フォーミュラEの第12戦ポートランドePrixは、ドライバーたちが厳しいエネルギーセーブを強いられた結果、レース中盤まで本来のペースよりかなりスローな展開となった。
ポートランド戦はインディカーもレースをする常設サーキットのポートランド・インターナショナル・レースウェイが舞台。ロングストレートや高速コーナーを備えたレイアウトであり、普段フォーミュラEがレースをするストリートコースよりもエネルギー消費が激しく、ドライバーたちはレース終盤までペースを落とし、エネルギーを節約する必要があった。
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レース前半のラップタイムは予選よりも1周10~12秒も遅く、各車の距離は接近。大集団の中、各所で接触や並走するシーンが見られた。フォーミュラEにおける戦略的要素であるアタックモードも、他車を抜くためではなく、エネルギー消費が多くなる先頭から効率的にポジションを下げるための手段として使われていた。
こうしたレース展開に対してドライバーたちの意見も賛否が分かれており、中でも強く反感を持っているのがサッシャ・フェネストラズ(日産)だ。
フェネストラズは予選2番手と速さを見せたが、レースではコーナーでチームメイトのノーマン・ナトーに詰まる形で追突してしまい、フロントウイングを破損。後退を余儀なくされ、最終的に15位でレースを終えている。
「いろいろなことが起こって、自分がどの位置にいるのかまったくわからなかった」
そうmotorsport.comに語ったフェネストラズは、ニコ・ミューラー(アプト・クプラ)のクラッシュを引き合いに出し、何かを変える必要があると語った。
ミューラーは高速コーナーでコースを飛び出し、ウォールにクラッシュしている。当初はブレーキなどのトラブルがあったのではないかと思われていたが、接近戦の中で破損したフロントウイングがマシンの下に入り込み、コントロールを失ったことがこのクラッシュの原因だったのだ。
「5ワイド、時には6ワイドになった時さえあった。楽しいレースではなかったね」とフェネストラズは話す。
「僕は好きじゃないよ。危険過ぎる。ニコに何が起きたのか目の当たりにした。大きなクラッシュだった。他のクルマが通る中、彼のクルマがコースに戻ってくることがなくてラッキーだった」
「来年もまた(ポートランドに)戻ってくることになるけど、何かを変えることができればいいと思う」
DSペンスキーのストフェル・バンドーンも、同様にこうした”パックレース”に良い印象を持っておらず、次のように付け加えている。
「とてもゴチャゴチャしていた。すべてのストレートで4ワイドになるような状況では、レースと呼ぶのは難しい」
一方、パスカル・ウェーレイン(ポルシェ)は、ポートランドのような展開のレースが常態化しない限りは、許容できるとmotorsport.comに語った。
「年に2、3回ならこういうレースも面白いかもしれない」
「でも毎戦このような状況になったら、予選を行なう必要があるのだろうか?」
「エンターテインメントとして楽しめたと思うけど、全部のレースがこういう形にならないことを願っている」
ポートランドで勝利したニック・キャシディ(エンヴィジョン・レーシング)は、よりポジティブなコメントを残したドライバーのひとりだ。
キャシディはポートランドほど極端ではなかったにせよ、同様にドライバーたちがエネルギーをセーブしなければならなかったベルリンやモナコで勝利しており、節約合戦を得意としているドライバーだ。
「僕にとってはかなりエキサイティングだったよ」とキャシディは言う。
「ハードだったし、すべてのストレート、すべてのブレーキングゾーンで攻めなければならなかった。予選はかなりエキサイティングだった」
「すべてのコースがそうではないけれど、いくつかこういうコースがあってもいいと思う」
キャシディと優勝を争い、3位でレースを終えたアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(ポルシェ)は、フォーミュラE初開催となったポートランドの盛況ぶりに勇気づけられたとか語った。
「ニューヨークでレースをしたときは、モータースポーツの歴史があまりない場所だったけど、4、5年行ってうまくいっていたと思う」
「ここポートランドは、インディカーもレースをしているし”ペトロールヘッズ”(レース愛好家)が多かった。素晴らしかったよ」
「たくさんの人が来てくれて、本当に驚いている。来年また来るときは、もっと増えるだろうね」
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ま、2、30年前の話しですが…