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全14台のGRヤリスが出走。豊田章男会長「頭に描いていた光景を実現」/WRCフィンランド後コメント全文

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全14台のGRヤリスが出走。豊田章男会長「頭に描いていた光景を実現」/WRCフィンランド後コメント全文

 8月1日(木)から4日(日)にかけて、北欧フィンランドにて2024WRC世界ラリー選手権の第9戦『ラリー・フィンランド』が行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)のセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合優勝を飾った。

 TGR-WRTにとってホームラリーとなるこの大会で、チームは5台のトヨタGRヤリス・ラリー1を出走させ、必勝体制を敷いた。WRC2カテゴリーに出走した9台のトヨタGRヤリス・ラリー2も合わせると、トヨタ車のエントリー台数は全14台にもなる。

ロバンペラ「現実とは思えないような感覚」。母国ラリー制覇目前でクラッシュ/WRCフィンランド

 トヨタ勢は、開幕直後にトップ4を独占し、SS5では勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)がデイリタイアを喫したものの、ワン・ツー・スリー体制でデイ2を終えた。

 暫定のポイント権が決まるデイ3は、総合2番手のエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)にマシントラブルが発生し後退を余儀なくされる展開となるも、トップツーを堅守。

 しかしデイ4でもその余波は治まらず、SS19で総合首位に立っていたカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)がクラッシュを喫した。その結果、最終的にはトップを譲り受けたオジエが総合優勝を飾ったが、TGR-WRTにとっては天国と地獄の両方を見る結果となった。

 TGR-WRTの豊田章男会長は、チームのホームラウンドにラリー1とラリー2の全14台のGRヤリスで挑むことが叶ったことに感謝して尽力したすべての仲間たちへ、そして壮絶な結末を迎えた優勝争いの主役であったロバンペラ組とオジエ組へメッセージを送っている。WRCラリー・フィンランド後のコメント全文は以下のとおりだ。

* * * * * * *

豊田章男(TGR-WRT会長)

 6年前のラリーフィンランドでは『Welcome to my home roads』と書かれた大きなヤリスの看板が街に掲げられていました。ヤリスの里帰りを喜んでくれるメッセージが、とても嬉しかったことを覚えています。当時フィンランドに里帰りしたヤリスはエサペッカ(・ラッピ)、オット(・タナク)、ヤリ-マティ(・ラトバラ)の3台でした。

 6年後のラリーフィンランド、ユバスキュラに里帰りしたGRヤリスは、なんと全部で14台。トップカテゴリーのラリー1に5台、その内の1台は地元フィンランドの若者サミ・パヤリのラリー1デビューです。あとの9台は、ラリーの裾野をもっと拡げたいと願ってフィンランドで開発を重ねてきたラリー2。WRCにチャレンジしている日本の若者たちが、その内の2台に乗り、1台はTOYOTA GAZOO Racingの“走るチームプリンシパル”ヤリ-マティです。そして残りの6台はGRヤリスでラリー・フィンランドを走りたいと、このクルマを選んでくださったプライベーターのお客様たちでした。ラリー1からラリー2へクルマの裾野が拡がるとともに、若者やジェントルマンドライバーへとドライバーの裾野も拡がっていく……。私が頭に描いていた光景を、数年でここまで実現してくれたすべての仲間たちに、まずは深く感謝したいと思います。

 そして……今年のラリー・フィンランド。セブ(セバスチャン・オジエの愛称)、ヴァンサン(・ランデ)優勝おめでとう! 今シーズン、ふたりがラリーに出てくれた週末は、かならず優勝か2位で帰ってきてくれています。ふたりの安定感にチームは本当に支えられています。ありがとう。カッレ(・ロバンペラ)とヨンネ(・ハルットゥネン)は、あれだけ沢山の勝利を重ねているのに実現できていないことがありました。“母国のファンの前で勝つ”ことです。ふたりとも「今年こそ」という強い気持ちでラリー・フィンランドに臨んでいたと思います。最終日までトップを守っていたのに本当に悔しいリタイアでした。サミとエンニ(・マルコネン)は初のトップカテゴリーで4位完走。多くのドライバーがフィンランドの道に苦労していたなかで、すごい結果だと思います。

 ヤリ-マティは今年もドライバーとして出てくれました。昨年はラリー1、今年はラリー2での出場です。実際にどんなクルマでドライバーたちが走っているかを現場確認するのも、TOYOTA GAZOO Racingでは“チーム代表の大切な仕事”です。……とは言いながら、SNSで見るヤリ-マティとユホ(・ハンニネン)は本当に楽しそうでした。楽しみながら、クラス2位で帰ってくるふたりは流石です。GRヤリスのラリー1とラリー2、それぞれでWRCの道を走った経験を持つドライバーは、ヤリ-マティとサミのふたりしかいません。私は、まだサミには会えていませんが、今度会えたら、ラリー1、ラリー2それぞれについて、ヤリ-マティも交えながら、色々教えてもらいたいと思っています。

 最後に、今回、プリンシパル代行を引き受けてくれたカイ(・リンドストローム)。ヤリ-マティに代わって、朝早くから夜遅くまでチームメンバーに声を掛けてまわっていたと聞きました。スポーティングディレクターとの兼務おつかれさまでした。沢山のGRヤリスに囲まれ、表彰台にも乗れて、思い出に残るバースデーウィークになったと思います。誕生日おめでとう!

 次のラリーは1ヶ月後。夏休みも少なく、チームのみんなはハードだと思います。今回もマニュファクチャラーズランキングトップ奪還は叶いませんでしたが、残り4戦、チャンピオン獲得に向けて、引き続き、努力を重ねていきましょう。

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みんなのコメント

2件
  • kue********
    トヨタのやり方ってどこまで行っても節操ないよな
    表彰台の順位では勝ってても戦術では負けてる
  • ie8********
    頑張れトヨタ!
    トヨタは正しい道を歩んでいる唯一の日本メーカーだと私は思う!!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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