのストレートで4ワイドになるような状況では、レースと呼ぶのは難しい」

 一方、パスカル・ウェーレイン(ポルシェ)は、ポートランドのような展開のレースが常態化しない限りは、許容できるとmotorsport.comに語った。

「年に2、3回ならこういうレースも面白いかもしれない」

「でも毎戦このような状況になったら、予選を行なう必要があるのだろうか?」

「エンターテインメントとして楽しめたと思うけど、全部のレースがこういう形にならないことを願っている」

 ポートランドで勝利したニック・キャシディ(エンヴィジョン・レーシング)は、よりポジティブなコメントを残したドライバーのひとりだ。

 キャシディはポートランドほど極端ではなかったにせよ、同様にドライバーたちがエネルギーをセーブしなければならなかったベルリンやモナコで勝利しており、節約合戦を得意としているドライバーだ。

「僕にとってはかなりエキサイティングだったよ」とキャシディは言う。

「ハードだったし、すべてのストレート、すべてのブレーキングゾーンで攻めなければならなかった。予選はかなりエキサイティングだった」

「すべてのコースがそうではないけれど、いくつかこういうコースがあってもいいと思う」

 キャシディと優勝を争い、3位でレースを終えたアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(ポルシェ)は、フォーミュラE初開催となったポートランドの盛況ぶりに勇気づけられたとか語った。

「ニューヨークでレースをしたときは、モータースポーツの歴史があまりない場所だったけど、4、5年行ってうまくいっていたと思う」

「ここポートランドは、インディカーもレースをしているし”ペトロールヘッズ”(レース愛好家)が多かった。素晴らしかったよ」

「たくさんの人が来てくれて、本当に驚いている。来年また来るときは、もっと増えるだろうね」

こんな記事も読まれています

『ぽんこつジムニー』ハコ替え計画26-6「JB64のシートを移植しよう」
『ぽんこつジムニー』ハコ替え計画26-6「JB64のシートを移植しよう」
グーネット
ホンダから「新型軽バン」登場で注目! 「ホテル代が浮くしサイコー!」な車中泊… 1番寝るのに適した軽キャンモデルは?
ホンダから「新型軽バン」登場で注目! 「ホテル代が浮くしサイコー!」な車中泊… 1番寝るのに適した軽キャンモデルは?
くるまのニュース
【角田裕毅F1第11戦展望】「僕に責任がある」限界を超えた結果のフロア損傷を自責。RBの“単純ではない”戦い方もプレッシャーに
【角田裕毅F1第11戦展望】「僕に責任がある」限界を超えた結果のフロア損傷を自責。RBの“単純ではない”戦い方もプレッシャーに
AUTOSPORT web
【MotoGP】マルケス「縁石で跳ねてしまった。避けるべきだったミスは腹立たしい」転倒リタイアにフラストレーション溜める
【MotoGP】マルケス「縁石で跳ねてしまった。避けるべきだったミスは腹立たしい」転倒リタイアにフラストレーション溜める
motorsport.com 日本版
元ジェイ・ケイのBMW「3.0CSLバットモービル」はプレ値がつく!? ル・マン・クラシックで2連勝した個体でも3000万円ほどだった理由とは
元ジェイ・ケイのBMW「3.0CSLバットモービル」はプレ値がつく!? ル・マン・クラシックで2連勝した個体でも3000万円ほどだった理由とは
Auto Messe Web
レースを支配したキャシディ、残り2周で痛恨コースオフ! ポイントリーダーまさかの失策でダ・コスタ2連勝|フォーミュラE第13戦ポートランドE-Prix
レースを支配したキャシディ、残り2周で痛恨コースオフ! ポイントリーダーまさかの失策でダ・コスタ2連勝|フォーミュラE第13戦ポートランドE-Prix
motorsport.com 日本版
【クラシック オブ ザ デイ】歴史上最もクールでカッコいいワーゲン?シロッコGTIって何?初代「VW シロッコ GTI」物語
【クラシック オブ ザ デイ】歴史上最もクールでカッコいいワーゲン?シロッコGTIって何?初代「VW シロッコ GTI」物語
AutoBild Japan
【早くもジャパン・プレミア】 ベントレー新型コンチネンタルGT V8 PHEVで782psへ
【早くもジャパン・プレミア】 ベントレー新型コンチネンタルGT V8 PHEVで782psへ
AUTOCAR JAPAN
オージーケーカブト、システムヘルメット・RYUKIに新グラフィック「VESTER」を追加
オージーケーカブト、システムヘルメット・RYUKIに新グラフィック「VESTER」を追加
レスポンス
家電屋さんがクルマを売る!? ヤマダ電機が[ヒョンデ]の販売開始へ
家電屋さんがクルマを売る!? ヤマダ電機が[ヒョンデ]の販売開始へ
ベストカーWeb
ホンダ:マリーニ「パッケージの性能を最大限に引き出すことに集中」好走のミルは転倒/第8戦オランダGP初日
ホンダ:マリーニ「パッケージの性能を最大限に引き出すことに集中」好走のミルは転倒/第8戦オランダGP初日
AUTOSPORT web
タナク、デイ2一本目で鹿と接触「茂みから出てきて、わずか0.26秒だった」/WRCポーランド デイ2コメント
タナク、デイ2一本目で鹿と接触「茂みから出てきて、わずか0.26秒だった」/WRCポーランド デイ2コメント
AUTOSPORT web
55年の歴史を称える特別モデル! 日産が米国で「Zヘリテージ・エディション」を発表
55年の歴史を称える特別モデル! 日産が米国で「Zヘリテージ・エディション」を発表
バイクのニュース
ヤマハ:クアルタラロ、新エンジン投入で「うまく機能」も僅差でダイレクトQ2を逃す/第8戦オランダGP初日
ヤマハ:クアルタラロ、新エンジン投入で「うまく機能」も僅差でダイレクトQ2を逃す/第8戦オランダGP初日
AUTOSPORT web
トヨタ『スープラ』デザイン Tシャツ発売…歴代のイラスト
トヨタ『スープラ』デザイン Tシャツ発売…歴代のイラスト
レスポンス
おじさん涙…カーブド・ミュージック字面だけでもコーナー想像しちゃうぜ!! マツダファミリアとZ31のCM曲が激アツすぎた
おじさん涙…カーブド・ミュージック字面だけでもコーナー想像しちゃうぜ!! マツダファミリアとZ31のCM曲が激アツすぎた
ベストカーWeb
「ボンピン」に「キルスイッチ」など、箱車のレーシングカーの必須アイテムとは? どうして装備が義務付けられているのでしょうか
「ボンピン」に「キルスイッチ」など、箱車のレーシングカーの必須アイテムとは? どうして装備が義務付けられているのでしょうか
Auto Messe Web
【映画】衝撃の実話『フェラーリ』は、いよいよ2024年7月5日(金)全国公開! エンツォの真相が、いま明かされる
【映画】衝撃の実話『フェラーリ』は、いよいよ2024年7月5日(金)全国公開! エンツォの真相が、いま明かされる
Webモーターマガジン

みんなのコメント

1件
  • タミヤGPのAメインの決勝でも気を使いましたw
    ま、2、30年前の話しですが…
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村